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設計事務所の仕事『2階からの景色確認』‐case.自邸‐

ゆうです^^

先回「自邸を新築するかも」と書きました。

それに当たり早速敷地を調査!

『2階からの景色』の見え方を確認しました。

エスネルクイズの答えもわかりますよ♪

前回のエスネルクイズの答えは

『カメラ(携帯)をつけて2階からの景色を確認する道具』

でした^^

竹の先端に携帯用ホルダーを固定。

庭にあった竹で即席で作成。
2階床高4m+目線高さ1.6m=5.6mに合うように調整。

あとは動画撮影にして歩く♪

歩く。(竹がしなるw)

歩く。

(建てるなら今の車庫あたりかなー)

敷地に対して建物の配置が自由は場合は「どの向きに建物を開いて建てるか」を検討する上で、2階からの景色の見え方は重要になります。

(僕は景色の見え方を人一倍大事にするタイプ。)

北側。なかなか奥まで視線が抜ける。

南東側は国道と山。日当たりは抜群。

南側は既存の庭。上手く風景に取り入れられそう。

南西側は母屋。
母屋との行き来もデザインしたい。

欲を言えば、もう少し遠くまで見通せたら最高なのですが、まあ良いかなという感じ^^

平野ではなく、山に囲まれた立地です。

視線は抜けませんが、西~北に「日差し・雨風から家を守ってくれる屋敷森」があるのはとても助かります^^

実現するかどうかは未定ですが、
自邸を設計するのは楽しいですね♪

実はラフプランはもうほぼ出来ています^^

それは、

一般解となり得るような
『コストを抑えて家族が密に暮らせる小さな家。』

をもう数年以上前から検討していたから。

名づけて「エスネル01」と言った感じですね^^

いつかこのブログでも披露する予定です♪

安藤忠雄さんではありませんが、

『建築がこれからの時代に示せる解』

というものを常に探求して行きたいと思っています。

猫は心地良い場所をみつける天才。
ある意味僕の師匠の一人かも。

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村松 悠一(ゆう)
エスネルデザイン代表(設計士)

前職での設計格言シリーズ。
:「前向きな欲を持って生きよう。」

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設計事務所の仕事『プランの作成・収納検討』‐case.S邸‐

ゆうです^^

設計事務所の仕事「模型作成」「3Dパース作成」に続き、

『プラン作成・収納検討』です。

家づくりの一番のキモであるプラン(間取り)を作成します。

同時に「どこになにを収納するか」も検討します。

今回(S邸)はリノベーションのため大枠の間取りは決まっていました。

その内部をいかに使いやすく豊かにするか。

採光や収納、+αの居心地の良い空間、、

設計者の力量が問われるところです。

プランに設計意図を注釈として書いたもの。
注釈があれば、打合せが終わって家に帰ってからも内容を思い出すことが出来る。
(色塗りは相方が手伝ってくれた。)

プランの作成はいっけん簡単そうで実はとても奥が深いものです。

それは、プランがただの平面(部屋の連続)ではなく、

・立体的に見てどうか【外観・採光のデザイン】

・構造的に問題がないか耐震性のデザイン

・断熱、空調などに問題がないか快適性のデザイン

・使い勝手、収納はどうか家事動線など生活のデザイン


・予算内でどれだけ希望を叶えられるかコストのデザイン

など、複数の事柄が絡み合ってくるからです。

そして、設計者が「どこに重点を置くか」によって千差万別のプランが出来上がります。

設計者の思想(なにを優先するのか)が強く反映されるところです。

僕は

「設計(デザイン)とは、重心をとらえること。」

だと感じています。

「様々な要望を、調整し、整頓し、具現化する。」

と言っても良いかもしれません。

設計者によって重心は変わってきます。

(だから家づくりは面白いんですね^^)

洗濯機を別室に置いてはどうかという提案。
少し狭めの洗濯脱衣室に収納量を確保するため。
また「洗う」→「干す」→「たたむ」→「しまう」を一部屋で済ますことで家事動線を短くする。

