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ケンチク探訪♪ 9『サトウ工務店さんへ。幸せの錬金術。』

ゆうです。

先日、お世話になっているサトウ工務店さんの事務所へお邪魔してきました。

休みにも関わらず快く迎えてくれた佐藤さんに感謝!

サトウ工務店さんはモダンで先進的な家づくりをしている工務店です。

僕のブログでも何度か紹介させて頂きました。

ケンチク探訪♪ 05『大先輩の設計した家たち。』
自然の風景を取り込んだ開放的なプランが素晴らしかった。
細部へのこだわりも刺激的で勉強させて頂いた。

ケンチク探訪♪ 07『井土巻のコートハウス』
南に隣家が建つ敷地でも日光を入れる工夫が中庭にあった。
プランニング力と構造の知識がないと簡単には設計できないプラン。

いつもお世話になっている大先輩です。

…………….

サトウ工務店さんの事務所は新潟県三条市にあります。

三条市に合併される前はもともと「下田村」という町で、ここから見る雪化粧した粟ヶ岳は最高です。

下田村はアウトドア用品で有名なあのスノーピークの本社もあります。

先進的なイノベーションの源泉は下田村にあり!?

この日の天気は曇りで綺麗な山の景色は見られなかったが、天気が良い日に見るこの打ち合わせブースからの自然の風景は最高だと思う。
たまに日光が差すだけでも感動した。

なんとこの打ち合わせブースは半分が宙に浮いている!(外壁から突き出ている)
佐藤さんの設計は、こういった『構造計算により安全性が担保された』上で面白い提案をされているものが多い。
しかもそれはただ奇抜なわけではなく、ちゃんと『目的』があってのもの。
(風景を切り取るためだったり、隣家との視線をはずすためだったり)
業者さん用の打ち合わせテーブルも足がなく浮いている。
(仕組みの秘密を教えてもらいましたがここでは秘密です♪)
佐藤さんと建築の話や建築以外の話をゆっくりさせてもらいました。
(話に夢中であまり写真が撮れなかったのが残念!)
また、話だけではなく「スケッチアップ」という3Dパースソフトの使い方を教えてもらいました^^
サトウ工務店さんはスケッチアップでの提案がとても上手い!

建物の内観パース。
断面イメージパース。(写真はサトウ工務店ブログより)
立体的な建物のイメージを伝える手段にはパースの他にも『模型』があり、現在の事務所でも模型で説明をしています。
模型は模型で優れた点があるのですが、どうしても模型を作るのはプランがある程度固まってからになりがちです。
(プランに変更が出たあとに作り直すのがとても大変なため)
・提案初期にイメージを伝えられること
・人間の視点から見た風景のイメージを伝えられること
がパースの利点ですね♪
僕も使いこなせるようこれから練習していきます。
佐藤さんはお休みの日にも関わらず、僕のために数時間も相手をして頂き、スケッチアップの使い方も懇切丁寧に教えてくれました。
お世話になりすぎで恐縮です。本当に感謝です。
…………….
佐藤さんと深い付き合いをさせて頂くようになってから感じたことがあります。
それは『幸せが幸せを作る』ということ。
まさに『幸せ錬金術。』
具体的な体験としては、
・佐藤さんの建物を見学させてもらった。(僕ハッピー♪)
・その様子をブログに載せさせてもらった。(情報発信・感謝。)
・佐藤さんがブログをフェイスブックでシェアしてくれた。
・僕のブログを読んでくれる人が増えた。(僕ハッピー♪)
佐藤さんと話をして、佐藤さんからも
「完成した家を見学に来てくれることはとても嬉しい。」
「プロ(建築業界人)から褒められることは嬉しいしモチベーションになる。」
「プロからの褒めの言葉は、お客さんの信頼にもつながるから僕もありがたい。」
と感謝のお言葉を頂きました。(感謝というとおこがましいですが!)
極端に言えば、
僕は、僕のために見学に行き、僕のためにブログを書いたのですが、
それを誰かが感謝してくれて、その感謝が僕に返ってくる。
上手く文章にするのは難しいですが、そんな体験をしました。
ここにお金のやりとりは発生していないのでお互いのお金は増えていませんが、
『幸せ』はお互いに増えている。
「これってすごいことじゃないかなー」と。
これからの時代、そういった『幸せのやりとり』が価値になるんだと思う。
例えを出せば、
①おいしい料理を食べて幸せになり、
②SNSに投稿する。
③その結果、お店がさらに繁盛する。
④情報が増え、新しく知って来た人もおいしい料理を食べてハッピー♪→①へ。
というサイクル。
みんなハッピー♪
今までは、『提供者→消費者』の一方通行だった。
そこには、お金を出せばある程度情報の操作もできたかもしれない。
(もちろん今もこの形はあるけど)
これからの時代は、『全員消費者&全員情報提供者』の相互コミュニケーション。
面白いのは、
『情報を提供する』という行為は、今までは「お金を払ってしてもらう(広告)」行為だったが、
これからは、『情報を提供する行為』がそのままその人の幸せになっているということ。
「情報を発信してそれを知ってもらうことで幸せを感じる。」
幸せの感じ方が変わってきている。
「お金を使わずにも幸せを感じることが出来る手段が増えた。」
ということを最近深く感じました。
話を戻して…………….
佐藤さんからは帰りに新潟の名産の「ル・レクチェ」を頂きました^^
(業者さんに生産されている方がいるそうです。)
僕もリンゴをお土産に持っていったのですが、それ以上のお返しをもらってしまい恐縮、、
家族でおいしく頂きました^^
佐藤さん、いつもお世話になっています!ありがとうございました!
おまけ…………….
この日は実はこのあと佐藤さんやネイティブディメンションズの鈴木さんや他の方々と一緒に忘年会でした♪
建築の話、建築以外の話、いろんな話ができました。
そこで話された内容は、、、、内緒です^^
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ケンチク探訪♪ 08『ministock-06(ネイティブディメンションズさん)』

