カテゴリー
Uncategorized

【秘訣】太陽光発電のメリットと「雨漏り・積雪リスク」。

ゆうです^^

先日、新築を考えている友人から

「ZEH(ゼロエネルギーハウス)ってどうなの?」

という質問を受けました。

画像はYKK APさんHPより。

「ZEH(ゼロエネルギーハウス)」とは簡単に言えば、

・断熱性を高めたりエコ設備を選んだりして、使うエネルギーを減らそう。


・太陽光発電パネルを載せて、エネルギーを自宅で作ろう。

その結果、
「通常使用していたエネルギー以上のエネルギーを削減・創エネできればゼロエネルギー住宅の認定をしますよ。」というもの。

端的に言えば「太陽光パネルを載せること。」がZEHの条件です。

僕は友人に、

「ZEHは積極的には勧めていないね。」

と答えました。

なぜかは追ってお伝えします。

…………………………..

なぜハウスメーカーはZEHを推しているのか。

いくつか理由があります。

・住宅を売る理由付けをするため。
 (新製品が出れば注目を集めますよね。CMもしやすい。)

補助金が出るため。
 (2018年度は70万円ほどの補助金が出る予定です。)

国が推しているため。
 (大手メーカーは国からZEHを推進するよう言われている。)

ではなぜ国は推しているのでしょうか。

・日本のエネルギー自給率向上のため
 (日本のエネルギー自給率はたったの6%ほど)

そして、ゆくゆくは、

・日本の輸出できる技術である「蓄電池」を世界に売りたいため。
 (日本の蓄電池技術は世界的なシェアがある。電気自動車の普及で需要も拡大している。)

①太陽光発電ブームを作る。

②売電価格を下げる(→自宅で消費するほうがメリットが出る。)

③発電した電気を売らずに「蓄電」し、夜間利用にまわしたほうが経済的になる。

④蓄電池が売れる

⑤蓄電池の製造コストが下がり、日本の蓄電池の国際的な競争力が高まる。

⑥輸出し、外貨を稼ぐ。

というスキームです。

…………………………..

それでは、太陽光発電のメリット・デメリットとは?

【メリット】

・発電時に廃棄物が発生せず、環境負荷が低い。

・屋根に設置できるので設置におけるハードルが低い。

・停電時に非常用の電源として使うことが出来る。

・発電した電力を自宅で使ったり売電したりできるため、投資としての価値がある。

【デメリット】

・発電量が天候によって大きく左右される。

・夜間は発電できない。

・株などの他の投資と比べて流動性がない。故障リスクがある。

※発電した電力の売電価格は年々下がっています。
また、パネルの設置費用も年々下がっています。
投資としての価値があるかは個人で検討してみてください。

…………………………..

前置きが長くなりました。

僕がなぜ「ZEHを積極的には勧めない。」と言ったのか。

正確に言えば、

「太陽光発電は積極的に勧めない。」

という意味です。

それは、エネルギー自給の観点からでも、投資的な不安からでもありません。

雨漏りリスクが怖いからです。

そして、

積雪・落雪リスクが怖いからです。

屋根に太陽光パネルを設置する場合、

屋根にビスで穴を開けて留めつけます。

もちろん雨が入らないよう防水処理はするのですが、何年持つかは不明。
(シーリングという防水性のあるボンドのようなもの)

(※屋根に穴を開けずに設置する工法もある。)

さらに、新潟には積雪リスクがあります。

パネルの上の積雪は、最悪パネルを壊します。
(一般的な太陽光パネルは耐雪1m)

パネルの上に雪の重みが乗ると、パネルを留めているビスの負担が大きくなるため、想定以上に雨漏りリスクが大きくなるかもしれません。

(もちろん雪が乗っていれば発電はしません。)

そして、落雪リスクがあります。

通常、新潟では落雪しないように軒先に雪止めアングルを設置します。

しかし、雪止めアングルの量が少ないと雪の重さに耐えられず、パネル上に乗った雪が一気に落ちることがあり得ます。

(今年の大雪でそういった事態が発生したという話を聞きました。雪が落ちた先の1階の屋根が壊れてしまったそうです。)

ある家の屋根。雪止めアングルは屋根先端に1列のみ。
積雪量と屋根勾配を考慮すると適正アングル量は3列ほどか。
大雪でアングルに大量の雪が貯まり、バルコニーなどに一気に落下しないことを願う。

