カテゴリー
Uncategorized

WJD.02『世界への旅立ちの日。』

―World Journey Diary 2011.11.30―



6年前の今日、2011年11月30日の夜。

僕らは世界へ旅に出た。

学生時代から計画してきた夢の旅。

高揚感で胸がはじけそうになりながら成田へ向かった。








成田空港に着き、チェックインを済ませ、ひと段落。

日本最後の食事はずっと前から相方が決めていた。



寿司。


味噌汁、醤油、緑茶、、、





→別ブログに移管しました!家族で夢旅!「世界への旅立ちの日。」

カテゴリー
Uncategorized

S邸リノベーション。14「インスペクション実行『その他』。」

ゆうです。

S邸リノベーションのインスペクション報告の続きです。

 前回のブログ→S邸リノベーション。13「インスペクション実行『室内④小屋裏』。」

今回は「その他」の報告です。

前回、重度の問題がないことまで書きました。

今回は、軽度の問題についてまとめます。

―――――

【開口部】

各サッシの開閉はスムーズで問題はなかった。

浴室サッシのペアガラス内部(ガラスとガラスの間)に結露が確認された。
ペアガラス内の気密が壊れているため、断熱性の低下や視界の悪さがあった。

サッシはすべてYKKAPのアルミ製。(95年9月の印字が)

ガラスは日本板硝子のホームマルチライト。
複層ガラスの先駆けの商品。(詳細情報は不明)

玄関ドアのハンドルにがたつきが確認された。→要調整

和室の両開きの下端が擦れていた。→要調整

―――――

【設備】

各設備の給水に問題はなかった。(浴室、キッチン、手洗い等)

敷地内の排水管に堆積物はなく問題はなかった。

換気扇の動作に問題はなかった。(ティッシュを使い吸い込みを検査)

○照明の点等に問題なし。

○居室に火災警報器の設置なし→×
(2006年から消防防の改正により全ての住宅で義務化)

―――――

【その他】

玄関のタイルに浮きはなかった。(打診棒を使い、音を聞き分けて調査)

以上がインスペクションの全容でした。

アズ建築事務所の佐藤さんのもと詳細な調査をすることができました。

この場を借りてお礼申し上げます。

最低限これらの調査を行っていれば、このままこの家に住むとしても安心できることは多いと思います。

中古住宅を購入する際に、

インスペクションするかしないかで雲泥の差になります。

適正なインスペクションがなされない場合、

もしかしたら基礎に問題があるかもしれません。

屋根に雨漏りがあるかもしれません。

家が傾いているかもしれません。

一生に一度の大きな金額の買い物。

家族の人生を決めてしまうレベルの買い物。

中古住宅をお考えの方は、購入前にインスペクションをされることを強くお勧めします。

(不動産屋さんの手配の無料インスペクションではなく、買主(あなた)が直接インスペクション業者さんへ有償で依頼されたほうが信頼性は高いと思います。)

さて、

長々と「インスペクション実行」シリーズを書いてきましたが、今回で最終回です。

お読み頂きありがとうございました。

実は、リノベーションを前提とした場合のインスペクションは、より詳細な調査が必要になります。

今回の調査とはまた少し違ってくるのですが、その報告はまた後日に。

カテゴリー
Uncategorized

S邸リノベーション。13「インスペクション実行『室内④小屋裏』。」

ゆうです。

S邸リノベーションのインスペクション報告の続きです。

 前回のブログ→S邸リノベーション。12「インスペクション実行『室内③床下』。」

今回は「小屋裏」の報告です。

前回、床の傾きの原因を突き止め、問題がないことを確認しました。

床下(基礎)の次に重要なのが、今回の「小屋裏」です。

(小屋裏とは俗に言う「屋根裏」のことです。)


―――――

【小屋裏】

小屋裏の構造材の部材や接合部に特に問題となるところはなく、屋根面にも濡れ跡は確認できない。
野地板(≒屋根の下地材)は、合板ではなく荒板が使われていた。

構造材もしっかり乾燥している。(含水率13%ほど)
→濡れ跡なしと併せて、雨漏りは起きていないと考えられる。

屋根の先端に光が見える。
→外とつながる隙間がある→小屋裏の換気がとられている→○

小屋裏にも断熱材は施工されていた。→○
断熱材はグラスウールで厚10cmほど。

材どうしは「かすがい」と呼ばれる大きなホチキスのような金物で接合されている。
(従来の方法で問題なし)

断熱材はあったが、施工は荒めで隙間はある→△
もちろん気密シートなどなく気密施工はなされていない。

一部にネズミのフンがあった。
築年数の経った家の小屋裏にはよくあること。
室内空気と混ざる空間ではないため、大きな問題はない。

梁と梁どうしは羽子板ボルトと呼ばれる金物で接合されている。(一般的な方法)

小屋裏の調査を終えて。

断熱材の施工の荒さなどはありましたが、

雨漏りなどは見受けられませんでした。

→基礎が問題なかったことと併せて、リノベーションの検討ができる土台に乗ったと言えます。

ホッと肩をなでおろします。

もちろんこれは「最低限の問題がなかった」というだけで、

十分かどうかはまた別の次元の話になります。

例えば、

耐震性を計算して確認したわけではありません。
 (むしろ、耐震性は必要量に足りていないと思われます。)