ゆうです。

先日、先輩設計事務所のネイティブディメンションズさんの完成見学会に伺ってきました。

延べ床面積なんと20坪!しかもグランドピアノが置かれる!?

しかし、不思議と『広さ』を感じるとても素敵なおうちでした^^

飛び出した2階は玄関ポーチの屋根と兼用されている。

シンプルで無駄がないスッキリとした外観。
(深いところまで検討されていないとこうはならない。)

設計者の鈴木さんの愛車のミニがかわいく納まる♪

鈴木さんは僕の兄弟子で、

「高い基礎の良さ」「構造、断熱の重要性」など

現在勤めている事務所の設計系譜を引いています。

高基礎の立ち上がりから出る配管は「シロアリ対策」のため。
基礎が高いことは家の「耐久性」を高める。

高基礎がもたらす床下空間。ロフトと同様に大容量の収納スペースになる。
掃除やメンテナンスもしやすく床下エアコンとの相性も良い。

それにプラスして、鈴木さんの設計は

「小さな家」

「つくり込まれた家具や造作収納」

などオリジナリティーに溢れています。

その設計の密度に圧倒され、気づけば2時間以上お邪魔していました。

ロフトからダイビングを見下ろす。
柔らかい日差しが入りとても心地が良かった。
佐藤工務店さんといいみなさん持ってますね!

2間幅の窓(1.6m×2枚)って気持ち良い。
しかも道路からの視線が気にならない2階リビングならなおさら。

窓枠がテーブルと一体になっている。
とてもスッキリしていた。気持ち良さには理由がちゃんとある。

壁一面の造り付け家具たち。(CD棚)
こちらの建て主さんはピアノの先生で何千枚もCDを持っているそう。
「建て主の個性や住まい方によって家を緻密に設計する」

テーブルの上はリモコンや新聞などで乱雑になりがち。
そんなときにテーブルの下のちょっとした収納がとても便利。
しかも幅全てに設けていないので、収納がない部分では問題なく足を組める。
設計には、こういう繊細なバランス感覚がとても大事だと常々思う。

鈴木さんの緻密で繊細な設計はこの写真を見れば一発でわかります^^

変哲のない棚のようですが、普通と違うところがあります。
なんだかわかります?

正解は「普通だと天板の側面が見えてくるのにそれが見えない!」

なぜ??

それは、、、

むむ!?

棚の天板と扉の両方の末端がそれぞれ45度にカットしてあったんです!
建築で言ういわゆる「留め」納まり。
スッキリさせるためにここまでやるこだわり。さすが鈴木さん!

扉の納め方もスッキリ。(枠がない)
こういうことの積み重ねが気持ちの良い空間を作っていく。

少しマニアックな話になってしまいました。

続いてキッチンへ。

キッチンはL型。
建物の面積は小さくても作業スペースは大きくとる。それが広く暮らす秘訣。
隅の開口の先には窓が。
視線を抜けさせるのも小さな家を広く暮らす秘訣のひとつ。

こういうニッチ収納スペースが嬉しいですよね。
こういう積み重ねが小さな家を…(省略)

洗面台は既製品と造作のミックス。
収納の扉の内側が鏡になっている。
実は洗面台の下にも窓が!? 理由は、、、秘密です。

ロフトに冷房用エアコンが。
少しマニアックな話ですが、冷房用のエアコンは、家で一番暑くなる天井付近に設置するのが一番効率が良い。
このあたりは話が長くなるので詳細はまたいつか。

…………….