逆に、必要量のアングルをつけようとすると、設置できるパネルの量が減ってしまいます。

パネルに雪が乗りっぱなしになるため、雨漏りリスクやパネル破壊リスクも上がります。

また、雪止めアングルを設置せずに「落雪」させるパターンもあります。

その場合、雪が落ちる側に広い庭が必要になりますが、そのような敷地は多くはありません。

また、近年増加している太陽光パネルのリスクに、

「火災」「風害」があります。

日経ホームビルダー2018.1月号より。
詳しくは上記サイトより購入して頂きたい。

「火災」は、

・パネルが瓦の影になり発電が阻害され電気抵抗が増え、発火。

・雑な施工により漏電し発火。

・雪の重みでパネルと雪止め金物が接触しショートし発火。

「風害」は、

・基準風速以下だったがパネルが飛んだ。

・屋根の谷の部分で部分的に風圧が強まりパネルが飛んだ。

基準適合外のパネルを使用していた。

想定風速以上の風が短期的に吹いたためパネルが飛んだ。

2017にはJIS基準の風圧荷重の見直しがあり風圧加重は従来想定していた約2倍に引き上げられました。

これって相当やばい話。

それまでのパネルの耐風圧性能は必要量の1/2しかないと言っているようなもの。
(それだけ風が局所的に強まる可能性があるということ。)

火災も風害も最悪の場合人命に関わる話だ。

確率にもよるが、安全性によりも経済性を優先することは出来ない。

太陽光パネルが一気に普及したのは、売電価格が2倍になった2010年から。

もうすぐ10年が経つ。

屋根のシーリングが劣化し始めるのは5~10年ごろからと言われている。

2020年あたりから太陽光パネルの雨漏り問題は大きく顕在化するかもしれない。

そうなったら発電の売電で儲けるどころではない。

雨漏りは原因位置の特定が難しく対処に大きな費用がかかる。

雨漏り発生の発見も遅れがちで、最悪の場合、気づかないうちに柱が腐りシロアリを呼び寄せることも。

僕が「ZEH(屋根に載せる太陽光発電)を積極的に勧めてはいない。」と言った理由はここにある。

最終的には、建て主がそのリスクを理解し、メリットとリスクを計りにかけた上で太陽光発電を採用するかしないかを決めれば良い。

設計者はその判断の手伝いをする。

起こり得る可能性をできるだけ正確に分かりやすく伝えることが設計者には求められる。

最悪の自体が起きる可能性があることを想定しておくことが後悔のない家づくりをする秘訣だろう。

※もちろん限りあるエネルギーを大切に使うこと、再生可能エネルギーを積極的に利用することは大切。
しかしそれを家の屋根でやる必要があるのか、エネルギー削減効果は大きいのか、リスクと比べてその価値はあるのか、など慎重に、論点を整理して考え決めることが重要。

カテゴリー
Uncategorized

いなか日記。72『大雪の2018年。我が家の雪風景。』

ゆうです^^

今回のブログは完全に「備忘録」です(^^;)

(興味のない方は読み飛ばしてもらって結構です。)

6年ぶりの大雪に見舞われた我が家の様子を見返せるようにブログに残しておこうと思います。

歩いてゴミ捨てへ。

風除のありがたみを痛感した。
玄関上の下屋は雪止めアングルなし。母屋はアングルあり。

玄関脇の坪庭の椿は雪の重みで折れてしまった。

何度除雪したことか。

雪が固まったときに無理して使用してしまい、一度除雪機を壊してしまった。

負荷をかけ過ぎてしまいボルトが切れた。義父が直してくれた。

雪の壁は2m以上。
(土間の雪を積み上げるため)

大変な年だった。
しかしとても貴重な経験となった。

おまけ…………….

スコップで雪の壁を掻き落としたあとの模様はまるでうろこのよう♪

カテゴリー
Uncategorized

【秘訣】2018年の積雪から構造を考える。「雪庇・カーポート」

ゆうです。

「積雪から構造を考える」シリーズの③です。

 →2018年の積雪から構造を考える。「設計積雪量」①
 →2018年の積雪から構造を考える。「設計積雪量」②

雪庇(せっぴ)やカーポートなどについてまとめてみます。

大きく屋根からはみ出した雪庇(2/8三条市)。とても危険だった。

翌朝には落下していた。
通行者(人・車)がいたときに落ちていれば被害が出ただろう。

当該屋根(下側。後日撮影)
(2階の屋根には雪止めアングルがついている。)

