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新潟観光大使。60『やすらぎ堤のミズベリング in 住箱。』

ゆうです^^

8月頭に「秘密のイベント」が開催されました♪

箱の中で。

詳細は秘密ですが、箱と景色とイベントが素敵だったので紹介します^^

会場は、新潟市のやすらぎ堤で開催しているミズベリングの一画。

ミズベリング信濃川やすらぎ堤 水辺アウトドアラウンジ Produced by Snowpeak

万代橋と八千代橋の間の堤防沿いにいろいろなお店が並ぶ。
2018年の開催期間は6/30~10/14。

海鮮処「潤」さんが出している「あるブース」にて開催された。

久しぶりにやすらぎ堤を歩く。

会場が近づいてきた^^

にぎわってる^^!

日も暮れてきて良い感じ♪

さてさて「あるブース」とは、、、

こちら!!

住箱!!

「住箱」とは、snow peakさんが隈研吾氏とコラボ開発したアウトドアユニット。
(画像はsnow peakさんHPより)

初住箱!
アウトドアとインドアを行き来できるのが最大の魅力かな^^

いざ内部へ!

エアコンついてる!
ソファやテーブルもアウトドア製品で良い感じ。
閉じた内部と広がる外部の対比が面白い^^

建築的もワクワクがたくさんありました^^

内からデッキへ出ることも出来る。
このデッキが程よく地面から浮いていてとても良い感じでした^^

徐々に夜に変わる空。
テントに灯りがともりだす。

建築も料理も良いが、なんと言ってもこの「黄昏時」を愉しめるのが最高の贅沢だった。
(カキのガンガン焼きも美味しかった!)

テントでBBQしている人たちも楽しそう♪

実はこの日は新潟祭りの日。万代橋では民謡流しが行われていた。
人の賑わいや音楽があり、とてもスペシャルな時間でした。

住箱の中も盛り上がる♪

外から見るとショーケースのよう?
(通行する人によく見られました(^^;))

とてもアツく濃い話が出来ました。
最高の時間でした。

夜は更け、、祭りも終わりに。

このあとに行った二次会も楽しく、最高の日でした。

本当に心の底から楽しかった。

社会人になって出会った人たちと飲むことはありましたが、今までで一番楽しかったかもしれない。

気の合う仲間は本当にかけがえのないものですね。

…………………………………………

村松 悠一(ゆう)
エスネルデザイン代表(設計士)

ちょっと心配事
:これブログに書いて良かったかな(^^;)?

-「超高断熱の小さな家」escnel design-
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築35年超の家の断熱材の施工レベル。床下のメンテのしづらさ。

ゆうです^^

下記の画像を覚えている方はいらっしゃいますでしょうか。

(いたらエスネルマニアの称号を授与します笑)

今回、この画像の検証を行いました。

ブログの文を付け足すとこんな感じ。

当該記事はこちら↓
S邸リノベーション。19「サーモグラフィ調査③『築35年の我が家』。」

正解は「築35年超の我が家の2階の天井の画像」でした^^

今回、屋根裏にもぐりこみ、断熱材の施工レベルを確認してきたのでした。

(あまりきれいな画像でないので閲覧注意)

無造作に置かれているだけの断熱材(グラスウール)

35年以上前の住宅の断熱レベルはこの程度。
断熱材は薄く、隙間だらけ。
(築20年の中古住宅の天井も同様だった。)
(今でもこの程度の断熱レベルの住宅は建てられている)

サーモグラフィで青くなっていた部分も当然隙間になっていた。
→熱の逃げ、結露リスク×

間仕切り壁部分に断熱材が入っていない。
(気密化もされていない)
→煙突効果で熱逃げ放題、、(T_T)

そして、廊下部分にはなんと断熱材は施工されてすらいなかった。
(もはや笑える)
(カバンが見える穴部分は点検口)

グラスウールにカビなどはなかった。

築35年超だが、天井に雨漏り跡がないようでひと安心。

築35年以上経っても隙間のない刻み仕口に感動。

我が家の断熱は改善の余地「大あり」でした。

…………….

続いて床下へ。

床下の様子。
地面には防湿シートが施工され、床下には断熱材がきれいに設置されていた。
(中越沖地震後の改修によるもの。)

防湿シート表面で結露していたので温度を測ってみると、、

床下の地面の表面温度は22.6℃だった。
(外気が多湿のため、結露していたが大きな問題はない)

そして伝えたいのがこれ。

床下は汚く、天井高が低く、障害物も多い。
→メンテナンスはとても困難!

有効高さ40~50cm。
(体を曲げながらのほふく前進でやっと。)

これは、今の住宅でも一般的な仕様です。

エスネルデザインでは、床下の高さは1.2m~1.4mを確保する設計をしています。
(床下も室内同様に断熱している)

前職時に担当したY様邸の床下。(天井高1.4m)

理由は、

・家の耐久性を上げるため。
 
→木部の腐朽、劣化、シロアリ対策。
 木部が地面から離れていれば、雨がかりは少なくなり、シロアリ発見率も高くなる。

・床下を収納として利用するため。
 
→小さい家には床下の大容量収納は相性ぴったり。
 季節飾りや子供のもの、旅行ケース、アウトドア用品など日常的に使わないものを収納するのに床下はとても便利。

・床下エアコンの暖気を効率よく全体に行き渡らせるため。
 
→床下空間が小さいと暖気にムラができやすい×

そして、

・床下のメンテナンスが容易なため。

→床下には給排水の配管が集まる。
 地震時などに漏れがないかを住まい手が容易に確認できれば漏水被害は軽減できる。

→床下エアコンを採用する場合、床下はきれいでなければならない。
 床下は容易に掃除できることが条件となる。

です。

配管の点検、床下の掃除が容易なT様邸。(天井高1.2m)
アウトドア用品や五月人形など季節飾り等が収納されている。

小さな家でも、屋根裏空間や床下空間を積極的に利用することで使える面積は格段に増やすことが出来ます。

そうすることで、実際の面積より広く住むことが可能になります。
(全ては工夫次第♪)

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友人の転職から考える『これからの豊かな暮らし方』

(2018.5月に書いていた記事)

ゆうです^^

先日、ある人(Jさん)とランチをしてきました。

なんと転職されるとのこと!