まだまだ紹介したいところはあるのですが長くなってしまうので続きは鈴木さんのブログを見てみてください^^

ネイティブディメンションズブログ「ministock-06」

総合的な感想としては、

ネイティブディメンションズさんの設計は密度が濃い!

細かいところに収納やこだわりや秘密があり、設計内容が濃密。

図面と空間を眺めながらずっと滞在していました。

そして、

小さな家は家族のありかたを問う。

プライバシーとは? リビングとは? 家族の団欒とは?

鈴木さんのお宅には子供部屋はないそうです。

現事務所の所長の家にも子供部屋はない。

そして、共通しているのは、

とてもお子さんと仲が良い!

果たして子供部屋は本当に必要なのか? 適切な大きさ、仕切り方は?

そんなことを考えさせられました。

…………….

細かい設計手法だけでなく、大きなテーマも勉強させて頂きました。

とても刺激を受けました。

「こんな家に住みたいな。」「こんな家を提案したいな。」と思いました。

僕も『小さな家』をお勧めしています。

鈴木さんとは少し違った角度から。

でも、到達点は一緒な気がする。

僕の勧める『小さな家』の形はもうしばらくお待ちください。

『小さな家』良いですよ♪

愛車の双太郎「小さな家。大きな未来♪」
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ケンチク探訪♪ 07『井土巻のコートハウス(サトウ工務店さん)』

ゆうです。

お世話になっているサトウ工務店さんの完成見学会に行ってきました。

冬の暖かい日差しが入り込む中庭のある素敵な家でした。

スッキリと整えられた室内。大きな窓や間接照明が良い感じ。

実はこの家の隣には、南側に2階建ての家が迫って建っています。

普通にプランしたら1階のリビングへの日射はあまり見込めない敷地です。

南側に白い家が迫って高く建っている。
シャープでモダンな外観。サトウさんらしい設計。(外構工事はこれから)

そこでこのお宅は、日を取り入れるために中庭を設け、リビングを敷地の北側に寄せてプランすることで日射を確保していました。

隣家と離すことでこれだけ日が入る。

日射は明るさや快適さだけでなく、冬は『暖かさ(暖房)』としても働きます。

冬の日差しを上手に取り入れることは暖房費の節約にもつながるんです^^

もちろん、夏場は庇やブラインドなどで日射を遮り、室内が暑くなることを防ぎます。

このあたりの話はサトウさんのブログが丁寧に説明しているのでぜひ♪
(トップ画像に僕が写っています笑)

「冬の日射取得と夏の日射遮蔽、もちろん耐震等級3」

※要注意なのは、新潟は11-12、3月頃は日射は見込めますが、厳寒期の1-2月はほとんど見込めません。(あっても一瞬)
太平洋側のように常に日射熱を取り入れられるわけではないので日射取得への過度な期待は禁物です(T_T)

昼寝や来客が泊まれる「小上がりスペース」も良い感じ。
窓の切り取り方がとてもきれい。こういうところが設計者のセンス。

でも冬の一瞬の日差しって幸せを感じれますよね^^

僕は日当たりの良し悪しで人間の性格や感情はだいぶ変わってくると思っています。

設計する上で「耐震性」や「断熱性」はもちろん重要ですが、『日当たり』についても大切にして設計したいものです。

サトウ工務店さんの井土巻のコートハウスを見て、改めてそれを感じさせてもらいました。

サトウさん、お忙しい中いろいろお話させて頂きありがとうございました^^

…………….おまけ…………….

サトウ工務店さんは、壁に「モイス」という吸放湿性のある材料を張られています。
(調湿作用があり、雰囲気も良い。)

それをきれいに切って「バスマット」として来場者にプレゼントされているんです!
(いわゆる珪藻土バスマット)

しかもお客さんだけでなく僕のような業者側の人たちにも!

お言葉に甘えてありがたく頂いちゃいました^^

相方や義母がとても喜びました。
(市販のものだと5000円はするとか!?)

しかも、お手入れ方法まで丁寧に書かれている。
こういうところにサトウさんの優しい人柄を感じる。

いつも刺激を頂いています!サトウさんありがとうございました^^!