断熱気密性は足りていません。
 (施工が荒い。気密処理はされていない。)

これらを設計者が考慮して、計算・設計しなおし、

住まい手にとって、どこまで直すのか(どこまで求めてるのか)を確認しながら、
予算とのバランスをとりながら、リノベーション計画を立てていくことになります。

ざっくりですが僕は、

2000年以前に建てられた住宅は、なにかしらの手直しをしたほうが良いと考えています。

それは、2000年に建築基準法が改正され住宅を建てる際の基準が高くなったからです。

変わった基準は、

地盤調査が事実上義務化になった。
 (しかし、全てが地盤調査しているわけではない。実質的に義務化になったのは瑕疵担保履行法が施行された2009年から。)

・筋交いなど耐力壁の接合金物が義務化になった。
 (金物がないと所定の耐震性が発揮されない。)

・耐力壁の配置バランスの計算が必要となった。
 (耐力壁のバランスが悪いと所定の耐震性が発揮されない。) 

これらの必要性は、熊本地震などでも明らかになっています。

2000年以前に建てられた住宅はこれらの施工がなされていない可能性が高いです。

そして、2000年以降、徐々に断熱性や気密性の重要性が浸透し始め、年々性能は良くなってきました。

僕は、支出を抑えるために中古住宅を買ってそのまま住むことも悪くはないと思いますが、

最低限、現在の耐震性や断熱性気密性の最低レベルまで持っていくためのリノベーションはしておいて損はないと思っています。

それは、性能を満たさない家だと、

・地震が来た際に、その直後に自分の家に住むことが出来なくなったり、家を直すのに大きな費用や長い年月を費やすことが必要になってしまう。

・断熱気密性の悪い家は、光熱費の無駄が大きく、また快適性も悪く、冬場の行動が制限されたり、健康寿命に影響を与えたりする可能性がある。

これらは、まさに僕が今住んでいる家から学んだことです。
(築35年ほど。旧耐震基準)

僕の家(相方の実家)は、中越沖地震で被災し、全壊判定を受けました。

その後、耐震改修をして再び住めるようになるまでに約1年ほどかかりました。

その間はずっと仮設住宅です。

冬場はとても寒く、家族の健康も害されました。

もちろん家を直すのに大きな費用もかかりました。

また、断熱改修はまだ完全になされていません。

僕を含め家族は、冬場の寒さに耐えながら暮らしています。

そんな経験があるため、僕は最低限の断熱・耐震リノベーションは必須と考えています。

もちろん、リノベーションの費用がかかりすぎて

「新築住宅を建てたほうが安いじゃん!」

となってしまっては本末転倒です。

そうならないよう、新築を建てる費用の6~7割程度の金額でリノベーションが済むかどうか。

それを見極めるために、リノベーションに精通した設計士が必要で、

その判断のためにも中古住宅のインスペクションは必須と考えています。

―――――

長くなってしまいました。

ここまでが、建物の「重度の問題」に関するインスペクションでした。

(大きく「基礎」「雨漏り」「傾き」など。)

次回は、設備や戸など「軽度の問題」に関するインスペクションをまとめようと思います。

カテゴリー
Uncategorized

住宅に使われるガラスの種類。「日射熱取得率とは。」

ゆうです^^

皆さんは住宅の窓ガラスにはいろいろな種類があることを知っていますでしょうか。

今回はガラスの種類の中でも「熱貫流率」と「日射熱取得率」について。

・「熱貫流率」とは、熱の逃げ具合の良し悪し。

 熱貫流率が小さいと、熱の逃げが少なく断熱性が高い。

・「日射熱取得率」は字のまま。日射熱を取得できる率。

 日射熱取得率が大きいと、太陽の熱を多く得ることができる。
 (特に冬場に有効。)

上の画像には、

CVDガラスは、

「日射熱の取得に優れ、冬を重視する寒冷地におすすめです。」

と書かれています。

意味としては、「太陽熱を少しでも暖房に活かせますよ」ということ。

これだけ見たら「新潟は寒冷地だしCVDガラスにしよう♪」と思われる人もいるかもしれません。

しかし、ここ要注意です!!

CVDガラスのような日射熱取得率の高いガラスを選ぶ際にはいくつか条件があります。



①冬場の日射が見込めること

 ・南側に日射を遮るものはないかどうか。(隣家など)
 
 ・冬場の日射量は十分にある地域かどうか。

 →主に太平洋側ですね。新潟では冬場の日射は見込めません、、
  

②夏場の日射を防ぐすべがあること

 ・日射熱を取得しやすい場合、夏場に取得する熱も増えます。
  それを遮る対策はあるか。
  (庇やすだれや外部ブラインドなど)

 →対策がなければ、冷房費が余計にかかってきてしまいます。

③熱貫流率の低下とのバランスはどうか

ここはけっこうポイントです。
(十分理解していない設計者もいるかもしれません。)

画像を見ても分かるとおり、日射熱取得率の高いCVDガラスは他のガラスに比べて、断熱性(熱貫流率)が悪いです。
(およそ2割ほど性能ダウン)

なので、

冬場の日射を得るためにCVDガラスにしたけれど、

「取得した日射熱より逃げる熱のほうが多くなっちゃった」

なんてことになれば差し引きマイナスですよね。

新潟のように冬場の日射に恵まれていない地域では往々にそうなりがちです。

このあたりは計算してみないとハッキリとした判断はできません。

寒冷地とひとことで言っても、

「日射が多い寒冷地」

「日射が少ない寒冷地」があり、

それによって選ばれるガラスも違ってくる、ということですね。

(そして、新潟は「日射が少ない寒冷地」、、)

たかがガラス1枚でも年間の冷暖房費の差が数千円、

家一棟で年間数万円、

30年住んだら何十万円!?