Jさんは、30代なかば、妻子持ち、新潟市内の企業にお勤めでした。

まさか転職されるとは!

転職祝いのランチでいろいろと話を伺いました^^

Jさんは「人生」についてとても真剣に考えられている方。

働き方に対しても、家族との時間に対しても、お金に対しても。

僕はJさんの考え方や生き方に非常に興味を持っています。

その先に『豊かな暮らし方』の答えのひとつがあるような気がしています。

麻婆飯とラーメンのセット。小鉢もついて千円強。
美味しくてリーズナブルだった。店の雰囲気も落ち着いていて良かった^^

いろいろと質問させてもらいました。

Q:どうして転職を?

今の会社への不満は少ないが、最近は会社での仕事を通して「自分が成長できている」という実感があまり感じられないでいた。

モチベーションの維持が難しくなっていた。

同じ会社にずっと属し続けるイメージは特になく、
自分が成長出来て、自分の能力を発揮できて、お客さんに満足して頂ける場所を模索
した結果、転職という道を選んだ。

元々「いろんなことがやりたい」という意識は強いほう。
(世界を旅したりとか)

もちろん今の会社にぶら下がっていたつもりはなく、それなりに貢献は出来たと思っている。

しいて言えば、今の会社は「モノを売る」ビジネスではなかった。
自分は実体のあるモノを売る経験をしてみたいと思っていた。

Q:転職はいつ頃から考えていた?

毎年考えている。

毎年の年末に「自分の棚卸し」をしている。

自分の生き方、働き方、属している会社は合っているか。

自分は成長出来ているか。

今の会社に居続けるべきかどうか。

Q:実際に転職することになった決め手は?

今までも転職先は探していたが求める条件がそろわなかった。

今回、条件の合う会社と巡り会えた。

有効求人倍率が高まっていることなども良い条件で転職できた要因かもしれない。

Q:収入は増える?収入に対する要求は?

増える。
増えないようであれば転職はしなかったと思う。

収入(預金)が増えればその分選択肢を増やせる。

生活レベルを上げることにあまり興味はないが、自由な時間を得たり、好きなことに挑戦したりするのには、貯金が多いほど(精神的に)楽だと考えている。。

しかし、転職は「自分のやりたいこと」ありきで決めた。

仮に比率にするなら、
やりたいことが8割。収入が2割。

収入が上がることはあくまで最終的な決め手。

転職の入り口は「自分にとってのやりがい」等だと思う。

Q:なぜその職種?

(転職先は業界は変わるが、職種は変わらない)

今までの強み、経験を生かすことが出来るから。

好きだから。

Q:今後のキャリアの想定は?

正直わからない。

同じ組織には長くいないかもしれないし、独立をするかもしれない。

そして、また組織で働くかもしれない。

ただ、いずれにしても自分が好きな得意分野で周囲に貢献ができて、それが職業になっていることが理想。

自分の子どもには「親父は楽しそうに仕事をしている」「仕事は楽しいもの」と思ってもらえるように働いていたい。

Q:理想のワークスタイルは?

家族で夕飯が一緒に食べられる生活。

家でも仕事できる環境。

複業が認められた働き方。

まとまった休暇が取りやすく、年に数回家族で海外旅行に行ける働き方。

など。

Q:豊かな人生を送るために大切なものは?

社会や周囲の人の役に立っていることを実感できる仕事をして、色々な人との繋がりを楽しめること。

(あとは、「自由な時間」「それなりのお金」「健康」かな!)

Q:住まいはどうする?

まだ検討中。

家を建てるかもしれないが時期は未定。

などなど。
一部のみの紹介ですが、いろいろな話を聞かせてもらいました。

とても前向きに仕事や人生を捉えている姿勢が印象的でした。

備忘録も兼ねて記事にさせて頂きました。

Jさん、ありがとうございました。

応援しています。

また飲みに行きましょう^^!

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【秘訣】夏の「通風」は有効?それとも空調したほうがいい?

ゆうです^^

2018年の夏は史上最高の猛暑でした。

皆さんはいかがお過ごしでしたでしょうか。

冷房はどれだけ使いました?通風はどれだけしました?

そして、どれだけ快適感(満足感)を感じられたでしょうか。

2018年と過去5年平均の最高気温比較グラフ(7~8月)
過去より全般的に大きく気温が高かったことが分かる。

なかでも2018.8.23の新潟県の暑さは異常でした笑

図右の「観測史上1位の値を更新」のパーフェクトには笑みすらこみ上げる。

今年の夏の猛暑で日本中が身を持って理解したと思いますが、

これからは夏冬とも空調して過ごすことが標準になります。

ニュースで散々流れていた通りもはや「通風」では限界です。
(生命の危機を感じるレベル)

※僕の前職の所長(師匠)は数年前から「夏は空調すべし」という提言を言い続けていました。僕も全くの同意です。

「夏は通風では過ごせない。」
「夏は空調すべし。」

の根拠を今回は示そうと思います。

と、その前に、冒頭の

「冷房はどれだけ使いました?通風はどれだけしました?」


「そして、どれだけ快適感(満足感)を感じられたでしょうか。」

の僕の回答ですが、

僕は低断熱低気密住宅(築35年超)に住んでいるのですが、

「快適に過ごしていました。」

なぜか?

冷房をずっと使用していたからです。

(快適だったので「やっぱり我が家は新築しなくてもいいかも?」と思ったり)
(温熱的に不快(難しい)なのは「季節の変わり目」であることを再確認)

ハッキリ言うと、冷房は簡単です。

断熱性が低くても、気密性が低くても(ある程度)効きます。

それは、外気と目標室温の温度差が少ないから。

ex.
外気32℃ー目標室内温度27℃=差5℃
反面、冬はex.目標室温22℃ー外気4℃=差18℃
単純計算で冬は夏の3倍以上過酷!

しかし、夏期の冷房にポイントはあります。

それは日射遮蔽をすること。

※詳しくは下記シリーズをご参照↓
【秘訣】夏の日射熱調査①「窓の適切な日射遮蔽方法は?」

適切に日射遮蔽をしていれば、低断熱低気密の家でも室温を25℃以下にすることも可能です。

Q:では、高断熱はなんのため??