それぞれの部屋に収納するもの(想定)の提案図面。
通常の家づくりでここまですることは稀だが、ここまで提案することで「もっと収納を用意しておけばよかった」という後悔を減らす。

日常使いするものの収納場所を検討することはそのまま「動線の検討」にもなる。
(タオル類、下着、冬のコート、調味料、玄関脇にハンコなど)

また、冬タイヤやアウトドア用品は収納場所を決めておかないと住んでから困ることになる。

この収納図はあくまでたたき台。
これを元に家に帰っていろいろ考えてもらうきっかけになれば幸い。

スケッチも描いた。
新居のイメージを膨らませてもらえたらと。
(手書きにはデジタルにはない暖かみがある^^)

スケッチは額に入れて模型と一緒にプレゼント。

「出来たらリビングなど日常的に目に付くところに置いて頂き、毎日想像(ワクワク)してもらえたらなー」という願いを込めて^^

準備をそろえて、いざ打合せへ。

近くのレストランにて。
打合せは盛り上がり気づいたら3時間ほど経っていた。
模型3Dパースなど一緒にワクワクしてもらえたようで良かった^^

打合せ内容をまとめて後日修正する。
大枠は提案のとおりいけそうで安心。
雲見室が無事採用されて良かった^^)

こういった感じで設計事務所との家づくりは進んでいきます^^

もっと簡単にテンポよく進めることも出来ますが、
(企画プラン+標準仕様から選ぶなど)

「一生に一度の家づくり。」

ドキドキ・ワクワク、3歩進んで2歩下がったりしながら、じっくり進めていければより良い家が出来るのかなと僕は思っています。

※S様、ブログへの掲載許可ありがとうございました。
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村松 悠一(ゆう)
エスネルデザイン代表(設計士)

今の楽しみ
頂いた色鉛筆を使ってスケッチを描いてみること。

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設計事務所の仕事『3Dパース作成・空間検討』‐case.S邸‐

ゆうです^^

設計事務所の仕事「模型作成」に続き、

『3Dパース作成』です。

人の目線から見る空間のイメージをつかみます^^

外観の素材の検討などにも用います。

使うソフトは『SketchUp(スケッチアップ)』

コツコツ練習してきた成果が出てきています^^

プランの凹凸でコストが増える!初3Dパース(スケッチアップ)

最近の3Dパースソフトは使いやすく低価格で性能が高いため、設計のスタディ(検討)もだいぶ変わってきました。
(今までは模型とスケッチがメインだった。)

キッチンからリビングを眺める。

3Dパースの優れているところは、

・人の目線からの映像を確認出来る。
 (実際にどう見えるのか。これは模型では確認しづらい。)

・内観や外観の素材などの確認、比較が簡単に出来る。
 (素材の柄や色を選んで簡単に変更できる。)

・ちょっとした変更なら簡単に出来る。
 (模型の変更はなかなか大変。)

さらに、スケッチアップでは日当たりも簡単に確認出来ます。
(24時間365日設定可能!すごい。)

S邸南面鳥瞰図(鳥からの目線)。
外観の杉板張りのテクスチャも縦張り横張り、色味などを変更できる。

模型での同カット。
模型でしか出来なかったことが3Dパースで簡単に確認出来るようになった。

人からの目線。

模型での同カット。

俯瞰図。隣家を置いて日当たりを検討することも出来る。

模型で確認した3/26 7:30のダイニングの日当たりは、、

こんな感じに。
敷地の位置情報も入力するのでほぼ正確に反映される。

3/25 14:00の「雲見室」は、、、

こう。

洗面室の朝の日射の様子は、、、

こう。
※屋根も2階床も消しているので実際の日当たりとは異なる。

朝に2階寝室から東を見た様子は、、

こう。

「雲見室」から外を眺める。

立面図も作成できる。

経年変化でシルバーグレーになったときのイメージ。
グレーに緑が映える。
(実際はここまで均一にシルバーグレーにはならない。)