なるべくランニングコストは抑えたいですよね。

設計の工夫でそれは可能です。

冷暖房した熱をできるだけ無駄にしないよう
知識を持って適切な設計提案をしていきたいですね。

カテゴリー
Uncategorized

設備を選ぶ上で大切にしていること。

ゆうです。

住宅を設計する場合、多くの設備を選定します。

僕は使用する設備を選定する上で心がけていることがあります。

愛車の双太郎と毎日走る通勤路。

住宅の設備には、すぐに思いつく

キッチンや洗面台やお風呂のほかにも、

換気扇や照明や冷暖房機器、給配水管、などなど。

自動車ほどではありませんがそれでも多くの機器があります。

それを選ぶ際に、どういったところを決め手として選ぶのか。

効率なのか。

見た目なのか。

イニシャルコストなのか。

ランニングコストなのか。

維持管理手間なのか。

様々な検討軸があります。

例えば、換気扇。

現在の設備には「熱交換型換気扇」という排気する空気の熱を給する空気に移すことができる換気扇があります。

冬場、室内24度、室外4度のときに、

普通の換気扇なら換気扇から4度の空気が入ってきますが、

熱交換型換気扇だと捨てる熱を回収して例えば18度にして室内に入れることができる、といった換気扇です。

これだけ聞くと、とても良い設備に思えますよね。

現在の事務所でも熱交換型換気扇を選んでいます。

しかし、もちろんメリットだけではありません。

・イニシャルコストが普通の換気扇より高い。

・ランニングコストが普通の換気扇より高い。

・フィルターの清掃、交換が年数回必要。

・ダクトタイプの場合、数年経ったときのダクトの汚れは未知。

・壊れたときの交換費用も高くかかる場合がある。

、、、、

などなど。

なにが言いたいかというと、

熱交換型換気扇=善

でも

熱交換型換気扇=悪

でもなく、

様々な検討軸があるということ。

(そして、往々にして複雑なシステムは交換時にコストがかかるということ)

―――――

こんなことを書いたのには理由があります。

最近、愛車の双太郎の調子が悪くなってきて、

アイドリングストップ後に自動でエンジンがかからないことが増えてきました。

おそらく直すには、大きな費用がかかります。

愛着がある分せつないですし、費用負担はとてもストレスです。

そのときに改めて気づかされました。

「設備はシンプルが一番なんだ。」

「新品時や使用時だけでなく、壊れた後の取替え等もとても重要だ。」

電気で動くものはいずれ壊れます。

換気扇や冷暖房機などは、

・維持管理がしやすいこと

・大きな費用がかからずに交換できること

が一番大事だと改めて感じました。

(エスネルのE・・・Easyの部分です。)

僕の師匠は「無難な設計」と呼んでいました。

(先日のエアコン買い替えもなるべく付加機能が少ないものを選びました。)

太陽光パネルなども同じです。

住宅の屋根に乗せる場合、パネルを設置した穴から雨漏りを起こすことがあります。

特に雪の重さがかかる雪国では。

太陽光パネルが大きく一般的に普及し始めて、そろそろ10年。

シーリング(≒防水ボンド)が切れ出す頃です。

全てとは言いませんが、不具合が出てくる家もあるかもしれません。

(屋根に穴を開けない工法もあります)

太陽光でも「設備はシンプルに。交換がしやすいものを。」

と言えるのかもしれません。

逆に、断熱性や耐震性など、地震でもない限り壊れづらいものにはお金や手間をかけて良いと思っています。

『高断熱・高耐震』

『設備はシンプルに。交換しやすいものを。』

日々の経験から学び、長い目で見て住まわれる方のためになる住宅を提案していきたいと改めて思いました。

カテゴリー
Uncategorized

家のエアコン買い替え。「エアコンの取り付けとカビ」

ゆうです。

先日購入したエアコンを今日取り付けてもらいました。

取り外したエアコンを内部を見てみると大変なことが、、、!

取り替えたのは、

1階についていたパナソニック製CS-SG25Y(約6畳用、1998年製)
冷房COP=3.6 / 暖房COP=3.9 

と、

2階についていた三菱製MS-2571(約6畳用、1991年製)
冷房COP=3.1(冷房のみ)

1998年製のエアコンの冷房COPが3.6、
先日調査した最低グレードの2017年製のエアコンの冷房COPは3.5~4.1。

20年経ってもそこまで劇的に性能が上がってはいないことがわかりますね。
(最高グレードの冷房COPは5.5ほど)

→エアコンの仕組み自体はとてもシンプルでこれ以上性能を上げられない。
 →各社、付加機能で付加価値をつけ、何十年も販売し続けていることが分かる。

―――――


新しく購入した東芝のRAS-C225D(6畳用)。冷房COPは4.1

裏面。冷媒管を取り出す。

旧エアコンを取り外し、、

受け材を取り付け、、

本体を設置する。室内機の取り付けはシンプル。

設置完了!