A:冷房費を下げるため。です。

これから「猛暑日の増加+電気代の値上げ」が予想されます。

快適な冷房生活を送るために断熱性を上げて備えておく必要があります。

…………….

話を戻します。

「夏は通風では過ごせない」
「夏は空調すべし」

の根拠です。

2015年夏のデータ。
(今年ほど極端でない「今までの一般的な夏」)

「不快指数」という指標をご存知でしょうか。

不快指数とは「温度」「湿度」を勘案して、その温湿度のときに人が不快と感じるかどうかを表したものです。

温度だけでなく、湿度が高いと蒸し暑く感じますよね。
あれは、湿度が高いと汗の気化が阻害され、体温を下げづらくなるためです。

なので、人が暑いと感じる要因は「温度」と「湿度」を勘案して考える必要があります。

(より正確にはその他に「放射」「気流」「着衣量」「代謝量」が加味される)

例えば、
気温27°C・湿度55%のとき不快指数は75。
気温29°C・湿度70%のとき不快指数80となります。

そして、不快指数の数値によって、快適か不快がが分類されます。

wikipediaより。

改めてグラフに戻ります。

緑の範囲は「何も感じない(60)~暑くない(75)」。
グラフから、7月の中旬~8月の中旬は不快指数がその範囲を飛び出し「やや暑い~暑くて汗が出る」となっているのが分かる。

グラフから、外気の温湿度は

7月上旬までは快適・8月下旬からは快適=その時期は通風が有効。

ということが分かります。

(しかし、それらの時期は低温多湿のため洗濯物が乾かず、結局空調(除湿)が欲しくなる)

そして、外気の温湿度は

7月の中旬~8月の中旬は不快範囲
=通風は有効ではない。

ことが分かります。

※あくまで2015年の一例でしかないことに注意。

参考までに2018年のグラフをご紹介↓

極端すぎて参考にならない笑
(しかし今後はこれが一般化??)

「7月の中旬~8月の中旬の温湿度は不快なので通風は有効ではない」と書きましたが、
有効であるタイミングもあります。

それは、外気温が下がる夜間です。

2015夏の外気温(時間別)。
「7月の中旬~8月の中旬」でも夜間は26℃以下になっていることがある。

「外気温が26℃以下のときは通風は有効」と示しましたが、「26℃」はあくまで僕の体感です。

経験上、26℃以下であれば高湿だったとしても「涼しい」と感じることが多いと思っています。
(個人差や条件差あり)

7月の中旬~8月の中旬の間でも夜は通風を利用できることがあります。

しかし、僕はこの夏はほぼ夜間の通風を利用しませんでした。

それは、外気温は当てにならないから。

僕は数年前までは夏期の夜は冷房は使わず通風のみで過ごしていました。
(エアコンの有効性の認識が低かった)

そうすると、

寝る前は暑いが、朝方は冷える。
→薄着・薄掛けだと体調が悪くなる。

逆に、

夜間気温が下がらず、汗だく
→寝苦しくて翌日に疲れが残る。

ということが度々ありました。
(耐えていました)

しかし、エアコンの有効性を知ってしまったこと、

そして、30代に入り体力の衰えが進んだこと。から

「夏の夜はずっと冷房ON」が標準になりました。

そのお陰で近年はとても快適に過ごしています^^
(低断熱低気密の家ですが)

…………….

以上が今回の報告です。

まとめると、

・「夏はずっと冷房」が今後の常識になっていく。

・今後、猛暑が増える。電気代が上がる。

・今よりさらに「高断熱」性能が求められる。
 (光熱費の低減)

家は何十年と住み続けるもの。

言い換えれば、家の仕様は何十年と変えられないもの。

であれば、数十年先の世の中を想定して、建てる家の性能を決めることが必要になるわけですね。

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「空き家問題」を考える。-中古リノベの有効性の探求-

ゆうです。

現在、空き家が増え続けています。

前回「空き家問題」について触れました。

「空き家を利用するのか(中古リノベーション)どうか」


「新築するのかどうか」の判断にも大きな影響を与えます。

総務省HPより。

全国の空き家率は増加していて、
空き家数820万戸
空き家率13.5%となっています。(H25年)

これが現在、ニュースや雑誌などでもよく取り上げられている数字です。

これだけ見ると、

「え!今ある家の1割以上が空き家なの??」


「だったら新築を建てるのってもったいない??」


「空き家をなんとか活かせばコストも安く暮らせる??」

と感じるかと思います。
(僕はそう感じました。)

しかし、往々にしてこういった数字にはウラの意図が絡んでいます。

ウラの意図とは、

国は空き家問題をなんとかしたい
=空き家を片付けたい。
という意図です。

現在「危険な空き家が近隣に迷惑を掛けること」が問題になっています。

持ち主が取り壊さないで放っていることや、持ち主が分からないことなど、国は頭を抱えています。

(H27に「空き家対策特別措置法」が施行され、行政が強制的に空き家を解体することが可能となったが、執行や解体費用回収のハードルは高い)

なので
「空き家が余っているから有効に使えますよ」
という意味ではない。ということ。

(空き家が増えている≠空き家が有効に活用できる)

なので
空き家(中古住宅)をリノベーションする際などは、
専門的な検討を踏まえて非常に慎重に行うことが必要です。

ここを明確に理解しておくことが重要。

裏づけとして、
資料をよく見ると、
「空き家数が820万戸、空き家率が13.5%」の数字には「共同住宅の空き家数」も入っています。

「一戸建て」だけを見てみると、

二次的住宅(別荘など)を除くと、空き家総数は約272万戸。
一戸建て総数は約2,860万戸のため空家率約9%

そして、売却用でも賃貸用でもない「その他の住宅」が空き家総数の8割以上を占めています。

これは極端に解釈すれば、
「一戸建ての空き家の内訳は再利用できない空き家が8割以上である。」ということ。

まとめると、

(再利用できる一戸建ての空き家(売却用・賃貸用)の総数は約41万戸なので)

「再利用できる空き家は全体の約1%ほどしかない」

ということ。
(41/2860≒1.4%)

ニュースの「空家率13.5%」とはだいぶ違った印象を受けたのではないでしょうか。

ここが「空き家問題」「空き家の再利用の可能性」の大きなギャップです。

※逆に言えば、リノベーションに適した中古住宅をみつけられた方は相当ラッキー。
※団塊の世代の住宅放出が始まるため、再利用できる空き家は今後増えていくと思われる。

【ここまでが現状の確認】…………….