-「超高断熱の小さな家」escnel design-
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ケンチク探訪♪ 06『ITOYA荒町ラウンジ。』

ゆうです。

少し前に事務所の近くにオシャレなカフェができました。

「ITOYA荒町ラウンジ。(イトウヤカフェ)」

居心地の良さと攻めたデザインに大きな刺激を受けました。

三条市荒町にあるイトウヤカフェは洋服屋さんのイトウヤさんの本店の裏にあります。

様々な植栽が植えられていて市街地だが森の中に建っているよう。

独特の三角屋根が連続した建物。
窓も屋根の勾配なりに連続している。

―――――シェルターさんHPより―――――

原案は小さな複数の建物が各棟の間隔を保ちながら関係し合うカフェというものでした。
オペレーションや新潟の冬季の気候を考慮し、実施設計ではこのように部分的に建物が一体化する形状になりましたが、そのコンセプトは決して原案から外れてはおりません。
一つの建築がその地に建つことで、周囲環境がどのようにその建物を包み込み、活用しながら愛し続けるか・・・。
私は常に建築をそれ単体で設計したことはおそらくありません。
カフェの周囲を包み込む樹木の成長とともにこの建築は本当の完成へと近づきます。

――――――――――

この建物は五泉市の神田陸建築設計事務所さんの設計で、
2017年のウッドデザイン賞を受賞されています。

先日の建築士の先輩方との忘年会でも話のタネになっていました。

イトウヤカフェは、一言で言い表すと、

『様々な居心地を味わうことができるスペシャルなカフェ。』

でした。

「居心地の良い木の建物から緑を眺める」という

僕の好みのどストライクで、気づいたら数時間も滞在していました。

玄関から入ってすぐのスタッフカウンター。
床はモルタル仕上げで壁も外壁風の仕上げがしてあり、緑もあり、屋外と室内の間の緩衝地帯の役目を果たしている。

コーヒー類の小物もとても雰囲気が良くムードがあった。

左のドアをくぐり先へ進むと、、、

奥行き間と開放感のあるカフェ空間が広がる。
正面が一面のガラスで抜けていて、その先も一面グリーンなのがとても気持ち良い。

玄関側を振り返って。
客席に段差があり、天井もジグザグで、空間が面白く豊か。
視界が空へ抜けて気持ち良い!

一番上のフロアから。
そこまで大きな建物ではないが、写真だとどれほどの広さが伝わりづらいと思う。
それだけ、様々な空間が広がっていた。

階段中腹の席に座る。
古材のカウンターと小物たちがとても素敵。庭の景色も良い!

「雪室コーヒー」を注文。
器がオシャレ。量もたっぷりあり味もおいしく大満足。

スッキリと壁一面に納められた窓はガラスが入っていないような開放感がある。

その秘密は 、柱の真後ろの見えづらいところで窓を継いでいるから。
既製品のサッシではなく、特注の納まり。設計力が問われる部分。

また、天井はガラス付近で上げてあり、室内からガラスの上端が見えないようにすることで枠がないようなスッキリとした印象を与えている。

そして、入ったときから気になっていた奥のスペースへ、、、

眺めているだけでとても気持ちが良かった。感動した。

ルイスカーンのフィッシャー邸のよう。

柱梁と白い壁と大きなガラス越しのグリーン。

シンプルでとても力強い。

「こういう建築を設計したい」と思っていたものが具現化されていた。

メモを取る。
(僕のような)建築ばかは、こういう建築が三度のメシより好きかもしれない。
良い建築に触れるだけでどれだけ幸せを感じられることか。

(外食も、味よりも店の雰囲気で選ぶほうが多いかもしれない。)

店舗のデザインは、住宅(特に高気密高断熱住宅)の設計とは、アプローチが少し異なる。

求められるものが違うから。

だから僕にとって店舗のデザインは非日常体験。

隣の畑を見学するのはとても刺激的。感謝して勉強させて頂く。

きれいでシンプルな窓周り。
四方枠も良いが、下枠のみもスッキリして良い。

時間はゆっくりと過ぎ、、、

外が暗くなるのと共に、灯りが広がる店内。
シナベニヤ突き付け納まりの天井とAEP塗りの白い壁のバランスがとても良かった。

天井・壁とオークの床にオレンジのライトが反射し、暖かい木のぬくもりの印象がさらに深まっていた。

気づけば2時間ほどが経っていた。

小説でも読もうかと思っていたが手に付かず、
ただただこの建物の中でゆっくりと時間の経過を味わっていた。

夜は個性的な窓が照明の光でより一層際立つ。

まさに「魅力的な建築」だった。

意匠的な納まりも構造もとても難しく厳しいことをやっていた。

とてもチャレンジングな建築。

しかし奇抜なようで、

植栽やシンプルな窓や内装からはとても落ち着いた印象を受けた。

平日で人が少なかったこともあり、とてもゆっくりリラックスできました。

今度はランチを食べてみたいな。

近くに出来た素敵な建築を堪能して幸せな気分で家路へ向かいました。

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ケンチク探訪♪ 05『大先輩の設計した家たち。』

ゆうです^^

先日、新潟市のほうへ大先輩が設計した家の完成見学会に行ってきました。

まずは「サトウ工務店」さんの「新発田の住宅」へ!