外に出て、、

既存室外機を取り外す。

取り外された室外機。

製造から19年経過。
熱交換器のフィンの折れ曲がりや白サビが見受けられる。

フィンの素材はアルミ製。
アルミは熱伝導率が高く(鉄の約2.8倍)、耐腐食性が高いため熱交換フィンに多様される。

冷媒管を室外機につなげる。この中を冷たいガスが通り、室内機の熱交換器を冷やし、風を通し、冷房する。

冷媒管の断面。銅製の管に断熱材が被覆されている。
銅の熱伝導率はアルミの1.6倍あり、容易に曲げることもできるため冷媒管に適する。
(アルミと比べ、耐腐食性は低いので被服が必要)

ポンプで冷媒管の中を真空にし、その後冷媒(ガス)を充填させる。
この作業を丁寧に行うことがとても重要!

管の中に空気が残っていると能力低下や効率低下を引き起こしてしまう。
計器で圧力を確認しながら、冷媒管を適正に充填させる。

ドレン管は結露水を問題なく排出するため、なるべく垂直に下げる。
(水が溜まるような状態だと、あふれて室内機から水が垂れてくることがある)

室外機取り付け完了。
積雪地域の場合、室外機は地面起きせずに壁付けとし、雪で室外機が埋まらないようにすると良い。
(雪で埋まると暖房効率が極端に落ちてしまう)

―――――

さてさて、ここまでは一般的なエアコンの取り付け。

ここからが僕にとってはお楽しみの

既存のエアコンの経年変化チェック!

まずは1998年製(設置19年)のエアコンから。

中をのぞいてみる。

意外と内部もシロッコファンもきれいだった。
客間に設置されていたこともあり、相方の話ではあまり使用頻度は高くなかったそう。

―――――

続いて1991年製(設置26年)のエアコン。

中をのぞいてみると、、、

ややや!!!

カビだらけー!!!

これが26年経ったエアコンの内部です。

このエアコンは、個室に設置されいて夏期は毎日使用していました。

まあ正直この内部の様子は分かっていました。

毎夏の使用前に、届く範囲でカビをふき取っていたからです。

(除菌スプレー+ティッシュ+割り箸で)

でももちろん全てのカビを取り去ることはできません。

そんななかでだましだまし使用していたのでした。

しかし、

新生児がいる空間となると、気分的に心配する気持ちが増してきます。

そんなこんなで今回のエアコン購入となったのでした。

ちなみに、現在のエアコンには、

「クリーニング機能」というものが備わっています。

これは、冷房後、一定時間ファンが回転し、エアコン内部を乾燥させカビなどの成長を抑える機能です。

今回購入した東芝の機種だと、

冷房運転1時間以内の後にはクリーニングを2時間自動で、

冷房運転1時間以上の後にはクリーニングを4時間自動で行う設定になっていました。

いつ頃からこのクリーニング機能が一般的になったのかはわかりませんが、

1998年製のエアコン内部はカビがほとんどなかったことから、

もしかしたらその頃からクリーニング機能のようなものが備わっていたのかもしれませんね。

とりあえずこれで来年の夏はきれいなエアコンの冷房がかけられます。

一安心です。

フタを開いて内部の熱交換器の様子を見る。
熱交換機自体にはカビなどはなく、健全な様子だった。

―――――

以上が今回のエアコン買い替えの顛末でした♪

カビにビックリされましたでしょうか。

みなさんの家のエアコンの内部はどうでしょう?

この機会に一度見てみられてはいかがでしょうか。

安心するか、ビックリするかどっちでしょう^^

カテゴリー
Uncategorized

家のエアコン買い替え。「エアコンの選び方〈その他の要因〉」

ゆうです。

エアコンの選び方の補足です。

その①「エアコンの選び方概要」はこちら
その②「具体的なエアコン比較」はこちら

①、②は伝わりやすいようだいぶ簡略化して話をまとめました。

今回は、その補足をしようと思います。

雨の日の通勤中、直射が差して虹が出ていた♪

―――――

さて、エアコンの選び方ですが、実はけっこう複雑で難しいんです。

というのは、建物からどれだけの熱が逃げるのかを計算する必要があるからです。

前回の②では単純に、中と外の温度差だけを考え、どれだけ熱が逃げるのかを計算しました。

真夏にクーラーボックスを外に置いていたら、徐々にクーラーボックス内の温度は上がっていきますよね。
外から中へ熱が伝わるからですよね。

それと同じ種類の熱の逃げ(熱貫流)だけ考慮しました。

しかし、実際は温度差により熱の逃げのほかにも、

日射熱による熱負荷
 (窓ガラスから入ってくる太陽の熱)

家電や人の発熱による熱負荷
 (冷蔵庫やパソコンや照明や人からの熱)

換気扇による熱負荷
 (今の家は24時間換気をしている=空調した空気を外に捨てている)

これらは、家ごとにケースバイケースで、

・日射熱の量は、窓の大きさや向きによって変わります。

・家電や人も同様

・換気扇も家の大きさや、換気扇の種類によって異なります。

これらそれぞれ個別の条件を拾い出し合算することで初めて、暖房冷房の必要能力が算出されます。

また、これらはあくまで机上の計算ですからもちろん現実とはズレがあります。

生活スタイルの違いや空調の設定温度によっても変わってきます。

なので、シビアなエアコン選定はとても難しい!!