現状では良くないことは明らかです。

極端に要約すると、

「再利用できる空き家はとても少ない」

=「建てた家が上手に資産になっていない」

ということ。

極端に言えば、家にかけたお金が無駄金になってしまっている。

その結果、老後の資金繰りが厳しくなるようであれば残念ですよね。

根底から考えると、空き家問題は、

「リフォームしても住む価値のない家」
(=リフォームに新築を建てる以上にコストがかかってしまう家)

を建ててきてしまったことが原因です。

これは「しかたがない」部分もあります。

耐震性を言えば、数々の震災→検証を超えて、要求性能は高まってきました。

断熱性が重要視されるようになったのもほんのここ数年です。

時代と共に家の性能は向上してきたわけです。

過去を責めても意味はないので「これから先」が大切ですね。

今後、「再利用できない(資産とならない)家」を増やさないためにも、質の高い住宅を作ることが必要です。

(質の高い住宅に必要な条件は前回の記事を)

まとめます。

・空き家は増えているが、再利用できる空き家は実はとても少ない。


・再利用できる空き家の中にも「良い空き家」と「良くない空き家」があるため、中古リノベーションを検討する際は、専門家に相談したほうが良い。

※空き家の良し悪しは「リノベーションがしやすいかどうか」「修繕をする部分が多いか少ないか」など。

・新築を建てるなら「再利用できる家」を建てるべき。

 →それが未来の空き家を減らすことにつながる。

ということでした。

【中古住宅購入の参考までに】…………….

耐震性の基準が大きく変わったのは1981年です。

そしてさらに改善されたのが2000年です。

ザックリしたことを言えば、2000年以降に建てられた住宅であれば、耐震性の問題は比較的少ないかと思われます。

※基準通り設計していること、きちんとした施工が行われていることが条件
※「耐震性の問題が少ない」とは「倒壊のリスクが低い」という意味であって損傷については別。また地震の条件は個別のため厳密なことは言えない。

断熱性の意識が大きく変わったのは近年です。
(義務化は2020年予定)

それまでの住宅はメーカーの意識の差によって、断熱材の選定も施工精度もまちまちです。

僕は、中古住宅の性能を過信しないようにしているので、
基本的には「新築住宅」か「中古+耐震断熱リノベーション」をお勧めしています。

※「耐震断熱リノベーション」…耐震性も断熱性も新築レベルにまで施工しなおす工事

-「超高断熱の小さな家」escnel design-

【関連記事】…………….

【秘訣】建てるなら「老後を見据えた家」を。

S邸リノベーション。01「リノベーションを選ぶ判断基準。」

S邸リノベーション。07「インスペクション実行『概要』。」

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豊かな暮らしのつくり方。19-3 ー『持ち家 vs 賃貸。「お金とリスク管理」エンゼルバンク13巻。』

ゆうです^^

家づくりにお勧めの本を紹介します。

ドラゴン桜を書かれていた三田紀房さんの

「エンゼルバンク」13巻です。

建築と全然関係のないところから意表を突いていきます笑

僕はマンガが好きです^^

今でもよくマンガをレンタルしています。
(買うことはなくなった。これも所有から共有の流れ

「コロコロ」生まれ「少年ジャンプ」育ちです♪

(レッツ&ゴー→スラムダンク・幽白・封神演義・るろ剣・I”s・ワンピース・ナルト・ひかるの碁、、etc)

大学生あたりからは青年誌系に。

(バガボンド、BJによろしく、モンスター、なにわ金融道、サンクチュアリ、カバチタレ、島耕作、麻雀系、グラゼニ、白竜、、etc)

妹がいたので少女マンガも読んでいました。

(今でも二ノ宮知子さんや、東村アキコさんは結構好き)
(昔は羽海野チカさんやいくえみ綾さんに心酔してた時期も)

最近のマンガの中で一番テンションが上がるのは「キングダム」ですね^^!

血がたぎります!

あと、東村アキコさんの「かくかくしかじか」は名作です!

、、、

(だいぶ脱線してしまった!話を戻します!)

そして、今回紹介する三田紀房さんのマンガも好き^^

「ドラゴン桜」だけでなく「マネーの拳」や「インベスターZ」、
そして「エンゼルバンク」は社会人や起業を目指す人にはとても参考&刺激をもらえます。

さてさて、そんな「エンゼルバンク」の13巻の内容が家づくり検討中の方にお勧めだったので紹介いたします。

絵の好みは分かれると思うが、内容は抜群!
深い話が多いが文章がまとまっていてとても読み進めやすい。
(話があまり連続していないので13巻だけでも読めます)

13巻でセンセーショナルだったのがこちらのページ↓

エンゼルバンク13巻より。

『昔と違って30年後なんて予測不可能。
この国がどうなっているかわからないのだから背負うリスクは小さくしないと。』
(引用)

これは僕も100%同意。(家を売る立場なのに笑)

これからの時代は「変化が大きく、早い」時代だと思います。

家を買ってから定年まで今の会社で勤められるかは誰も分かりません。

退職金も、年金も、地価も、災害も、移住も、円の価値も、全く読めません。

だからこそ、リスクは小さくしておくこと。

変化に素早く対応できるよう備えておくこと。

その一番大きなポイントが「家にかけるお金(借入額)」ですね。

エンゼルバンクのこの台詞は、
これから家を建てられる方にとっての金言だと思いました。

※もちろん、「イニシャルコストだけを下げろ」ということではなく、ランニングコストやメンテナンスコストを加味した「住にかかるトータルコスト」を圧縮することが重要。

ちなみに、13巻には他にも話があるわけですが、全てに共感したわけではありません。

例えば、

「持ち家は購入せずに賃貸で暮らし、浮いたお金を投資に回すことが賢い」

「昔は地価が上がったから持ち家も投資的な魅力があったけど、土地神話が崩壊して、持ち家は危険な投資先になってしまった」

というような台詞がありますが、僕はそうは言い切れないと考えています。

13巻は橘玲さんの「お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方」の内容が色濃く出ている。
(大学時代によく読んだ。)