→サトウ工務店さんのブログはこちらから。
(写真はブログから拝借しました。)

軒の出の長さがすごい!(なんと1.8m!)

もちろん構造計算による裏付けがとられています。
(軒先でトラス△を組んでいる。)

サトウ工務店さんの特色は、(いろいろありますが)

「個性的な形の建物が多いこと!」

しかも、その形にすべて意味があり、

また、構造計算をしてその形が構造的に問題がないことの裏付けをしっかりとっていること。
(長期優良住宅の取得も全棟しているそうです!)
豊かな暮らしのつくり方。10-4 ー『家の仕様を担保する書類の重要性。』ー

そして、

「空間がとてもスッキリとシンプルにまとめられていること!」

サッシの使い方も屋根の形状も細かい納まりも使っている小物もすべてが洗練されている。

引き戸なんてこんなにスッキリ納まっている!

パッと見ではそこに戸があることがわからないくらい。
(銀色の部分が引き戸の取っ手です。)

シンプルで気持ち良いー^^!!

照明に使われている灯具もシンプル!

メーカーをこっそり教えてもらっちゃいました^^

そしてなにより『プランニング力』がすごい。

その敷地にあった建物を設計しようという力がすごいんです。
(その結果として、建物形状が個性的になる。)

シンプルモダンが好みで、特に特殊な敷地に計画を考えている方は

「サトウ工務店」さん

ぜひ一度見学会に足を運んでみると良いことがあると思います^^

(そして佐藤さんは本当に良い人!いつも笑顔で若い!
 「この人と飲みたいなー♪」と思わせる人でとてもひかれます^^)

造作のオリジナルキッチン。
調理するの気持ちよさそー!

―――――

続いては、、、

ネイティブディメンションズ」さんの「ミニストック05」へ!

→ネイティブディメンションズさんのブログはこちらから。

ネイティブディメンションズの鈴木さんは、

現在、僕が在籍している事務所の所長の元部下。

つまり、鈴木さんは僕にとって兄弟子なんです^^!

しかも僕は常々、

「独立して設計するなら『小さな家』を。」

と考えていたのですが、

鈴木さんは『とっても小さな家=ミニストック』をすでに設計して提供している!!

数年前にネイティブディメンションズさんの存在を知ったときはいろんな意味で衝撃でした。

「チクショー!先にやられたー!(すげー!)」

というジェラシーと、

「なんて身近に似た思想の先輩がいたんだー!超ラッキー^^!」

という思いが交錯してワクワクしていました。

その後、縁があり鈴木さんとつながることができまして、

事務所にお邪魔したり、現場を見学したり、飲みに行ったりと、今ではとてもお世話になっています。

ユーモアたっぷりでおしゃれで笑顔が素敵な方です^^

目の前は一面のモミジ。これから真っ赤に紅葉するらしい。

ネイティブディメンションズさんの特色は、

「とても小さな家のなかに密度の高い内容をまとめている!」

ミニストックは延べ床面積18坪!小さい!!
(18坪=1階の大きさが約畳18枚分×2層)

そして、ネイティブディメンションズさんは『家具の設計』が得意なんです。

小さい家は、細かく便利な家具や収納がないと、不便になってしまいます。

逆に、詳細な家具計画があることで、小さな家は大きなゆとり(使い勝手の良さ)を生み出します。

大きなダイニングテーブルもオリジナルのもの。
天板の下の見えないところにAV関係を収納する棚が隠されている。

そして、

「構造、断熱のレベルが高いこと!」

これは、僕の在籍している設計事務所も同様です。

家に必要な条件は、

「パッと見のオシャレさ」

「使い勝手の良さ」

等だけでは足りません。

もっと大切な基本的な条件は、

「耐震性が確保されていること。」

「冬暖かく、夏涼しい室内環境を光熱費を抑えて実現できること。」
(=高気密高断熱であること)

だと考えています。

これが最低限満たされていなければ、いくらおしゃれであっても

何十年も家族と暮らす「家」とは言えないと思います。

小さな家の中に計算された構造がデザインとして表されている。
これはしっかりと構造を理解している設計者でないとできないこと。
(構造を理解している設計者は一級建築士であっても少ない。)

「『構造』を『デザイン』として見せる。」

鈴木さんの設計思想。

床下の様子。
基礎の高さが1mあり収納として使える。

そしてなにより基礎が高いことで、家の耐久性は飛躍的に高まる。

通常の家は地面から1m以下は薬剤で防腐防蟻処理を施さなければいけないが、基礎高を1mにすることで薬剤に頼る必要がなくなる。
薬剤を使わないため家族の健康への心配も少ない。

この高基礎は、現在在籍する事務所の所長から始まる設計の系譜です。

「僕もこの基礎の良さを伝えていく一人になりたい。」

と思っています。

写真はサトウ工務店さんのブログより。
(知らぬ間に撮られていました。)
大先輩のブログに載ることができて嬉しい^^

佐藤さん、鈴木さん、素敵な家を見学させて頂きありがとうございました。

お二人に負けないよう精進していきます。

これからも宜しくお願いいたします。

とりあえず、忘年会楽しみにしてます^^!