ここまで雪庇が大きく危険になったのには原因があります。

雪止めアングルが設置されていなかったため雪庇が軒先に貯まった。
 (屋根に積もった雪が軒先へずりずりと押し出すように雪が動いた。)

屋根の勾配がゆるく、定期的な落雪が起きず雪庇が巨大化した。
 (勾配があれば軒先の雪は定期的に落ちた。)

屋根が古くサビもあったため、雪の落雪が起きづらかった。
 (すべりが悪く、ほどよい摩擦があり雪が屋根上にとどまった。)

通常、住宅の屋根には「雪止めアングル」を設置しますが、その際にも注意が必要です。

例えば、

ゆるい屋根勾配で、

軒の出が長く(軒先きから雪留めアングルまでが長い)

大雪の年

だった場合、大きな雪庇が出来る可能性があります。

雪庇が大きくなると、

・落下する際に雨どいを巻き込んで落ち、雨どいを壊す。

落下した先に、車や人や1階の屋根、隣地のフェンスなどがあった場合、被害が出る。

こういったことを避けるため、

雪止めアングルの位置

軒の出の長さ

などは「家を建てる立地」や「隣地との間隔」等を加味して慎重に検討する必要があります。

…………….

続いて「カーポート」について。

先日、S邸の現地調査に訪れた。

師匠からは「その土地の一番厳しい季節、外部条件を考慮して設計しろ。」と教わった。
「写真や想像では必ず想定不足が起きる。」
「厳しい時期に自分が現地へ行き、体感することが設計者として必須事項だ。」
→師匠のブログ「超高断熱の五日町の家 塗装中・・・。」

そして(想定していたことではあったのですが)カーポートで「あること」が起きていました。

想定以上の積雪により屋根の梁がゆがんでいた。

ここまでゆがむと雪を撤去してももう戻らない。
(作業が危険なため、雪下ろしをすることも出来ない。)

新潟市では、S邸のように透明なポリカーボネート屋根のカーポートをよく見ます。

多量の積雪があることを想定していないためだと思われます。

このようなカーポートの耐積雪は0~20cmほどです。

リクシルの「ネスカR」耐積雪は20cm相当。

仮に10年に一度大雪があると考えたとしても、10年に一度壊れるようなカーポートは選びませんよね。

僕は下記のような折半屋根のカーポートを通常提案しています。

選定のポイントはあくまでデザインよりもまずは「機能(安全性)」。
そして、安全であることは被害の確率を下げ修繕コストの発生リスクも下げる。

みなさんは今回の大雪で「家」になにを感じられたでしょうか。

僕もですが、人間、春が来ると厳しかった冬のことは忘れてしまうものです。

だからこそ、厳しい冬にリアルタイムで考えることが大切になります。

そして、忘れてしまっても見返しておけるようにメモなどに残しておくと良いと思います。

おまけ…………….

現在の事務所(3階)からの風景。
曇りの日は遠くまで見通せないが、、、

晴れた日には雪化粧した『粟ヶ岳』が姿を現す。
空気が澄んでいる2、3月が一年で一番きれいに見える。
冬は大変なことも多いが、その分感動することもとても多い。

人間は「ギャップ」に心を動かされる。

この感動があるから雪国暮らしはやめられない。

【関連記事】…………….

【秘訣】2018年の積雪から構造を考える。「設計積雪量」①

【秘訣】2018年の積雪から構造を考える。「設計積雪量」②

【秘訣】2018年の積雪から構造を考える。「雪庇・カーポート」

カテゴリー
Uncategorized

【秘訣】2018年の積雪から構造を考える。「設計積雪量」②

ゆうです。

ようやく新潟は大雪が収まりそうです。

このタイミングで今回の大雪から「設計積雪量」について再考察してみようと思います。

→前回の続きです。『2018年の積雪から構造を考える。「設計積雪量」①』

まず2018年の積雪が例年の平均に比べ、どれほど多かったかを見てみます。

※「垂直積雪量」・・・行政庁が定めている積雪量の指針
※「設計積雪量」・・・設計者が決める積雪量。これを元に構造計算される。

まずは「新潟市」

新潟市2018積雪量

新潟市の垂直積雪量は1.0m
(グラフの最大値を垂直積雪量に合わせている。)