よく言われる話ですが、

「持ち家vs賃貸、どっちが有利!?」的な話の行き着く先は、

「どっちも同じ」です。

なぜなら(例えば)

「30年間の持ち家にかかったコストと30年間の家賃の合計は同じになる」から。

(逆算して家賃が設定されているから)

(築30年の家の再販価格はゼロだから30年後は賃貸と同条件になる)

というもの。

払うコストが同じなのであれば、

「変化に対応しやすくて、新しい物件に住み替えも出来る賃貸のほうが良い??」

と考えそうですが、僕の考えは違います。

(経済学者さんの考えとは違うと思いますが)

「持ち家」と「賃貸」

そこには数値では比較しきれないものがあると思っています。

端的に言えば、

「家族の満足度」「子供の成長の幅」

単純に、持ち家を持てば満足度は上がると思います。

欲しかった車を買って乗ったときのあの気持ちと同じものですね。

自尊心の向上は日々の暮らしを潤滑にすると思います。

社会的な見られ方も変わってくるかもしれません。

自尊心ではメシは食べれませんが、
「たかが自尊心、されど自尊心」だと思っています。

そして「子供の成長の幅(可能性)」



「賃貸では出来ず持ち家なら出来る」ということは多いと思います。

壁にクギを打てることなどが代表的ですね。

床を傷つけても誰かに迷惑をかけることはありません。

子供の行動を許容する範囲が広ければ、成長の可能性を広げることになると思っています。

また、家事を楽になど暮らしやすい賃貸は少ないので、持ち家ならそれらの負担も軽減させられる可能性も高いです。

また、新築の寿命は延びてきています。

今までは築30年では再販価格ゼロでしたが、

・耐震基準や断熱基準の向上
・設計・建材・施工の進化
・長期優良住宅など公的な評価環境の整備
・リノベーション機運の向上

などから、これから先は築30年でも再販価格が十分つくのではと考えています。
(というか30年後も価値が残る家を設計すべき)

また「築30年は価値ゼロ」と言っても30年以降もその家に住み続けるのであれば「家賃ゼロ」状態が続くわけで、賃貸と持ち家は同条件ではなくなりますよね。

…………….

まとめると、

やはり「持ち家」はベターな住の形だろうと考えています。

(DINKSや独身なら話は別。
 また、持ち家も「一戸建て」か「マンション」かで話は別)

もちろん、答えは人それぞれです。

…………….

またまた長くなってしまいました(^^;)

僕はよく「家とお金」の話をしていますが、
「暮らし(人生)はお金だけではない」とも強く感じています。

突き詰めれば最終的には「満足度」の問題。

「乗りたい車に乗って住みたい家に住んでいれば、たとえ家計が厳しくても幸せだ。」

という人もいれば、

「節制して、我慢して、貯金して、お金にはゆとりはあるけどあまり幸せを感じられていない。」

という人もいるでしょう。

しかし、注意すべきなのは、

「まだ未来を想定しきれていない時期、自分の幸せ観が不明確な時期(30代とか)に家を購入するかどうかの判断を迫られる」

ということ。

だからこそ、真剣に「豊かな暮らし」を考え、
幸せ観を確かめながら、自分達にとっての「良い家」を探すことが大切です。

…………………………………………

村松 悠一(ゆう)
エスネルデザイン代表(設計士)

リラックス時間
:ブログを書き終えたあとのマンガタイム。

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【関連記事】…………….

豊かな暮らしのつくり方。18 ー『家は売ることを想定して建てる。』ー
【秘訣】建てるなら「老後を見据えた家」を。
家を建てる目的。「賃貸との違い」
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豊かな暮らしのつくり方。19-2 ー『建てるなら「老後を見据えた家」を。』ー

ゆうです^^

前回「家は将来売ることになるかもしれない!」と書きました。

今回はその続き(補足)です。

「じゃあどんな家を建てればいいの?」


「そもそも家は建てないほうがいいんじゃ??」

僕の考えをまとめます。

そもそも家はもっともっと慎重に建てるべきなんです。

もっと言えば「家は建てるな!」なんです。

豊かな暮らしのつくり方。02ー『家は建てるな。』ー

若くて(貯金もあって、メンタルも健康で)、

子供も生まれて手狭になって(緊急的な必要に迫られて)、

営業マンと友人の話を聞いて(セールストークと常識に流されて)、

経験(失敗体験)もなく、

「えいや!」

と買ってしまうのがマイホームです。

(ちょっと極端すぎ(^^;)?)

その結果、
質の低い家が作られ続けていたり、
ローンの借りすぎで生活が疲弊している人が増えたりしてきています。

※質の低い家は将来の空き家問題にもつながっていきます。

では、どうすれば良いのか。=どう生きれば良いのか。

もちろん答えはひとつではありませんが、
なにかの参考になれば幸いです。

Q1:まず、家を建てるべきかどうか。

僕の答えは「家を建てることはベターな選択肢」だと考えています。
(そうでなければこの仕事を辞めている)

それは、アパート(賃貸)と比較して

・満足度


・子供の成長の幅


・健康


・お金

の面で有利だと考えているからです。

※子供がいなければ別です。
※「家」とは「一戸建て」と「分譲マンション」どちらも含めています。

Q2:では、どのような家を建てるべきか。

逆説的ですが、上記した

・満足度


・子供の成長の幅


・健康


・お金

で賃貸よりも有利になる家を建てれば良いわけです。

具体的には、

【満足度】

・人によるため詳細は省きますが「家を建てた」というだけで大きな満足感は得られると思います。

・「家事が楽になる」などは明確に満足度につながると思います。

【子供の成長】

壁にクギを打てる、模様替えを容易に出来る、隣家への音を気にする心配が減る、など。

持ち家であれば出来ることの幅は広がります。
子供の行動を抑制する機会は減ると思います。

【健康】

高気密高断熱の賃貸はまだ少ない(ほぼない)と思います。

家中、快適な温熱環境で暮らせることは、子供にとっても大人にとっても大きなメリットです。

【お金】

高気密高断熱住宅であれば、冷暖房費はアパートより安くなることが多いです。

そして、数十年後にも価値(再販価格)の残る家を建てられれば家を「資産」にすることが出来ます。

(長くなるので端的にまとめました)

