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S邸リノベーション。10「インスペクション実行『室内①壁』。」

ゆうです。

S邸リノベーションのインスペクション報告の続きです。

 前回のブログ→S邸リノベーション。09「インスペクション実行『外周り②』。」

今回からいよいよ「室内」の報告です。

少しずつ問題が発覚してきました、、、

インスペクションの道具たち。
水平垂直を確認するレベラー(緑)が活躍する。

―――――

【室内壁】

一部ビニールクロスにはがれが見られた。
雨水がかかったか紫外線による劣化と思われる。
経年的に通常起こりうる範囲内。→要補修

なぜかは不明だが、2階洋室の壁にこぶし大の穴が開いていた。(殴った?)

壁の中を覗くとグラスウール(断熱材)が入っていた。
防湿シートはないもの。厚みも薄く、密実に施工されてもいない。

建物に隙間も多く断熱も薄くスカスカのため、このままでは冬室内はとても寒く不快な環境になると思われる。
→光熱費を抑えて快適に暮らすなら断熱材、気密材の前面やり替えが必須

また、石膏ボードは12mm厚が使用されていることがわかった。(現在の新築と同等)

そして、問題が、、、

壁が著しく傾いている!

およそ2m上がったところで2.5cm程。(緑のレーザーは垂直)

傾きにすると2.5/200≒13/1000

これは通常問題ないとされる基準の倍以上の傾きです。

※「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」に記載の技術的基準

勾配の傾斜    /  構造耐力上主要な部分に瑕疵が存在する可能性   
3/1000未満       ・・・低い
3/1000以上~6/1000未満・・・一定程度存在する
6/1000以上       ・・・高い

通常のインスペクションだと、6/1000未満か以上かで傾きの有無を判断しています。

6/1000未満であれば「許容範囲内だろう」ということをお伝えします。

6/1000以上であれば構造的に問題がある可能性があることをしっかりと説明します。

それが、6/1000の倍以上の13/1000!

これは一体どういうことか。

しかし、6/1000以上であれば必ず瑕疵があるというわけではありません。

考えられることは下記のとおりで

①地震によって基礎の上の構造が傾いた。

②地盤沈下によって基礎ごと建物が傾いた。

③施工時(完成時)から傾いている。(施工不良)

で、このうち②が一番深刻で、構造体へのダメージが大きく、改修にも大きな費用が必要になります。

①は、構造体へダメージはありますが、耐震改修しなおせば耐震性は修復可能です。

③であれば、構造体へのダメージは軽度(かほぼなく)問題は少ないこともあります。

「②であれば、この物件は勧められないな。」

「②かどうかの判断ができるよう床下の調査を慎重にやらなければ。」

と想像をしながらインスペクションを続けました。

ただし、壁の隅のクロスがねじれたり変形した形跡はなかったため、

地震で傾いた可能性は低いように感じていました。

(この20年の間で当該地で壁が傾くほどの地震はなかったため。)

―――――

【室内天上】

1階(特にバルコニー直下)も2階も天井に雨染みや濡れ跡等の痕跡はなかった。
雨漏りの可能性は低いと考えられる。

―――――

【室内階段】

傾きもなく特に施工状況に問題のある部分はなかった。

蹴上げ(1段の高さ)=205mm、踏み面=200mmで少し勾配はきつめ。
もしリノベーションして作り直せるのであれば、もう少し勾配がゆるく上り下りが楽にできる階段を提案したい。

―――――

そして、次は1階の床の調査です。

実は、物件に入り1階のリビングを歩いたときから違和感を感じていました。

そして、レベラーで水平を確認することでその問題は明らかになりました。

問題の床の報告は次回に続きます。

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素敵な差し入れ「SLドーナツ。」

ゆうです^^

先日、建て主さんから差し入れを頂きました^^

かわいいSLのドーナツ♪


SLの屋根を開けると、

いろいろな味のドーナツが♪

食べ終わったあとはこの箱で子供が遊べますね^^

Y様、素敵な差し入れありがとうございました。

今後とも宜しくお願いいたします。


ヒノキの無塗装の床。
鉋がかかりツヤツヤ。使っていくうちにさらに艶を増す。最高の素材感。

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エッセイ「意識の限界を超える。」

「無意識のうちに自分でフタをしている意識の限界をぶちやぶる!」
フィギュアスケートを見ているときに思った。
フィギュアスケートはもう4回転ジャンプが当たり前の時代に変わった。
数年前では考えられなかった。