その結果、多くの設計者が

「12畳の部屋には12畳のエアコン(またはそれより大きな能力のエアコン)」

を提案しているのが現状です。

しかし、それでは、効率が悪い!(=光熱費がかかる!)

効率が悪い運転を続けていたら年間○万円も損してしまうかもしれません。

それを知らないのはもったいないですよね。

なので、しっかりとエアコンの必要能力を計算し、適切な機器を提案することがとても大事なんです。

また、その①では、「建物の断熱性が大きなポイントです」と書きましたが、

それだけでなく、気密性もとても大きなポイントです。

気密性が低いと(例えば、1階床・2階の天井に隙間があると)、

暖房時には、煙突のように1階床から冷気が入ってきて、2階の天井から暖気が外に抜けていってしまいます。

「温かい空気は上に行く」と学校で習ったとおりです。

(そのため、古い家ではよく「エアコンじゃ全然温まらない!」という話になる)

具体的な数値で言えば、気密性能を表すC値は1以下にしたいです。

(現在の事務所では平均C=0.4ほどを出しています。)

ちなみに、その①では、断熱性UA=0.9で計算しましたが、

UA=0.9はおよそ現在の断熱等級4(最高ランク)です。

しかし、現在の事務所ではUA=0.3ほどの断熱性の住宅をつくっています。

断熱等級4の3倍も断熱性が高いということですね。

それは、UA=0.9では快適性も光熱費の削減効果も必要十分でないと考えているからです。

そのあたりはまたいつか詳しく書こうと思います。

また、エアコンを家全体で使うか、個別の室で別々で使うかによっても選定は変わってきますね。

同様に、エアコンを24時間連続で使うか、いるときだけ付けたり切ったりして使うかによっても変わってきますね。

ちなみに、エアコンは風量が強のほうが効率の良い運転ができるって知っていますか?

同じ熱量を部屋に供給するとき、

風量が多いほうが、エアコンの機器の中の温度を少なく抑えられるからです。

説明が難しいですね、、

暖房で、室内を24度にしたいとき、

風量強なら、エアコン内温度は30度で足りるところ、

風量弱だと、エアコン内温度は40度必要になってしまう。

ということ。(数値は概算。)

※エアコン内には冷媒管という管が通っていて、その温度を変え風を当てて吹き出すことで冷暖房をしている。

※しかし風量を強にすると、音や風が当たることでの不快感などが増すリスクがある。

―――――

最後に、もろもろ考慮して現在の事務所で提案していることをまとめます。

○基本的に、断熱性と気密性は高い仕様とする。
 (UA=0.3、C=0.4)

【夏(冷房期)】

○すだれや外部ブラインドで日射熱を防ぐ。

○吹き抜け上の冷房エアコン(6畳用等)で家中全体冷房(24時間連続)

【冬(暖房期)】

○洗面脱衣室に設置した床下エアコン(14畳用等)で家中全体暖房(24時間連続)
 風量強で高効率運転
 →洗面室に設置することで音の問題解消+風呂や洗濯物を乾かす。

―――――

ここまでまとまりなく書いてきましたが、

空調は、

必要能力、快適性、光熱費、断熱気密性、効率、配置、音、メンテナンス、、、

等が複雑に関わってくるので、簡単に言いまとめることはとても難しいです。

プロの設計士でもバランスの良い提案が出きている人は一握りだと思います。

なので、それらの知識・経験があり、それぞれの住宅ごとに深く検討してくれる設計士に出会えればラッキーですね。

まとまりがありませんが、今回はこの辺で。

いずれもう少し個別に深くブログで書いてみたいと思っています。

カテゴリー
Uncategorized

家のエアコン買い替え。「エアコンの選び方②『光熱費と買い時』」

ゆうです。

エアコンの選び方②です。→その①はこちら

ベビーの部屋用のエアコンですが、実は冷房用のエアコンを買ったのでした。

寒くなってきて冷房用のエアコンを買う。なんでー?

価格コムより。あるエアコンの価格の推移。

皆さんは一年の中で一番良いエアコンの買い時はいつか知っていますか?
上のグラフを見れば一目瞭然ですが、
エアコンの買い時は、ずばり冬です。
エアコンは毎年4月頃に新モデルが発売になります。
(最高グレード機種は年末頃)

5-6月頃に良い値段で家電量販店に並び、

夏が近づき、ボーナスも出た後の7月以降に一番売れるようになります。

夏は、需要のほうが上回り価格はまだ少し高いままの商品が多いです。

そして、設置業者が混んでいます!