さて、

「満足度」「子供の成長の幅」「健康」は高気密高断熱の家であれば、どの会社でも(ある程度は)満たせるかと思います。

エスネルデザインがさらに提案したいのは「お金」についてです。

「老後を見据えた家」
=「老後に再販出来る家」
=「再販できる価値(価格)の残っている家」

ということです。

では「再販できる価値(価格)の残っている家」とは?

端的に言うと、

・数十年後も通用する高い性能
 (耐震性・断熱性)

・メンテ費用などがかかりづらい家
 (雨漏りしづらい。外壁のメンテ費用が少ない・交換が容易)

・飽きの来ないデザイン
 (流行に乗ったものでないこと)

・長期優良住宅認定などの公的な証明
 (性能の証明)

・詳細な設計図書、工事報告書
 (工事内容の証明)

などを満たした家です。
(※あくまで僕の考え。)

詳細は以前の記事を↓

豊かな暮らしのつくり方。10 ー『新築住宅03「良い家の条件。2017」』ー

シンプルに考えるなら、

「もし自分が中古住宅を買うならば、どんな家なら買うか。」

に応えられる家ですね。

耐震性・断熱性に優れ、
メンテなどのお金があまりかからず、
古びたデザインでなく、
公的な性能の証明と、工事の証明があれば、

安心感は高まるかと思います。

さらに!

『エスネルデザインの考える「老後を見据えた家」』として、

「床下エアコン」

「小さな家」

を提案します。

「床下エアコン」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

この数年で全国的にもかなり広まりました。

「床下エアコン」は簡単に言うと、

・床暖房と同様の効果がある。
 (床の温度を調節できる)
 ※床暖房より暖かさがマイルド

・市販のエアコンを使用するので取り付け・交換も簡単・コストも一般的。
 (イニシャルコストもメンテコストも比較的少ない。)
 (エアコンなのでランニングコストも比較的少ない。)
 ※大掛かりな設備は交換に大きなコストがかかる。

長くなるので今回はこのくらいで(^^;)
「床下エアコン」のことはまた追って詳しくお伝えします。

※僕が前に勤めていた設計事務所は「床下エアコン」を2009年頃から標準採用していました。
※床下エアコンの採用には様々な経験が必要です。

参考に前職の社長(師匠)のブログを↓
床下暖房(エアコン)の事・・・その2理由

そして、もうひとつが「小さな家」です。

というのも、同居する義母がよく言うのが、

「大きな家は掃除が大変!」

という言葉です。

「暖かくて小さな家に住みたい。」

ともよく言っています(^^;)

また、掃除以外にも
大きな家はメンテ費(外壁塗り替え等)も面積分多くかかります。

冷暖房費も容積が大きければその分多くかかります。

(細かい点で言えば、固定資産税なども広さに応じてかかる)

また、我が家は中越沖地震で全壊となり、耐震補強工事をしました。

昔ながらの大きな家なので、耐震補強工事もとても高額だったそうです。
(新築が建つほど(T_T))

(しかし、それでも「建て替えよりも、この家を直して住み続けたい」と思わせた我が家は素晴らしい家なんだと思います^^)

若いうちは大きな家で良いです。

しかし、歳をとった老後に、

「もう少し小さな家にしておけば良かった、、」

と思う可能性は高いのかもしれません。

僕は前回「老後に住まいを変える可能性が高まっている」とお伝えしました。

建てた家を売り移住する、建て替える、等の可能性は高まってきています。

しかし、そうなるかは誰にも分かりません。

「建てた家に住み続ける可能性だって十分ある」はずです。

そんなときに「住みづらく、お金のかかる家」では寿命まで住み続けられない、、、

そこで、新築を建てるときには、

老後の暮らしを見据えて家を考えること。

が重要になってきます。

具体的に言えば、

「面積」
 →掃除などの手間の減少。必要十分な小さな家を。

「断熱性」
 →光熱費、快適性、健康、介護楽、寿命。

「メンテコストのかかりづらい設備・部材選定」
 →交換に大きなコストが掛かる設備は避ける。
 →外壁はメンテコストのかかりづらいものを。

「耐震性」
 →被災した際の補修コストの削減
 (面積を減らすことでもコスト減は可能)
 ※安全性は当然のこと

そして、なにより大切なことは

「愛着のわく家であること。」

建てた家に住み続けると言っても、好きでない家に住むのは苦痛ですね。

メンテナンスがしづらい家は劣化が放置されがちです。
(ビニールクロスが剥げる、床の突き板が剥げる等)
(→愛着が減る可能性)

逆に、
自分たちの手で修繕がしやすい家は愛着がわいていくと思います。
(傷ついた壁の塗り替え等)

子供やペットと似ていて、
家も手間がかかった分だけ心の距離も近づくんだと思っています。

※僕の中で我が家は「究極」です。
『新築するよりコストがかかるのに、直して使い続けようと思わせた家。』

欠けたお椀を金継ぎして使い続けるような愛情感覚。

住んでいる方にそう思ってもらえるような家を作ることが僕の目標です。

…………….

長くなってしまいました(^^;)

僕の考えをまとめると、

①持ち家はベターだと考えている。
 (優良な賃貸はまだ少ない)

②しかし、なにも考えずに建ててしまうと将来行き詰る可能性がある。
 (老後に住まいを変える(売る)可能性)

③老後を見据えた家を最初から考えて作る必要がある。

これらの検討を踏まえ、具体的な形としたものが「エスネル」です。

(ここまで突っ込んで提案してくる住宅メーカーは少ない。)

僕は、僕の考える「良い家(=豊かな暮らし=エスネル)」を提案したくて自分で設計事務所を始めました。

(全てを高いレベルで叶えるには会社に属していては限界があった)

エスネルが世に広がっていけば、数十年後は「人も幸せで国も豊かな日本中がみんな生き生きとした世の中になる」と信じて仕事をしています。

これが僕の使命(志)です。

-「超高断熱の小さな家」escnel design-

【関連記事】…………….