2010年のバンクーバー五輪では、4回転を飛ぶか飛ばないかが勝敗を分け、
飛んだプルシェンコが銀メダルで、飛ばなかったライサチェクが金メダルだった。
(そして高橋大輔が銅メダル!今でもあの感動を覚えている。)
2017年の今、4回転ジャンプは当たり前となっている。
男子はみんな4回転を飛ぶ。それもいろいろな種類の。

なんで急に? 前は無理だったのに。

この数年で、人間の能力が飛躍的に伸びたわけではない。

人間の「意識」の限界がぶちやぶられたんだ!

「自分には無理だろう。」

から

「あいつがやれるんだから、俺にもやれるかも。」

「やってみよう!」

に。

その結果、大勢の選手が「やれた!」

自分ひとりではなかなか意識のバリアはやぶれない。

そんなときは「やっている人」から刺激をもらう。

「やれることを現実として実感すること。」

その積み重ねが意識バリアをぶちこわす!

どんどん「やっている人」に会いに行こうと思った。

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S邸リノベーション。09「インスペクション実行『外周り②』。」

ゆうです。

S邸リノベーションのインスペクション報告の続きです。

 前回のブログ→S邸リノベーション。08「インスペクション実行『外周り①』。」

前回からの「外周り」の報告の続きです。

バルコニーからの眺め。遠くに愛車の双太郎が見える。

―――――

【雨どい】

竪樋、軒樋に大きな問題は見られなかった。(少し曲がっていたが)
樹脂の変色が見られるので塗装や交換を検討しても良い頃。

一部、雨樋を外壁に固定している金物にサビが見られた。交換を検討したい。

―――――

【外周部その他】

給湯器の配管が基礎を貫通部分に隙間があった。
雨水や虫などの侵入が起こらないようシーリングやモルタル詰めなどの補修をしたい。

換気扇のフードが外壁の段差の部分に干渉して取り付けてあった。
詳細調査はしていないが、雨漏りが起こりづらいよう補修する必要あり。

―――――

【バルコニーまわり】



バルコニーの床は沈むこともなく下地はしっかりとしていた。
(雨漏りしていると下地が腐朽し、ブカブカすることがある。)

最近は新築でバルコニーを提案することも少なくなりました。

それは、洗濯物を外干しする人が減ってきているから。

春も秋も、花粉やPM2.5などの問題があることや、
レイコップなどの布団用掃除機が一般的になったことが理由に上げられます。

また、バルコニーは雨漏りリスクがあります。

住宅では、バルコニーの防水はFRP(ガラス繊維強化プラスチック)の被覆防水とする方法が一般的です。

FPRは軽量かつ強靭で、耐水・耐食・耐候性に優れていますが、
それでも条件が悪いと早いと10年ほどでひび割れを起こし、雨漏りにつながることがあります。

僕の実家が正にそうで、建って12年ほどしてバルコニーから雨漏りが起こり、下の階の天上にシミができました。

現在は、バルコニーの手摺にアルミサッシを取り付け、
バルコニーを室内化して防水を取り、サンルームとして使用しています。

最近は、異常気象で大雨が起きることも増えてきているので

漏水に関する部分は慎重に設計したいものです。

FRPとサッシの取り合い部分。
築20年以上で日当たり(紫外線劣化)も多い場所だが特に大きな亀裂や剥離はなかった。
耐用年数と一口に言っても、外部条件や施工条件などにより状況は様々。
表面に多少劣化が見られたのでこのまま使用し続けるなら補修したほうが良い。

FRP防水は、10年を過ぎたら様子を見てみて、磨耗や退色や亀裂などがあればトップコートの塗り替え塗装やFRPの張替え補修を検討する必要があります。

―――――

僕が設計する際に特に気をつけていることは

「万が一が起きた際のリスクの大きさ。」

です。

上で、「10年経ったらFRPの様子を見てみて・・・」と書きましたが、
素人では良し悪しはわかりませんよね。

そうして数年ほおっておいてしまうこともあると思います。
(バルコニーをほとんど使用していない場合は特に)