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ケンチク探訪♪ 04『表参道「プラダ」「根津美術館。』

ゆうです^^

先日、東京へ友人の結婚式に行ってきました。

少し早めに向かい周辺の建築を見ながらぷらぷらと。

表参道の街並み。左手は安藤忠雄の「表参道ヒルズ」
(写真は友人より)

表参道へは何度か行っているのですが、

ブランドのブティックなど私服では入りづらい建物が多い。

今回は結婚式ということで礼服だったので

「これはチャンス!」

と乗り気で向かったのでした^^

表参道周辺の有名建築と言えばコレ。
プラダブティック青山。
ヘルツォーク&ド・ムーロン。2003。

ひし形ガラスが連続する外観はそれ自体がファッションアイテムのよう。

側面から。
表層のひし形ガラスは凸・凹・平の三種類。
光が移りこみ凹凸が際立つ。とても官能的でブティックには合っている。

この建築が素晴らしいのは「表層のひし形の連続がそのまま構造体」であるということ。

この建築には「柱」と「梁」がないんですね。(トラス構造)

とてもシンプルで力強い建築です。

対照的に、

ヘルツォーク&ド・ムーロンの代表作「北京国家体育館」通称「鳥の巣」
(写真はこちらから)

この建築も外観の表情が非常に特徴的ですが、大きな違いは

「表層」は「構造体」ではないということ。

表層の鳥の巣の枝のような部分はあくまで装飾。

ちなみにプラダの正面にも同じヘルツォーク&ド・ムーロンの建築がある。

ミュウ ミュウ(MIU MIU)青山店。
「住居に近い空間でおおげさではなく控えめで、透明ではなく不透明といったイメージに基づいてアイディアをまとめた。」そう。

そして、この通りの奥には「根津美術館」がある。

「根津美術館」隈研吾。 2009。

このアプローチがとても「日本的」
都会の喧騒が視覚的にも聴覚的にも緩和され、心を落ち着かせながら入り口へ向かうことができる。

外(パブリック・緊張)から家(プライベート・休息)へ。

その緩衝区間となりえるアプローチを僕も提案していきたい。

とてもきれいな屋根のライン。
伝統的でありながら現代的な印象を与える。
この日もぼーっとこの屋根を眺めて過ごした。

時間は過ぎ、、

結婚式場へ。「クラシカ表参道」

都会的な結婚式はとてもオシャレで優雅でした。

あべっち結婚おめでとう!

いつまでもお幸せに。

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ケンチク探訪♪ 03-3『夜の俵屋とアーネストスタディ。』

ゆうです^^

俵屋ブログもその3へ。

竹泉の間も夜が更けてきました。

雪見障子を上げると、文机の前のはめ殺し障子と下端のラインがそろいとてもきれい。

部屋の隅で光る行灯照明。


部屋の天井照明も幾何学的で有機的。
照明やアメニティーなど備品の多くは女将の佐藤年さんの選定によるもの。

ーーーー

俵屋には室以外にも素敵な小室が点在している。
前回紹介した「庭座」もそのひとつ。)

それらを探索するのも、俵屋に泊まったときの大きな楽しみ。

再び廊下へ。

俵屋は陰影が濃い。
自然と採光と外への視線が遮られ、
廊下にいても現実世界から切り取られたような不思議な感覚におちいる。

そしてさらに、照明を額の正面からではなく、上の脇から照らすことで、
額の影が塗り壁にとても強く映し出されていた。

ーーーー

坪庭の藤には蝋燭の明かりが灯されていた。

廊下を進み、坪庭の裏側にある「ライブラリー」へ。

ライブラリー手前の「ラウンジ」。
俵屋の中でも数少ない比較的パブリックに使用することができる空間。

正面の飾り棚には琵琶のような楽器が。
月明かりに照らされる琵琶はとても中国を思わせる雰囲気があった。

低くやわらかい入り口をくぐるとライブラリーへ行ける。

一人か二人が限界の極小の図書室。
繭のなかにいるような空間で、ここからも切り取られた自然が望める。

ライブラリーから入り口を見る。
こちらを見ると洞窟の中にいるよう。

ーーーー

廊下に掛かる一輪挿し。
絶妙に美しい。

ーーーー

続いて、愉しみにしていた「アーネストスタディ」へ。

女将である佐藤年さんのご主人のアーネストサトウ氏の書斎。
前回宿泊した際はここで佐藤年さんご本人に挨拶ができた。

俵屋の中で異彩を放つひときわ洋風な部屋。
建築や芸術に関する本が並ぶ。
(時間があればこの部屋ですべて読みたいほどでした。)