木の外壁の家には「緑」は必須。
緑の若々しさがあるからこそ経年変化した木が映える。

3Dパースのアニメーションも作成しました。

3Dパースはとても便利なものです。

模型は作り直しが大変なため、どうしても「間取りが決まったあとに作る」ことが多かったです。

しかし、本当に立体情報が欲しいのは、初回プラン提案時。
(間取りを決めきる前)

間取りと合わせて外観のイメージや目線から見える映像も確認したいですよね。

そんなときに3Dパースが助けてくれます^^

3Dパースは材料も要らないためとても手軽。

あまりに手軽なため、模型を作らない設計事務所も増えてきているようです。

はっきり言って3Dパースがあればもはや模型は不要かもしれません。

しかし、僕は模型を作りたい。

それは模型には3Dパースにはない「さわる」という機能があるから。

もっと言うと、模型を見たり持ったりしたときのあの「ワクワクした気持ち」を感じてもらいたいから^^

模型は僕からの「プレゼント」と言ってもいいのかもしれません。

3Dパースも模型もひとつ一つ一生懸命作っています。

これからの方はお楽しみに^^!

※S様、ブログへの掲載許可ありがとうございました。
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村松 悠一(ゆう)
エスネルデザイン代表(設計士)

最近嬉しかったこと
:模型と3Dパースを見てS様が感動してくださったこと。

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設計事務所の仕事『模型作成・日当たり検討』‐case.S邸‐

ゆうです^^

「設計事務所ってどういう仕事をしてくれるの?」


「ハウスメーカーとどう違うの?」

という疑問があると思います。

様々違うのですが回を分けて、設計事務所がどんな仕事をしているのか。

書いていきたいと思います。

まずは『模型作成・日当たり検討』です。

エスネルデザインでは、基本プランがある程度固まったら模型を作成します。

これは

紙に書いた図面では、実際の大きさなどのスケール感がつかみきれない

からです。

また、「手に取っていろいろ眺めて(ワクワク)してほしい。」という僕の願いもあります^^

(僕だったら「家を建てる前にイメージをつかみたいし模型も見てみたい。子供がいるなら子供と一緒にワクワクしたい」から。)

しかし、模型作成はなかなかの手間ひまがかかります(^^;)

1/50というサイズならなおさら。
(1/50は、家の幅が10mのとき、模型の幅は20cmになる。)

さてさて、模型はどんな風に作られるのでしょうか。

まずは平面図をプリントして「スチレンボード」にテーピングする。

画材販売.jpさんより)
スチレンボードとは発泡スチロールの両面に紙が貼られたもの。
厚さはいろいろある。(1/50模型では3㎜厚を使用)

30°カッターやスチール定規、スコヤ(90°の定規)、マスキングテープなどを使う。

壁や床を切っていく。

窓を切るのは結構大変(^^;)
しかしここの出来(切れ具合)が完成時の印象を左右する。

内部の壁も切り抜き床に立てていく。(幅2㎜の両面テープ使用)

階段完成。(階段が一番大変かも。)
ここまで終われば気持ち的には「あと半分。」

外壁を建て込む。
角の部分にボードの断面が出ないように工夫します。

どうしているかと言うと、、、

通称「一枚残し」という紙一枚を残して切り落とす作業をします。

きれいに角を落とし切れました^^
(外壁の窓を切り終わった後に、一枚残しで失敗すると、、、大変。)

両面テープを付けて建て込みます。

きれいに納まりました^^
建築はこういうことの連続。難しく、それが面白い♪

1階がおよそ出来てきました。(キッチンなども少し大変)

全て1枚のスチレンボードから部材を切り出していく。

作業机の様子。(正面の屋根は小屋のもの)

2階と屋根も出来上がりました。

屋根は「寄棟」だったので少し手こずる。

建物部分が出来た!