そのときに、実は防水層に亀裂が入っていて、

雨漏りが進行して、

気づかないうちに構造材を腐らせ、

カビを発生させ、

・地震時に耐力が発揮できない。

・子供がアレルギーになってしまった。

などが起きてしまったら目も当てられないですよね。

僕は、バルコニーなど「漏水リスク」のある要望を受けた場合には、

リスクについて具体的な話をして、定期的な点検やメンテナンスがかかることを納得して頂いた場合にのみ実行することにしています。

ちなみに同じような話は「天窓」でも言うことができます。

天窓は一時期は新潟でもはやりましたが最近は見る機会が少なくなってきました。

雨漏りやメンテナンスコストが高いことが顕在化してきたためだと思います。

バルコニーの手摺もグラグラせずに堅固に取り付いていた。
(ここの雨漏りがあると下地が腐り手摺ががたついてくる。)

日当たりの良いバルコニー。
僕がリノベーションするのであれば、バルコニーを吹き抜けに変えて1階の奥まで採光を取り込み、明るく開放的なリビングを作りたい。

―――――

以上で外周りの報告が終わりました。

次回からはいよいよ建物の内部の報告をしていきます。

内部では、想像していない大問題が発覚したのでした!

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S邸リノベーション。08「インスペクション実行『外周り①』。」

ゆうです。

S邸リノベーションのインスペクション報告の続きです。

 前回のブログ→S邸リノベーション。07「インスペクション実行『概要』。」

インスペクションは無事に終わったのですが、

インスペクションを進めていくうちに大問題の疑いが浮上したのでした!

今回は外周部を。大問題の詳細はまた後日に。

東南向きで日当たり抜群♪

物件の概要は下記の通り。

・平成8年3月に建設された築21年の建物。
・延述べ床面積は約30坪(総二階。バルコニーあり)
・4LDK、駐車場2台分(カーポート付)
・電気、ガス、上下水引き込みあり。

庭のパーゴラの植物はキウイだった。

物件の間取り。クセがなくリノベーション向き。

―――――

それでは「外周り」について報告します。

【基礎まわり周辺】

基礎立ち上がり部。
ひび割れや欠損などの不具合なし。全体的に良好。
 →地盤沈下等の可能性は少ない。

専用の機械で基礎(コンクリート)内の鉄筋の有無を検査する。
縦横とも200mm間隔で鉄筋が入っていることが確認できた。

↑とても重要!
基礎に鉄筋があるかないかでリノベーションコストは大きく変わる。
今回は、新耐震基準が義務化されてから建った建物だったので大丈夫だと思っていたがこれでひと安心。

一部モルタル(基礎仕上げ材)が浮いているところがあった。
(浮く=基礎コンクリートと仕上げモルタルの間に隙間ができること。)

打診棒でなでて音の違いを聞き浮きの有無を調べる。
モルタルが浮くといずれはがれにつながり美観上の問題となる。
また、シロアリの蟻道となるリスクもはらむので注意が必要。
(しかし、緊急性のある欠陥とまでは言い切れない。)

建物北面。基礎と外壁に泥が付着していた。
また地面が一部くぼんでいてそのまわりにコケが生えている。

雨どいに不具合があり雨がしたたり落ちて地面に跳ね、泥が外壁に付着している可能性が高い。(くぼみに砂利が集められているのは前のオーナーの泥はね対処か。)
 →雨どいの寿命は20~30年ほど。一部または全部交換する必要性あり。

―――――

【外壁まわり】

「チョーキング(白亜化)」と呼ばれる塗膜の劣化現象が起きていた。
→外壁の塗装の塗り替えまたは張替えの検討が必要
 塗膜の劣化をほおっておくと、
 →冬季に塗膜から水が浸入
 →外壁内に侵入した水が凍る
 →体積が増え爆裂が起き外壁がボロボロになってしまうリスクがある(凍害)

また、別の場所で外壁に幅0.5mm超のひび割れがあるところがあった。
→ひび割れから雨水が浸入し、雨漏りの原因となる可能性あり。
 最悪の場合、構造材を腐朽させてしまう(耐力の減衰、カビの発生。)