ワークデスク。
下に俵屋のT入りゴミ箱が。

書斎の奥を望むと、一段下がっている五角形の小部屋が。

五角形のカウチソファコーナー。
(個人的にはあまりなじめず、)

カウチソファから。

窓には一面の緑が広がる。
この部屋は2階にあるのだが、植栽の工夫で地上にいるような錯覚を起こす。

これはなんでしょう?

木製の万華鏡でした。
円柱型のユニットをはめ込み、内臓のライトで照らして見る。
アナログな仕掛けや飾りの動きが面白い。

前回この椅子に座った際に、

「なんだこの包まれるような座り心地は、、 」

「今まで座った中でダントツに心地良い、、」

と感じ、「いつかこの椅子を手に入れたい!」とまで思ったのですが、
あとで調べたら超高額のブランドイスだったことがわかり諦めました。

買えない分、今回もたっぷりと堪能してきました。

(撮影相方)

手が触れるこの部分が「クマの爪」のようで触っていてとても親しみがある。
腰の角度といい、低さといい、包まれ具合といい、唯一無二の椅子。
大げさに言えば「母の愛情」のような包容力を座っていて感じました。

ーーーー

(前回宿泊時の様子)

柔らかい朝日が入り込む竹泉の間。
なにもしていないのにあっという間に時間が過ぎた。

前回の宿泊は11月。紅葉のきれいな時期でした。

朝の俵屋は夜とは別人のよう。
凛と緊張した夜の空間が、やさしく暖かいお見送りの空間に変わっていた。

ーーーー

今回もチェックアウトの11時までゆっくりと俵屋を堪能させてもらいました。

「今度来るのはいつでしょう。」

「今度こそ20年後じゃない?」

なんて会話をしながら、

(そんなこと言っていて、もしかしたらまたすぐに来れるんじゃないか?)

と、淡い期待を胸に秘め、俵屋を後にしたのでした。

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ケンチク探訪♪ 03-2『俵屋「竹泉の間」。』

ゆうです^^

「俵屋」宿泊記その2です。

到着と同時に出してもらえる「わらび餅」。
本わらび粉を使った透明でない本物のわらび餅。

俵屋来訪は実は今回が2回目。

前回訪れたのは1年半前で

「三十路の誕生日記念」+「一級建築士の試験お疲れ様ご褒美」として、

初めて俵屋に訪れたのでした。

そのときは、

「次に俵屋に来れるのは、10年後か20年後か、、」

なんて話をしていましたが、予想に反してすぐの来訪となりました。

やっぱり素晴らしいものは掛け替えのきかないものですね。

前回11月に来た際の坪庭。

椿がシンプルに活けられていた。
あまりの簡素さに身が引き締まったのを思い出す。

ーーーー

さて、

廊下からいよいよ室内へ。

前回泊まった「竹泉の間」を今回も選んだ。

庭と部屋がセットで現実から閉ざされたような空間。
別の世界に来たような感覚があった。

初めてこの部屋に来たときに、

「とても緊張した空間だ」

と感じた。

緊張とは決して悪い意味ではなく、

むしろ、

「緊張」と「落ち着き」

は対義語のようで同義語なのかもしれないと思うほど、
緊張していて落ち着ける空間だった。

澱がろ過されるような、
日常的な思考がなくなり「心が整う」といった感じか。

8帖+次の間4帖ほどの室内が二人でゆっくり過ごすにはとてもちょうど良い。

次の間の文机。
「椅子」があるとそこは「居場所」になるということを教えられる。

ちょうど7月は相方の誕生月で素敵な「くす玉」を頂いた。

過不足ない設えが良い意味での緊張感を生む。

とても華奢な「雪見障子」。
張り詰めた設計。いかに攻められた空間かが伝わる。

閉ざされた庭。現実世界から切り取られたよう。

鉄筋コンクリート造のおかげか騒がしい京都の中心部にあっても
室内は驚くほど静かで音がない。

漆塗りの肘掛。手触りがとても良くずっとさわっていられる。
漆には吸湿性があるらしく、プラスチックなどとは違い、
手を滑らせてもつっぱらず、柔らかく、とても手になじむ。