豊かな暮らしのつくり方。18 ー『家は売ることを想定して建てる。』ー

【秘訣】「おすすめ外壁は板張り。」35年間のメンテ・費用を考える。

エスネルデザインが提供したいこと。01ー『僕の使命(志)』ー

【家づくりおすすめ本】エンゼルバンク13巻(ドラゴン桜外伝)・持ち家vs賃貸。

『エスネル』とは。ーコトバの意味ー

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豊かな暮らしのつくり方。19-1 ー『家は売ることを想定して建てる。』ー

ゆうです^^

Q:貴方は家を建てるとき、いつまで住むことを考えるでしょうか?

おそらく多くの方が

「生きている限り」か「考えていない」

と答えると思います。

それでは家づくりは失敗するかもしれません!

少し脅しめに書いてしまいました(^^;)

が、早々に真意を伝えると、

人間の寿命が延びているため、
今までのように「家を建てたら死ぬまで住み続ける」という時代は終わろうとしている。

ということ。

現在の平均寿命は80歳程ですが、
今の若者は100歳近くまで生きるかもと言われています。

20年も長生き出来るわけですね!

(嬉しいようですが、怖さも感じます。
 それは、定年後の老後の問題。
 具体的には「身体的な問題(病気など)」と「金銭的な問題」。
 そのあたりの不安は今回はあえてスルーします!)

さて、
元気でお金もある状態で100歳まで生きると仮定します。

今までの老後の生き方は、

「定年退職→年金暮らし」で80歳まで生きて終了。でしたが、

元気でお金もあって100歳まで生きるとしたら、生き方はどう変わるでしょうか?

これからは、

「働き続ける」
「趣味やボランティア活動に精力的に取り組む」
「海外へ移住する」

などポジティブな行動が増えていくと思います。

(元気でお金もあるから)
(インターネットの発展によりコミュニティー範囲が広がっているから)
(個人単位で働ける環境が整備されてきているから)

前置きが長くなりました。

端的に言うと、

老後、再び住環境を見直す(変える)可能性が高まってきている。

ということ。

今の暮らし方(場所・種類)は、

「仕事(職場)」

が大きな要因となり決められていると思います。

80歳までの人生であれば、
定年(65歳)+15年。

15年ほどであれば、現役時代の暮らしの継続でよかったと思います。

しかし、寿命が100歳までとなると、
定年(65歳)+35年!

定年後、0歳が35歳になるまでの時間があるわけですね。

これは新たに暮らし方を考え直すには十分な時間。

(まさにセカンドライフ!)

そしてこれから先は、寿命が延びることの他にも

・コミュニティー単位が広範囲になる。
(県単位・国単位・まさかの惑星単位?)

・住んでいる地域の枠を越えて、趣味など気の会う仲間と過ごすことが増えていく。
 (リアルとバーチャルのインフラがより整っていく)

また、家も築40年以上となると心理的に建て替えたくなってくるものです。

(「家族で暮らすためにベストな家」と「老夫婦で暮らすためにベストな家」にはズレがあるから)
 
2階への行き来、掃除、雪かき等が億劫になってくるかもしれません。

街中のマンションや、平屋に建て替え、高齢者専用住宅へ住み替えたくなるかもしれません。
(物価が安い海外の国へ移住することもあるかもしれません)

※ちなみに、エスネルデザインでは老後も住み続けやすい家を考えています。長くなるので詳しくはまた!

まとめます。

老後、再び住環境を見直す(変える)可能性が高まってきている。

②建てた家を将来売る可能性がある。

③家を売ることを考慮して家を考える必要がある。

④家の価値(再販価格)をなるべく保てるような家を建てることが望まれる。

家の価値をなるべく保つにはどのような家を建てれば良いかは以前の記事を↓

豊かな暮らしのつくり方。10 ー『新築住宅03「良い家の条件。2017」』ー

…………….

「100歳まで生きること」を想定すると家づくりは劇的に変わります。

・若いうちに建てた家は「終の棲家ではない」という意識。

・老後、住み替える可能性があるという意識。

これが「豊かな暮らし」を作る秘訣ですね。

豊かな暮らしとは「点」でとらえるのではなく、
終わりまで見据えた「線」でとらえること。

これも大切な秘訣です。

長くなってしまいました。

でも家を建てる際には大事なことです。

今はまだ常識化していないことですが、

建てた家は売るときが来る!
(かもしれない)

と思って家づくりを進めると、いざそうなったときに対応がしやすいですよ

という話でした^^

-「超高断熱の小さな家」escnel design-
FPの昆さんも「将来の住み替え」について記事を書かれています。
(昆さんの記事を読んで、今回の記事を書こうと思ったのでした)

30代でリアルに考えた『終の棲家』のこと – 新潟住まいのお金相談室

【関連記事】…………….

【家づくりおすすめ本】エンゼルバンク13巻(ドラゴン桜外伝)・持ち家vs賃貸。

【秘訣】建てるなら「老後を見据えた家」を。

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ケンチク探訪♪ 20『フラワーホームさん見学(伊礼さん設計)』

ゆうです^^

先日の住学番外編は特別編でした!

なんとフラワーホームさんが建てられた伊礼智さんの建築!

初めて体験した「伊礼さん建築」はやっぱり心地良かったです。

改めて住学のつながりはすごいですね!

お誘い頂き本当にありがたかったです。

藤田社長、石田さん、佐藤さん、ありがとうございました^^

ネットで見たフライヤー(現物)。

「か、かっこいい!」「室内はどうなんだろう?」「心地良さは?その秘密は?」と期待がふくらんでいた。
いざ実物へ。
外壁は「ウッドロング魚沼杉(縦張り)」。地材地建ですね^^!