外壁の表面が一部はげている、コケが発生しているところがあった。
→ほおっておくと凍害リスクあり。美観上も△

また、サッシ周りのシーリング材が切れているところが多々確認された。
(シーリング材・・・材と材の間に充填する建築用ボンドのようなもの。防水ができる。)

→雨水の浸入リスクあり。シーリングの打ち直しが必要。

―――――

【屋根まわり】

屋根形状にたわみなどの変形は見受けられなかった。
詳細な調査はしていないが赤丸部分(屋根頂部)のシーリングが劣化している可能性あり。
→リノベーション時に詳細調査・必要に応じた補修が必要。

屋根材は「セメント瓦」
見た限りでは防水性に問題はないようだった。
詳細は小屋裏に入り雨漏りがないかを確認し判断する。

軒裏(屋根の裏)は一般的なケイカル板。
→大きな問題は見当たらなかったが、時期的に塗り替えか交換が必要と思われる。
一部、軒裏の目地が欠損している部分があった。→要補修。
雨染みや、塗り直ししたような部分も確認できた。

破風(雨どいが取り付いている黒い板状の部材)の一部に塗装が落ちている部分あり。
材の耐久性に問題はないようだが、リノベーションするなら美観上塗り直したい。

―――――

長くなってきたので『外周り②』に続きます。

築21年でこういった状態です。

これから新築する方にとっても

21年後の外周りの状態や、必要な補修のイメージがわいたのではないでしょうか。

21年後のイメージがわけば、

家づくりでなにが大切になってくるのか、

お金をどう使って、どう貯めていかなければならないのか、

そのヒントがつかめるのではないかと思います。

リノベーションを検討されている方にとっても、

新築を検討されている方にとっても、

参考になることがあれば幸いです。

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【秘訣】90歳のときに快適に住むイメージを。「掃除・寒さ・お金」

新築住宅を建てるときに、

自分が90歳の時に快適に住める家をイメージする。

30歳で新築住宅を建てるとすると、

ワンサイクル30年で60歳。

モロモロリフォームして、

(およそいくらかかるかはこちら↓
 「豊かな暮らしのつくり方。14 ー『新築30年後にかかる費用。』ー」

もうワンサイクル30年で90歳ですね。

新築をするなら90歳まで住むつもりで計画したいものです。

90歳の自分になったつもりで考えてみましょう。

どんな家がいいでしょうか。

とは言ってもなかなか具体的な想像は難しいですよね。

僕もリアルな想像はできませんでした。

そこで、

僕は相方のお義母さんに聞いてみました。

返答は、

「掃除が楽に済む家がいい。」

 今の家は広すぎて掃除が大変。

「寒くない家がいい。」

 今の家は低断熱低気密。冬とても寒い。

「お金がかからない家がいい。」

 暖房費などの光熱費とか、外壁の塗り替えなどのメンテナンス費とか。

―――――

新築時に考えるような

「見た目」とか、

「広さ」とか、

「グレード」とか、

そういった言葉は全く出てきませんでした。

家は3回建てないと理想の家にならない。

という格言があります。

1回目の家づくりでは、

「自分たちが本当に必要としているニーズ」や

「年とともに変化するニーズ」を

正確に捉えることはとても難しく、

1回目のニーズの把握不足を踏まえて2回、3回と家づくりしないと

自分たちにとっての理想の家を建てることは難しいという意味ですね。

しかし、そんなに何回も建て直すお金はありません。

1回目で失敗しないように、じっくりと検討して家づくりを進めたいものですね。

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エッセイ「どんな父親になりたいか。」

「どんな父親になりたい?」

と相方に聞かれた。

「好きなことをして楽しんでいる父になりたい。」

と答えた。

悩むことなく、すっと出てきた。

ギター、バイク、野菜作りに夢中になっている親父の姿が思い浮かんだから。

「どんな父親になりたい?」

と息子が聞かれた時に、

自分の父親の姿が浮かぶような、

そんな父親になりたい。

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愛車ツインと家づくり。「小さな車、大きな未来。」

ゆうです^^

僕の愛車はスズキの「ツイン」で、名前は「双太郎」です。

国内最小クラスの2人乗りの小さな車です。

僕はこの双太郎が大好きです^^

車名は「双子」の意味を持つtwinから。二つの動力と二つの座席にも掛かっている。

愛車の双太郎がうちに来たのは、旅から帰国し、再就職が決まり、車が必要になった2013年の春でした。

僕にとっては初めての車で、ネットでいろいろと探し、最終的には神戸までこの双太郎を買いに行ったのでした。(青春18キップで鈍行列車で。)
 →過去のブログ「愛車のツイン(スズキ製)。