敷地と外構を作る。 (車や人なども)

完成^^!
(所要時間はだいたい2~3日くらい。)

続いては、、、

模型を外に置いて内部の日当たりの確認・検討♪
赤丸部分に示した方位と実際の方位を合わせる。

日時は3/25(ほぼ春分)の14時。
模型の日当たりを見ることで実際の家の日当たりを確認することが出来る。

南(南西)面に設けるの吹き抜けを通して日が奥まで入り込む。

南から家を眺める。
S邸は東南角地で日当たりは抜群。

午後になると東面は日陰になる。
しかし、南面に大きな窓を設けることでリビングの明るさを確保する。

吹き抜けからの光で奥にあるキッチンまで明るくなるよう考える。

人間の目線から家を見る。
この距離だと屋根はほとんど見えないことが模型でわかる。

道路からの目線。
この南の角のデザインがS邸の外観のキモ。
『角地の品格』というものを考えて設計したい。

北面(右)も日中は日が入らず暗くなりがち。
明るさを確保する工夫が必要。

 西面は午後から日差しが入り込む。
(実際は隣地の影響も考慮して検討する。)

洗濯物を干す部屋にカーポートの上から日が差し込むことを確認する。

2階平面。昼過ぎの日当たり。

吹き抜けに設けた『雲見室』が今回のプランのポイント。
晴れた日にはここのソファからボーっと雲を眺めてみたい。

雲見室は布団干し場、そして耐震上の役割も果たす。
用途がないようでしっかり意味がある部屋。

階段の上にはなにやら小部屋が。
家の中でたまには一人で「こもれる部屋」を作りたいという想いから。

1階平面。 昼過ぎの日当たり。

僕は経験上『採光が与える幸せ感』というものを重視している。
家族が集まるリビングは出来るだけ自然光で明るくしてあげたい。
(子供の成長や性格も採光で変わってくると思っている。)

午後の日当たりはおよそ確認出来ました^^

続いて翌日に朝の日当たりの確認を。

3/26 7:30。家族が一緒に朝ごはんを食べる時間を想定。

朝は東面にしっかり朝日が当たる。
(道路沿いのため隣家の影響少)

朝のリビング。
キッチンやダイニングテーブルに自然光が当たる。(カーテンで調整可)
S邸はリノベーションをする上で理想的な条件を満たしていた。

僕は、家で一番日当たりが良い場所にはリビングではなく「ダイニング」が良いかなと思っている。
日中に家族がそろうのは朝だけ。明るい食卓で家族で朝を過ごしたい。

東面の朝日がたっぷり入る子供部屋。
子供部屋も同様に朝日が入る一番良い場所に計画したい。

2階平面。朝の日当たり。

「雲見室」に差し込む朝日。

2階西側の寝室から。
戸を開け放つと東から光が伸びてくる。

真上から。
横からの光で陰影が際立ち、寄棟の屋根が映える。

朝の家の正面。日を浴びたシンボルツリーが良い感じ^^

西側は朝は暗くなりがち。
実際は、隣家からの反射も多少ある。

北(北東)面にも朝日が当たる。
洗面室は北側になりがちなので少しでも日を入れてあげられるよう計画したい。

自然光が入り込む洗面室。(中央上)
朝、顔を洗ったり整髪・化粧したりするときにこの明るさがどれほどありがたいか。

、、、

と、言ったことを模型を作ってみて検討します^^

もちろん日当たりなどは設計者は経験上、模型を作らずともおよそ想像できます。

また、3Dパースで確認することも出来ます。

ではなんのため?

それは、住まわれる方が模型を敷地に持っていき、

「この季節はこんな日が入るんだねー。」

と家族で見てもらうためです。

そういうことのひとつ一つが家族の思い出になっていくんだと思っています^^

一生に一度の家づくりをワクワクしながら一緒に進めていけたらいいなと考えています。

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村松 悠一(ゆう)
エスネルデザイン代表(設計士)

模型で好きな工程:外壁の建て込み。