2週間以上待つなんていうこともざら。

業者も仕事がパンパンなので作業にミスが出る確率も高いかもしれません。

ということで、エアコンを買うのであれば冬がオススメです。

年末のセールなんかでも良いかもしれませんね。

(しかし新潟では雪が降り出すので作業がしづらくなるため△)

といった理由で来年の夏用のエアコンをこの時期に買ったのでした。

―――――

さて、

具体的なエアコンの選定ですが、事前にインターネットで調べました。

12畳の部屋につけるので大きさは6畳用で決まりです。
(↑詳しくは「エアコンの選び方①」より)

まず、グレードごとの性能と価格の関係について。

日立のエアコンで比べてみました。
※冷房COP・・・以下COP
※価格・・・価格コム最安(2017.11.23現在)

①Xシリーズ(最上位グレード)
 COP=5.5
 価格=22.9万円

②Eシリーズ
 COP=4
 価格=9.4万円

③Wシリーズ
 COP=3.9
 価格=5.9万円

でした。

最上位グレードはいろいろ機能がついているせいかやたら高いですね!

僕は、いろいろな付加機能は不要と考えているので最低グレードで十分です。
(COPが極端に悪くなければ)

―――――

続いてメーカー比較です。

6畳用最低グレードで比較しました。

○日立
 COP=3.9
 価格=5.9万円

○東芝
 COP=4.1
 価格=5.9万円

○パナソニック
 COP=3.7
 価格=7.4万円

○三菱
 COP=3.5
 価格=5万円

○ダイキン
 COP=3.8
 価格=4.9万円

比較してみると、営業力(ブランド力)のあるメーカーの価格は高めであることがわかります。

調べてみて、「よし。東芝にしよう」と決めました。

東芝のエアコンには、センサーカメラや自動掃除+排出機能や自動加湿など、

不快リスクや不具合リスクや光熱費アップリスクが考えられる付加機能がなかったこともプラスでした。

―――――

ここまで考えると、

「COP1の差ってどれほど光熱費に反映してくるの?」

という疑問が浮かびますよね。

計算してみます。

前回同様、UA値=0.9、部屋の表面積=84㎡(12畳)
夏場内外温度差=35℃ー26℃=9℃、冷房期間60日
とすると、

0.9×84㎡×9℃×24h×60日≒1000kW

暖房も使うとして、
冬場内外温度差=24℃-5℃=19℃、暖房期間150日
とすると、

0.9×84㎡×19℃×24h×150日≒5200kW

夏冬足すと、合6200kW
COP=3のとき、消費電力は、
6200/3≒2000kW
電気代の単価が28円/kWとすると、2000×28=5.6万円/年
COP=4のとき、消費電力は、
6200/4≒1550kW
1550×28=4.3万円/年
結果、COP=3とCOP=4の年間光熱費の差は約1.3万円でした。
※12畳の部屋を空調期間中24時間連続空調したときの差です。
※計算を簡略化するため、日射熱や家電熱や換気熱は無視し、
 空調期間の温度差は一定として計算しています。

―――――

結果僕は、東芝の「大清快 C-Dシリーズ」 (6畳用)RAS-C225Dを買いました。

長くなってきたので省きますが、

ジョーシンさんでいろいろ頑張ったら価格comの最安価格より安く買えました♪

本体保証5年、工事保証10年、標準取り付け工事費込みで一台5万円(税込)でした。

(取り付けオプション費用やジョーシンポイントは除く)

取り付け工事は4日後。十分検討できたし安くて早くてよかった^^

2回にわたり長々と書きましたが、皆さんのエアコン購入の参考になれば幸いです。

カテゴリー
Uncategorized

家のエアコン買い替え。「エアコンの選び方①『能力と効率』」

ゆうです。

ベビーが生まれて初めての冬がやってきます。

僕は今日、ベビーの部屋のエアコンを買ってきました^^

皆さんは適切なエアコンの選び方って知っていますか?

エアコンを買ったことがある人であれば経験があると思いますが、

エアコンを選ぶのってとっても難しい!

なにを基準に選んでいいのかよくわからないし、ハッキリ言って面倒くさいですよね。

僕が勤めている設計事務所は、空調や断熱性に特化した提案をしています。

そのため、専門知識+実践経験が蓄積されています。

今回は住宅のプロはどういった基準でエアコンを選ぶのかを書こうと思います。

東芝のエアコンのカタログ2017。一社だけでもこれだけある。

エアコンを選ぶのって大変ですよね。

・各メーカー4~6種類のグレードを用意している

・6~26畳用ほどの大きさに分かれている(9段階ほど)

・メーカー数が大手だけ9社ほどある。

単純に掛け算したとすると、6×9×9=486種類!

のうちの1つを選ばなければならない!

しかも、買い方も様々。

・家電量販店で交渉して比較して、、、

・ネットで最安を狙って、、、

・昔からの付き合いの電気屋さん、工務店に頼んで、、、

イヤになりますね!

適当に決めたいところですが、かといってもエアコンは

・快適性(冷房、暖房の効き)

・光熱費

に大きく影響するため慎重に選びたいものです。

ネットで情報を探すとしても、出てくるのはたいてい

「メーカーそれぞれの特徴、機能の比較」

ばかり。(または価格比較サイト)

はっきり言いますが、(僕の主観です)

各メーカーそれぞれの機能はおまけ!