ツインはスズキが2003~2005年に発売した軽自動車で、

市販の軽自動車で初となるハイブリッドモデルをラインナップした画期的な車でした。

もともとは「Pu3コミュータ」という名前でコンセプトカーとして1999年に登場し、その年の東京モーターショー「ザ ベスト コンセプトカー」特別賞を受賞しています。

コンセプトは、

『車ではなく、パーソナルビークル』

言い換えれば、『まち乗り用モビルスーツ』と言ってもいいかもしれません。

元祖モビルスーツさん。

スズキの調査(当時)によれば、軽自動車の平均乗車人数は1.4人だったそうで、

来たるべく、

「コンパクトシティー化社会」のため、

「高齢化社会」のため、

「低燃費社会」のため、

など、

これから来る21世紀の社会の課題に

『車にどんな価値が提案できるのか。』

を真剣に考え、設計された未来の車だったと思います。

正に、



『小さな車、大きな未来』
 (スズキのキャッチフレーズ)

ではないか!

と僕はこのツインのことを知ったときに感動したのでした。

これからの社会的な課題に対し、

住宅にも同様の社会的使命が課せられていると考えています。

ボディはコンパクトだが、ドアは大きく、乗り降りはしやすい。

また、ハイブリッドモデルの燃費はカタログ燃費で34km/L。

実燃費も22~24km/Lと今でもトップレベルの燃費です。

スタート時にはモーターがエンジンをアシスト、

減速時には、回生ブレーキが働き充電。

アイドリングストップ機構も備える、と現在の標準的仕様と同等です。

10年以上前の車が現在の車の性能・仕様と同等って本当にすごいことだと思います。

何年先を見据えて設計を行ったのか。

僕もこういう姿勢を見習って住宅の設計をいきたい。

乗るとわかるが車内は意外と広々している。
通勤用の車としては全く不便は感じない。

ハイブリッドモデルの新車価格は140万円ほどから。

当時の軽自動車の価格からすると高級車でした。

そのため、需要がついてこず、約2年間で生産が終了しました。

時代の先を行き過ぎていたんだと思います。

「販売戦略」からすると『大失敗』の車だったと思います。

しかし、

「ブランディング戦略」からすると『大成功』の車ではないかと僕は思っています。

僕はこの車でスズキのことが大好きになりました。

熱い思いを今も感じています。

ダイアル方式の空調制御はとても好み。
現在よくあるボタン方式のものよりも直感的に操作ができる。
こういうものをユニバーサルデザイン(子供でも高齢者でも誰でも使いやすいよう考えられたもの)というのだと思う。

リア風景。
カギを指すと後ろが開くが、、

開くのはガラスのみ笑。
これをやるといつも「開くのそこ!?」と驚かれる。
(座席の後ろにはバッテリーが積んである。)

毎週自分で洗車をするのが習慣になっている。
通勤距離は毎日往復70km。
双ちゃんいつも本当にありがとう♪お世話になってるよ。

―――――

前置きが長くなりました。(長すぎ)

僕が常々思っていることは、

『ツインのような家づくりを提案したい。』

ということ。

それは、

「低燃費であること。」
 →ランニングコストを抑えることができる。
 →運用時の環境負荷を抑えることができる。



「必要最低限のちょうどいいサイズであること。」
 →イニシャルコストを抑えることができる。
 →製造時の環境負荷を抑えることができる。



「小さくてかわいいデザインであること。」
 →小さいことがカッコいい。(これは僕の主観的な思い)
 →威圧的ではなく、優しいデザインであること。

「10年20年先の未来を見据えて設計されていること。」
 →使い勝手、資産の流動性、維持管理費、メンテナンスしやすさを考える。

ツインにたとえて言えば「中古を活かす。」ということもテーマになる。
 →イニシャルコストを抑える
 →限りある資源の有効活用

また「設計者の想いを乗せる。」ということも裏テーマとしてあります。

こういう思いは建築の表層にも現れ、きっと未来で誰かに響くと思っています。



「メンテナンスしやすい。」
ということも同様に言えるかもしれません。
(ツインで言えば「小さくて洗車がしやすい。」)