離れて見るとこんな感じ。
手前に下屋があると建物が低く見えてプロポーションが整う。

下屋の屋根(2.5/10勾配)緩勾配で良いですね!
(奥の母屋は3/10勾配)

玄関ポーチもスッキリシンプル。
連続させた庇が良い感じです^^

戸の先は風除室になっていた。
エアコンの室外機なども納められており豪雪地ならではの工夫を感じました。

いざ室内へ!(一番乗りw)

玄関の先に、大きくワンルームとなったLDKが広がる。

「吉村順三さんの軽井沢の山荘が好きなんです。」

という藤田さんのリクエストを、伊礼さんが「伊礼流」で回答されているようでした。
(板張りの壁、構造材表し、LDKの広さ、など)

また、新潟の豪雪地という立地背景も汲み取られているように感じました。

キッチンからLDKを見る。

ソファ上部にある吹き抜けで2階ともつながっていて、どこに居ても家族の気配が感じられるプラン。

伊礼さんの円卓と吉村順三スタンド。
(いつものルイスポールセンスタンドじゃなかったのは「吉村山荘」へのオマージュか)

伊礼さんを知ったのは世界一周の旅中。
(本を日本から取り寄せ夜な夜な勉強した。)

、、、

もったいぶっても仕方ありませんね(^^;)

伊礼さんの建築と言ったらこれ!!

ソファ+L型窓!!

ポイントは『ソファの真横に窓があること。』

一般的なプランニングだとソファの真横は壁であることが多いのですが、
ソファ真横が窓だととても気持ちが良いんです!

こういうことです!!

本物はやっぱり気持ちよかったー!!!

(これを体験するためだけに来たと言っても過言ではない)

一般的には角はになりがち。
そうするとソファに座って横を向いたときに景色が眺められない。
また、光も室内へ伸びず、外との一体感も感じづらい。

実は、網川原のエスネルでも実践中。
(K様、白状します!このアイデアは伊礼さんからインスパイアされたものです!)

「ソファはテレビを見るためのもの」から「外を眺めるためのもの」へ意識を変えるとプランニングとレイアウトが自ずと変わってきます。

「L型ソファ+ピット(床掘り込みスペース)」は複数利用との相性がもとても良い。
(薪ストーブまであれば、夜はお酒が格段に美味しくなることでしょう^^)

窓の外はデッキ+田園風景が。
立地も最高。

藤田さん曰く「畦をきれいに手入れしていることが良い田園風景の秘訣かもしれないと最近気付きました。」と。
(なるほどです!)

その他の大きな部分も小さな部分もとても勉強させて頂きました。

特に「いいな!」と思ったのがこちら^^

造作の木製給気グリル。
(すごいこだわり!)

グリルを上に上げると、

はずせる。
(ルーバー裏は空気抵抗がなるべく小さくなる断面形状でした)

上下にミゾがついてあるだけのいわゆる「けんどん式」
こういったシンプルでアナログな機構ってとても魅力を感じる。
(造作はコストがかかるけどいつか実践できたらいいなー(^^;))

おまけ…………….

伊礼さんの図面を食い入るように見る設計士たち笑。
みんなめちゃくちゃ真剣な顔!
(僕もじっくり見させて頂きました^^)

…………….

改めて、藤田さん、フラワーホームさん、見学させて頂き本当にありがとうございました!

伊礼さんの設計と共に、フラワーホームさんの高い施工レベルを強く感じました。
(2階のJパネルの突き付け精度すごすぎです!)

大変貴重な機会になりました。

ありがとうございます。

今後とも宜しくお願いいたします!

…………………………………………

村松 悠一(ゆう)
エスネルデザイン代表(設計士)

ウラ話
:大勢が見学する中、人が入らないよう撮影するのはかなり大変!

-「超高断熱の小さな家」escnel design-

【8.27追伸】…………….

この記事をサトウ工務店の佐藤さんがfacebookで紹介してくれました。
そして、なんと伊礼さんとコメントのやりとりをさせて頂きました!

すごい時代ですね^^皆さまに感謝です。

【関連動画】…………….

フラワーホームさんとは「魚沼杉伐倒」の際に車の乗り合わせて頂いた縁がありました^^
(度々ありがとうございました!)

魚沼杉の伐倒・製材・塗装を見学!「木が切られる瞬間」

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いなか日記。96『夕日の好みは日没から小焼けへ。』

ゆうです^^

昨日は仕事終わりに久しぶりの夕日ドライブへ♪

この日は日没後の「小焼け」が最高でした。

歳とともに好みも変わってきた?

仕事場を出て

「今日は日没には間に合わなそうだな」

と思ったのですが、

「(雲の感じを見るに)今日は小焼けが良さそう!?」

と感じ、海岸へ向かったのでした^^

海に着いた!「やっぱり今日は当たりだ!」

ちなみに「夕焼け小焼け」の「小焼け」ってご存知ですか^^

「夕焼け」は日没の空が夕日色に染まった状態。

「小焼け」は日没の空が夕日色に染まった状態。

なんだとか。

(「小焼けという言葉に特に意味はない」という説もある)

夕日を見続けてきて、日没後の「小焼け」がとても素敵だということを知った。

小焼けの面白いのは

・日が沈んだ直後は空は少し暗くなる、が、その後赤みを増して明るくなること。
 (上下の写真(時系列順)を比べてみてください。)

・その日の雲の量や薄さによって鮮やかさが変わること。

実は雲がない日より、ほどよく雲があったほうが夕日はきれい。
(多様さ、移り変わりに感動)

小焼けはより一層「終わり」を感じさせる。
夏の終わりの今時期にはとても心に刺さる。

変わらずいつもの相棒と。

時間と共に雲の「朱さ」が増していく。

変わらない波の揺れと沈む夕日の対比に「輪廻」のようなものを感じる。

(今日のmusicは、中島みゆきの「時代」・ZARDの「Don’t You See」)

今日も一日良い日でした。

ありがとう。

…………….

ただただゆっくり時間が流れています。

心が落ち着くかも。

【追記】…………….
翌々日の夕日も良かった!
ダイジェストでアップします。


最高の時間でした。

ありがとう。

-「超高断熱の小さな家」escnel design-