漆塗りされた襖戸の框。手に優しく、そしてとても細い。

木肌が残された面側柱(めんかわばしら)。
建具の鴨居が曲面にもきれいに納められている。

ガラス戸と障子の間にはカーテンが収められていて、
すべてを閉めることで断熱性を上げる工夫がさりげなくなされている。

テイクフリーのアメニティーに浮かれる相方。

高野槙(こうやまき)の浴槽。
柔らかく温かい。
フタを開けるとすでに適温の湯がいっぱいに張られていた。

京都には「洗い屋」と呼ばれる職人さんがいるらしく、
普段の洗浄では落ちない汚れを
数年に一度、専門的な方法で洗い、きれいに仕上げなおしているそう。

「洗い屋」のくだりはこちらの本より。
なんと作者は「村松」さん。ちょっと嬉しい。

夕飯も素敵でした。
食の詳しい話は相方が後日ブログで書いてくれる(はず)。

俵屋の布団は厚い。
女将こだわりの材料で作った寝具。
食後に次の間でほうじ茶と甘味を頂いている間に仲居さんが準備してくれる。


浴衣のほかにパジャマも用意してあるのが寒がりの僕にとってはとても嬉しかった。

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朝を愉しむため夜は早めに寝て、早朝5時に起床。

電気をつけずゆっくりと時間の移ろいを愉しんだ。

俵屋特製「シェスタマット」。
うたた寝するにはちょうど良い感じ。

木漏れ日がとても良い雰囲気。

今回もとても素敵な時間を過ごすことができました。

ありがとうございます。

ーーーーおまけ。

竹泉の間の平面スケッチ。

【追記】
相方が俵屋のブログを書きました♪
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ケンチク探訪♪ 03『京都「俵屋旅館」。』

ゆうです^^

先日の京都旅行の際に「俵屋」に泊まってきました。

建築的な目線から日記を書いてみようと思います。

長くなるので今回は部屋以外のお話を。

俵屋見取り図。
敷地内に庭と部屋が混在していて、
それぞれの部屋ごとにプライベートな庭が眺められるようになっている。

「俵屋」は京都にある江戸時代から続く旅館で

政界人や海外の著名人も定宿にしていたという話も多く、

建築的にもおもてなし的にも素晴らしい日本を代表する旅館です。

僕は日本一の旅館だと思っています。

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素晴らしい建築は、「動線」から楽しめるものです。

フランスの建築家のル・コルビュジエも、

「建築的プロムナード(散策路)」

という言葉を残しています。

俵屋のプロムナードはとても素晴らしいものでした。

7月は祇園祭の装いの玄関。
家紋の入った暖簾と番傘が迎えてくれる。

少し薄暗い玄関をくぐると、、

ぱぁーっと明るい露天の空間が。
そしてまた明るさを落とした室内へ。

打ち水された床に心遣いを感じる。

受付前の「迎え屏風」。
様々な設えが季節ごとに替わる。

また少し薄暗い室内を進むと、その先には、、

日の光を浴びてひときわ明るい「坪庭」が。
むしろこれは「床の間」と言っていいのではないだろうか。
それか「舞台」か。

7月は藤の木が活けられていた。

この動線の中での「陰」 から「陽」への連続的な変化、
また、「屋外」から「室内」への連続的な変化が大きな感動を呼び起こす。

宿泊室へと廊下は続く、、

右側から光が漏れる。

そこには、戸や壁がなく外部と内部が曖昧になった空間が。

その先になにやら小ぶりな個室が。
入り口の高さは1.5m弱でにじり口のよう。

「庭座」と呼ばれる小部屋。
庭とは薄いガラスで仕切られる。
音のしない自然と接することができる非日常的な空間。

その先はいよいよお目当ての部屋へ。

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ケンチク探訪♪ 02『東京大学安田講堂。』

ゆうです^^

先日、仕事の関係で人生で初めて東京大学に伺ってきました。

 本郷の町並み。大きな銀杏通り。

東大の代名詞でもある有名な「赤門」。
赤門が正門ではないことを初めて知った。

第二次安保闘争の舞台となった安田講堂。
旧財閥である安田財閥の創始者安田善次郎の寄付により建設された。

正門の突き当たりにあり、手前の広場は学生たち憩いの場となっていた。
東大を象徴する建物と場には、なにか不思議なエネルギーを感じた。

校内の木がどれも大きく、歴史を感じさせる。

伺った工学部1号館。


伺った日は、たまたま東大の学園祭「五月祭」の前日で、
学生たちが和気あいあいと準備していた。
東大であっても、学園祭を楽しむ姿はほかの学校と変わらない。
学生時代の思い出がよみがえってきた。

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慣れていない田舎民にとって、東京出張はとても疲れるが
刺激を受ける良い機会。
東大出張同行という貴重な機会を与えてくれた所長に感謝。