家も洗車と同様に、自分でメンテナンスできれば、その分愛情もわくものです。

また、僕は「大人数での移動が必要な際はレンタカーで。」と考えています。

これは家であれば、「空間のアウトソーシング」の考え方と同じです。

最初から必要十分な量を確保しておくのではなく、

必要なときに必要な量を調達する(レンタルする)という考え方。

所有(オウン)から共有(シェア)へ。

時代的にも、

環境負荷や経済的な負担を軽減するため、そういうことが望まれる時代になってきていると感じています。

たとえが極端かもしれませんが、家づくりの検討の参考になれば幸いです。

―――――おまけ―――――

FPの昆さんがくれたプレゼントはなんと「双太郎」のおもちゃでした!
こういう思いやりはとても感動する。
昆さん素敵なプレゼントありがとうございました!

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エッセイ「生きる上で最も重要な意識。」

生きる上で、行動する上で、

なにより重要なことは

『楽しい!』

という意識だと思った。

なんのために働くのか、遊ぶのか、会うのか、生きるのか、

全ては『楽しむために!』

それを忘れないこと。

それを判断基準にすること。

最近「やらなければならないこと」に押しつぶされそうになって

モヤモヤとしていたなかでふと気づけた。

「楽しめないことはやらなくていい。」

「俺はそれをやりたいのか、やりたくないのか。」

「ワクワクするかどうかで判断しよう。」

楽しめるかどうか。それが大事なんだろう。

改まった言い方をすれば、

『自己実現に向かって成長し続けること。』

ざっくりシンプルに言えば、

『やりたいと思うことをやること。』

それが個人の幸せ、幸福感につながる。

そして、やりたいことをして楽しんでいる人はみんな輝いている。

例えば、趣味のギターに毎晩夢中になったり。(←僕の親父)

そういう人はとても魅力的だ。

そして、その輝きや魅力は、周りの人に活力や幸せや楽しみを与えてくれる。

その結果、社会は少しハッピーになる。

―――――

昨日、衆議院議員総選挙があった。

今、様々な問題が議論されている。

僕らがクリアしていかなければならない課題は山積みだ。

しかし、自分になにができるのかとことん考えて、

自分ができる行動にまで落とし込んでいくと、

行き着く先は、

個人個人が「やりたいことをやること。」

「やりたいことに夢中になり楽しむこと。」

になるんだと思う。

(もちろんそれは、「休みたい」とか「ダラダラしたい」とか
 短期的なやりたいことではなくて。そういうことはいずれ飽きる。)

個人個人が自分の「やりたいこと」をやる。

リスクを取って「夢を叶える」というレベルまで行かなくてもいい。

やりたいこと。例えば、「ずっと興味があった習い事を始めてみる。」とか。

その結果、

個人の幸福度が増し、

個人のまわりの人へ良い影響を与え、

経済も幸せも循環する。

とてもシンプルだ。

素晴らしい。

―――――

高橋歩さんの本に書いてあった言葉。

『今この瞬間を楽しんでいるヤツが一番最強!』

今を楽しみ、やりたいことをやっていこう!

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S邸リノベーション。07「インスペクション実行『概要』。」

ゆうです。

S邸リノベーション計画のほうは着々と進んでおります。



前回のブログでのやりとりの通り、

S様が見つけられた中古物件が

『リノベーションに適している建物であるか』を判断するため、

建物のインスペクションの依頼をS様より受け現地に伺ってきました。

インスペクションをしてもらう直接の依頼先は

このブログでも何度か紹介しているas建築事務所の佐藤さんです。

僕はそのサポートという形で現場に付き添いました。

物件の立地は、東南角地向きで日当たりも視線の抜けも良好。
カーポートや素敵な庭や生垣も付いている。

物件の現在の間取り。事前にS様から資料を頂いていた。
初見の印象はおおむね良好。

ポイントは、

○建物の形状
 ・総二階なので耐震断熱改修がしやすい(余計なコストがかからない)。
  ※逆に下屋(二階よりも一階が出ている部分)があるとコストがかかる。

○間取り
 ・一階と二階の「壁」や「窓」がそろっていて耐震的に大きな問題が少なそう。
  →窓がそろっているということは「柱」が上下階でそろっている場合が多い。
   柱が上下階でそろっている割合が多いことを『直下率が高い』と言い、
   熊本地震ではこの「直下率の低さ」と「倒壊しやすさ」が大きく関わっていたことが明らかになった。
 ・使い勝手に問題がなさそうである。
  →家族4人が住むのに問題なさそうな間取り(一般的な間取り)である。