であって、エアコンを選択するための要点とは別。

と考えています。

特徴、機能とは例えば、

・D社は自動加湿機能がついているとか、

・M社、H社はセンサーカメラがついているとか、

・P社は自動お掃除+排出機能がついているとか、

・S社、T社は空気清浄機能がついているとか、、、

(それぞれの機能が悪いとは言いませんが、それらの機能ってエアコンに含む必要あるの?)

(その機能専用の機器をエアコンとは別に買ったほうがコスパも不具合の出づらさも良いのでは。)

(センサーカメラが人を検知して風を当てに来るって、エアコンの直風に当たりたい人っているのかな。)

(自動お掃除+排出機能は不具合がでやすいという話はよく聞くな、、)

ちょっときつい言葉を並べてしまいました。
(カッコ内はさらっと読み飛ばしてください)

なにが良いたいかというと、エアコンを選ぶ際の基準は、おまけ的な機能ではなく、

単純に、

『必要能力』

『効率』

だということ。

・「必要能力」とは、空調したい部屋の大きさに対して能力が足りているか。
 (快適性に関する)

・「効率」とは、能力を発揮した際にいかに消費電力が少ないか。
 (光熱費に関する)

「効率」の求め方は覚えてしまえば簡単です。

エアコンの効率の指標にはCOP(成績係数)という基準があり、

COP=能力/消費電力

です。

能力が大きく、消費電力が少なければCOPは高い(良い)ということになります。

その計算方法はというと、

カタログに書いてある「能力」を「消費電力」で割ると出ます。

上のエアコンの場合、

暖房COP=2500W/430W=5.8

となります。

この数値が大きいほうが効率がよく、光熱費が安くなると言うことです。

―――――

それに対して、「必要能力」の検討は少し難しく専門知識もいります。

新築の場合は、ここが設計者の技量になります。

ここで質問です。

「12畳の部屋には、どのくらいの能力のあるエアコンを選べば良いでしょうか。」

単純に、

「12畳用のエアコンを選べば良いんじゃないの?」

と思われた方が多いかと思います。

しかし、これはほとんど間違いなんです!

家電量販店に行って

「12畳の広さの部屋につけるエアコンが欲しい。」

と言えば間違いなく、

12畳用のエアコンか、または安全を見て12畳よりも大きな容量のエアコンを勧めてくると思います。

それは、

・万が一、冷えない(温まらない)とクレームになるから。

・より大きな商品を売ったほうが売り上げになるから。

ですよね。

しかし、これではエアコンの能力を決める際に大事なポイントを踏まえていません。

それは、

その部屋の断熱性です。

断熱性が高い部屋と低い部屋では、必要な能力も当然かわってきます。

そして、エアコンに書いてある「○畳用」の基準は、

なんと断熱材が入っていない家を想定しているんです!

(なんと1965年に定められた基準!!)

(改定するとエアコンの売り上げが落ちるから変えないんでしょうね、、)

なので、「○畳用」は信用できません。

「じゃあどうすればいいの??」

計算して、必要能力を算出する必要があります。

そのためには、その住宅の断熱性(UA値)が必要になります。

ちょっと計算が難しくなりますが、

UA値=0.9(旧Q値≒2.7)の12畳の部屋の冷房用エアコンの必要能力は、

(天井高=2.4mとすると、部屋の表面積≒84㎥)
(内外温度差=35℃ー26℃=9℃として)

0.9×84㎥×9℃≒680W ←家からの熱損失

これに+日射熱+家電発熱+換気損失を足して、ざっくり1500W

ということで、1500Wあれば足りることがわかりました。

6畳用のエアコンの冷房能力は2200Wなので6畳用で十分です。

(12畳用の冷房能力は3600W ←必要に対して多すぎ△)

ここで、

「大は小を兼ねるというし、12畳用のエアコンにしておいてもいいのでは?」

と言う声もあるかと思います。

良いですが、効率は落ちます。→△

少しマニアックな話ですが、

エアコンの効率は、

・能力の大きいエアコンの場合・・・定格能力の約半分ほどの負荷

・6畳用など能力の小さいエアコンの場合・・・定格能力の80~100%ほどの負荷

であるときに、

一番高い効率で運転できることが、検証実験から導き出されています。

極端に例えるならば、

上の計算の12畳の部屋に12畳用のエアコンをつけることは、

「200km/h出せるスポーツカーが60km/hで走行しているようなもの。」

燃費が悪そうなイメージがつかめましたでしょうか。

60km/hで走るなら、軽自動車のほうが燃費が良いですよね。

※「冷房が全然効かない」という人は太陽の直射日光が窓から入りすぎている恐れがあります。
すだれやブラインドなどで適切に日射を遮蔽すると効果的です。

―――――

ということで、

エアコンの必要能力の選定は、断熱性に大きな影響を受けるということ。

→その家の断熱性能を数値で計算する必要があるということ。

という話でした。

しかし案外、断熱性の計算を一棟一棟個別で行っているメーカーは少ないんです。

ましてや、エアコンの必要能力の計算を考えている設計士や営業マンはほとんど一握りです。

(機会があれば聞いてみるといいかもしれませんよ。
 「エアコンの必要能力の計算はしていますか?」と。)