過去20年の平均積雪量と比べると今年は数倍の積雪があったことがわかります。

2018年の最大積雪量は80cm。

垂直積雪量の80%まで積もったということです。

続いて「長岡市」

 長岡市2018積雪量

長岡市の垂直積雪量は2.5m

長岡市も過去20年の平均積雪量と比べると倍ほどの積雪がありました。

2018年の最大積雪量は約150cm。

垂直積雪量の約60%まで積もりました。

最後に「柏崎市」

 柏崎市2018積雪量

柏崎市の垂直積雪量は1.3m

柏崎市も過去20年の平均積雪量と比べると数倍の積雪がありました。

2018年の最大積雪量は約95cm。

垂直積雪量の約70%まで積もりました。

では、今年の豪雪は何年ぶりだったのでしょうか。

1990年から2018年までの積雪量を詳しく見てみます。

新潟市では2010年に積雪約80cmを観測しています。

今年は8年ぶりの大雪でした。

1990年から現在までで垂直積雪量(1.0m)を超える積雪はありません。

最大積雪量は約80cmで垂直積雪量の約80%です。

長岡市では2012年に積雪約160cmを観測しています。

今年は6年ぶりの大雪でした。

1990年から現在までで垂直積雪量(2.5m)を超える積雪はありません。

最大積雪量は約160cmで垂直積雪量の約64%です。

柏崎市では2012年に積雪約110cmを観測しています。
(僕はオーストラリアにいたため体験していない。)

今年は6年ぶりの大雪でした。

1990年から現在までで垂直積雪量(1.3m)を超える積雪はありません。

最大積雪量は約110cmで垂直積雪量の約85%です。

以上をまとめると、
・垂直積雪量を超える積雪は起きていない。(ここ28年)

・垂直積雪量の約80%の積雪が6年に一度ほど起きる。
 (近年は特に「雪の多い年と少ない年の差」が大きくなってきている。)
我が家の車庫の屋根の上に積もる雪は80cm以上。(柏崎市)
雪止めアングルなしのため定期的に落雪している(→雪止めアングルがあればもっと積もる。)
…………….
ここからはそれぞれの設計者の判断です。
「積雪量を何メートルで設計するのか。」
僕は、
(過度な)雪下ろし低減はせずに
垂直積雪量を設計積雪量とする。
ことが『素直で堅実な設計』だと考えます。
※「雪下ろし低減」・・・設計積雪量を1.0mまで減らして計算して良いという特例措置。
 (あくまでそれ以上の積雪が合った場合は雪下ろしすることが前提となる。)
ただし、長岡市のように垂直積雪量が多い地域で、近年の積雪量が垂直積雪量より著しく少ないなどの場合は、現状に即して設計積雪量を低減する判断はあり得る。
また「耐震等級3」の家を設計する場合、設計積雪量が多いと必要になる壁量が多くなり間取りの制約が大きくなるため、建て主様と協議の上、設計積雪量を低減して設計することもあり得る。
…………….
僕は「垂直積雪量を設計積雪量とする。」と書きましたが、新潟県内でそれをしている建築会社はほとんどいないと思います。
まず、多くの会社が「構造計算をしていません。」
これは「積雪は考慮していない。」という意味です。
こんなことが新潟県内でまかり通っていていいのでしょうか。
構造計算をしていない設計者は今年の大雪を見てどう思ったのでしょう。
建築業界は旧態依然としたところがあります。
自衛のため建て主側も勉強しなければなりません。
また、構造計算をしている会社でも、
「雪下ろし低減をしている(=積雪は1.0mで見ている)」会社が多いです。
(実際は雪下ろし出来ないプランにも関わらず)
これは大きな積雪量で構造計算すると、必要な壁が多くなり開放的なプランが作りにくいからです。
(ここ数年は開放的なプランが流行っている。)
垂直積雪量で設計することを「オーバースペックだ。」と考える設計者もいるでしょう。
これは一理あります。
設計者に根拠と思想があり設計積雪量を減らしているのであれば良いと思います。
積雪は確率の問題であり、間取りやコストとのバランスも重要だからです。
(多量の積雪が屋根に載っている時間は数日でしかないこと。また、構造計算をしていない家であっても雪の重みで倒壊することは滅多にないということもある。)
しかし、万が一は必ず起こります。
東日本大震災が起きたように。
震災の日は3月上旬でしたが、あれが1月などの積雪が多い時期であればその被害はもっと大きくなっていたでしょう。
近年の異常気象が加速し、今までにない量の雪が降ることもありえます。
「そのときに地震がきたら?」
傾いた家にいられず寒い避難所で過ごさなければならなかったり、最悪の場合家が倒壊することもありえます。
僕は新潟で二度の震災を経験しました。僕の実家は半壊、妻の実家は全壊しました。
東日本大震災のボランティアで石巻の町に数週間キャンプして瓦礫の撤去などをしながら変わり果てた街を見ました。
僕は実体験から、家に大切なものの優先順位を理解しているつもりです。
もちろん最終的な決定は建て主様がすべきです。
上に書いたとおり、災害は確率の問題であり、間取りやコストのバランスも大切だからです。
しかし、設計者はこれらを説明する義務があると思っています。
「耐震等級」「設計積雪量」に対して十分な説明をしている会社はどれだけあるでしょうか。
はっきり言ってとても少ないと思います。
「良い家を建てるためにはどうすればよいのか。」
最終的には、
建て主が自ら勉強し、良い設計者を自分でみつけるしかありません。
僕はそれを応援しています。
長くなってしまいましたが、これから家を建てられる方の参考になれば幸いです。
雪に埋まる我が家。
とても大変な冬だったが、設計者として大切なことを再確認させてくれた。