当該物件は「建売住宅」だったそうで、それもプラスに働きました。

建売住宅は、
・コストパフォーマンスを上げるため、
・大多数の一般的な家族形態に向けた間取りで造るため、

構造的にも無理のなく、間取りも一般的なものであることが多いです。
(逆に、個性的なプランの注文住宅が中古で出ているときは注意が必要です。)

しかし、これらはあくまで資料を見ての感想であり、

実際の状況を調査してみないことには確定的なことは言えません。

物件の状態を正確に明らかにするために

中古物件の購入に失敗しないためには、インスペクションは必須項目になります。

インスペクションの道具たち。

インスペクションで調査するポイントは、大きく分けると2つに分けられます。

「重度の問題」と「軽度の問題」です。

これらは、

「その物件を購入したのちにどれほどの工事が必要になってくるのか」

「物件の価格+工事費用=予算内か。妥当な金額内か」

を判断する決め手になります。

極端に言えば、格安の中古物件があったとしても、

構造的にボロボロであったり、雨漏りが起きていたりすれば、

安物買いの銭失いになってしまうということです。

雨漏りにより腐りかけている屋根の例。(写真はこちらから拝借)

具体的に言うと

軽度の問題とは、

・壁紙が汚れている、はがれている。

・照明、換気扇が壊れている。

・床が傷ついている。

・外壁の塗装が傷んでいる。

など。

重度の問題とは、

・屋根やバルコニーに雨漏りがある。

・構造体(柱、梁、土台など)が腐朽している。傾いている。

・耐力壁に金物が施工されていない。(地震に十分に耐えることができない)

・基礎にひびが入っている、建物が傾いている。

・基礎に鉄筋が入っていない (←施工不良ではなく時代の問題)

・壁の内部が結露によってカビがはえている。

など。

ざっくりまとめると、

軽度の問題=修復しなくても暮らしていける、修復しても費用負担が少ない。

重度の問題=構造的に問題があり補修しないと地震時にどうなるか保証できない。
     =住人の健康を害する恐れがある。

といったところ。

ピンと来た人もいると思いますが、

軽度の問題=プロでなくても見てわかる。

重度の問題=プロの調査がなければ判断できない。

とも言えますね。

これはもっと言うと、

軽度の問題=購入検討者でも見てわかる
     =中古住宅を売る前にここを重点的にリフォーム(お化粧)する。

重度の問題=購入検討者ではわからない。
     =中古住宅を売る前に直しても効果薄い。
      そもそも直そうとすると大きなコストがかかる。
     →販売価格が上がる→売れづらくなる→だったら直さない。

ということが多く、中古住宅の質の良し悪しはとても大きな差があります。
(業界内では、重度の問題を見てみないフリをして中古物件を売る業者が増えていることが問題視されてきている。)

話を戻します。

重度な問題が多い場合、

新築と比較したときの、中古リノベーションのコストパフォーマンスはどんどん低くなり、

最終的には、どんなに物件価格が安かったとしても、

「購入+リノベーション」する価値は無し。

という判断になります。

「中古+リノベーション」を考える場合、

購入前に、しっかりとインスペクションをして、

重度の問題がないか(少ないか)を明確にして、

概算でいいのでリノベーション工事費用を見積もってもらい、

「購入価格+工事費用=予算内か、割りにあっているか。」

をしっかりと見極めたうえで、

購入するか、しないかを決める。

家づくりに失敗しないためにはこういった流れが必要になります。

―――――

S様は自分でリノベーションという選択肢を検討され、

自分で物件を探し、

「購入検討の土台に乗る」と判断した後、

自分でインスペクションを依頼されました。

着実に、良いリノベーションの流れに沿っていると思います。

僕はそのお手伝いができて嬉しいです。

さて、

長くなってしまいました。

具体的なインスペクションの内容は、次回に続きます。