だいぶ長くなってしまいました。

僕がどんなエアコンを買ったかはまた次回に続きます。

(良い買い物ができました♪ 秘訣は次回に^^)

-「超高断熱の小さな家」escnel design-
カテゴリー
Uncategorized

ケンチク探訪♪ 06『ITOYA荒町ラウンジ。』

ゆうです。

少し前に事務所の近くにオシャレなカフェができました。

「ITOYA荒町ラウンジ。(イトウヤカフェ)」

居心地の良さと攻めたデザインに大きな刺激を受けました。

三条市荒町にあるイトウヤカフェは洋服屋さんのイトウヤさんの本店の裏にあります。

様々な植栽が植えられていて市街地だが森の中に建っているよう。

独特の三角屋根が連続した建物。
窓も屋根の勾配なりに連続している。

―――――シェルターさんHPより―――――

原案は小さな複数の建物が各棟の間隔を保ちながら関係し合うカフェというものでした。
オペレーションや新潟の冬季の気候を考慮し、実施設計ではこのように部分的に建物が一体化する形状になりましたが、そのコンセプトは決して原案から外れてはおりません。
一つの建築がその地に建つことで、周囲環境がどのようにその建物を包み込み、活用しながら愛し続けるか・・・。
私は常に建築をそれ単体で設計したことはおそらくありません。
カフェの周囲を包み込む樹木の成長とともにこの建築は本当の完成へと近づきます。

――――――――――

この建物は五泉市の神田陸建築設計事務所さんの設計で、
2017年のウッドデザイン賞を受賞されています。

先日の建築士の先輩方との忘年会でも話のタネになっていました。

イトウヤカフェは、一言で言い表すと、

『様々な居心地を味わうことができるスペシャルなカフェ。』

でした。

「居心地の良い木の建物から緑を眺める」という

僕の好みのどストライクで、気づいたら数時間も滞在していました。

玄関から入ってすぐのスタッフカウンター。
床はモルタル仕上げで壁も外壁風の仕上げがしてあり、緑もあり、屋外と室内の間の緩衝地帯の役目を果たしている。

コーヒー類の小物もとても雰囲気が良くムードがあった。

左のドアをくぐり先へ進むと、、、

奥行き間と開放感のあるカフェ空間が広がる。
正面が一面のガラスで抜けていて、その先も一面グリーンなのがとても気持ち良い。

玄関側を振り返って。
客席に段差があり、天井もジグザグで、空間が面白く豊か。
視界が空へ抜けて気持ち良い!

一番上のフロアから。
そこまで大きな建物ではないが、写真だとどれほどの広さが伝わりづらいと思う。
それだけ、様々な空間が広がっていた。

階段中腹の席に座る。
古材のカウンターと小物たちがとても素敵。庭の景色も良い!

「雪室コーヒー」を注文。
器がオシャレ。量もたっぷりあり味もおいしく大満足。

スッキリと壁一面に納められた窓はガラスが入っていないような開放感がある。

その秘密は 、柱の真後ろの見えづらいところで窓を継いでいるから。
既製品のサッシではなく、特注の納まり。設計力が問われる部分。

また、天井はガラス付近で上げてあり、室内からガラスの上端が見えないようにすることで枠がないようなスッキリとした印象を与えている。

そして、入ったときから気になっていた奥のスペースへ、、、

眺めているだけでとても気持ちが良かった。感動した。

ルイスカーンのフィッシャー邸のよう。

柱梁と白い壁と大きなガラス越しのグリーン。

シンプルでとても力強い。

「こういう建築を設計したい」と思っていたものが具現化されていた。

メモを取る。
(僕のような)建築ばかは、こういう建築が三度のメシより好きかもしれない。
良い建築に触れるだけでどれだけ幸せを感じられることか。

(外食も、味よりも店の雰囲気で選ぶほうが多いかもしれない。)

店舗のデザインは、住宅(特に高気密高断熱住宅)の設計とは、アプローチが少し異なる。

求められるものが違うから。

だから僕にとって店舗のデザインは非日常体験。

隣の畑を見学するのはとても刺激的。感謝して勉強させて頂く。

きれいでシンプルな窓周り。
四方枠も良いが、下枠のみもスッキリして良い。

時間はゆっくりと過ぎ、、、

外が暗くなるのと共に、灯りが広がる店内。
シナベニヤ突き付け納まりの天井とAEP塗りの白い壁のバランスがとても良かった。

天井・壁とオークの床にオレンジのライトが反射し、暖かい木のぬくもりの印象がさらに深まっていた。

気づけば2時間ほどが経っていた。

小説でも読もうかと思っていたが手に付かず、
ただただこの建物の中でゆっくりと時間の経過を味わっていた。

夜は個性的な窓が照明の光でより一層際立つ。

まさに「魅力的な建築」だった。

意匠的な納まりも構造もとても難しく厳しいことをやっていた。

とてもチャレンジングな建築。

しかし奇抜なようで、

植栽やシンプルな窓や内装からはとても落ち着いた印象を受けた。

平日で人が少なかったこともあり、とてもゆっくりリラックスできました。

今度はランチを食べてみたいな。

近くに出来た素敵な建築を堪能して幸せな気分で家路へ向かいました。