【関連記事】…………….

【秘訣】2018年の積雪から構造を考える。「設計積雪量」①

【秘訣】2018年の積雪から構造を考える。「設計積雪量」②

【秘訣】2018年の積雪から構造を考える。「雪庇・カーポート」

カテゴリー
Uncategorized

WJD.09『家をつくるとは、、。』

―World Journey Diary 2012.2.15―

旅中の日記より。

カテゴリー
Uncategorized

いなか日記。71『平野歩夢君!銀メダルおめでとう!感動のバレンタイン。』

ゆうです^^

スノーボードのハーフパイプの演技をみなさん見ましたでしょうか!?

平野歩夢くんとショーン・ホワイトのデッドヒート!

鳥肌が立ちました!テンションあがったー!

平野歩夢選手は新潟県の村上市出身。

4年前のソチ五輪に続き今回も見事銀メダルを獲得されました!

メダルもですが、演技が素晴らしかった!

ショーン・ホワイトとのデッドヒートは、平野選手も言っていましたが「過去一番」の名勝負でした!

ハーフパイプは3本飛んだうちの最高得点で競われます。

1本目。
平野選手は転倒し35.25。
対するショーン・ホワイトは彼が得意とするダブルマックツイストなどの技をすべて成功させ94.25。ショーンが暫定トップ。

続く2本目。
平野選手は最高難度の技であるダブルコーク1440(縦2回転・横4回転)を連続で成功させる!!
オリンピックでは史上初!得点は95.25。1位のショーンを超えた。

ラストの3本目。
平野選手は転倒。しかし最後まで1位のまま。
残るはショーン・ホワイトただ一人。

ショーン・ホワイトにとっても最大級のプレッシャーだった。

そのショーンの演技が圧巻だった。

平野選手と同じダブルコーク1440の連続をこの土壇場で初めて挑み成功させた!!

その後も素晴らしい演技を全て成功させた。

ゴールしたショーンはゴーグルを取り、両手を高く突き上げる。

得点は97.75。

絶対王者は最後の最後で平野選手を抜き、金メダルに輝いた。

ライブでは見れなかったのですが、帰ってきて再放送を見ていても手に汗握りました。

どちらも演技も展開も最高にエキサイティングでした。

どちらが欠けてもこの演技は出来なかったんだと思います。

試合後の平野選手のインタビュー。

「ちょっと悔しさはあります。」

「(でも)楽しかったです。今までで一番の大会でした。自分が今できる範囲の中で全力を出せたと素直に思います。」

「終わってみると本当にすべての人たちに感謝しかない。その力がこの大会でも結果につながったのかなと思います。」

結果を追い求めたソチからの4年間は、厳しい練習や大怪我もありとても長く感じられた。

しかし、4年間やってきたからこそ今日のこの結果を出すことができた。

そう語る平野選手から大きな刺激をもらいました。

「自分もこれから大変なことはあるだろうが頑張ろう。」

と気持ちが高まりました。

試合後のセレモニーで、互いに称えあい笑顔で抱き合う二人の光景がとても素敵でした。

おまけ…………….

今日はバレンタインデー^^
毎年恒例の相方の手料理を頂きました。

今年はビーフストロガノフ・ライス♪

おいしかったー!息子を見ながら買い物に料理にお疲れ様です!

サプライズで「フォトビー」 なる写真付きビールも!
世界にひとつだけのビールは格別だった♪ありがとう!

…………………………..

6年前のバレンタインデーはメルボルンだった。海外のバレンタインに感動。
 →AUS.27「海外でのバレンタイン♪ Be My Valentine!」

カテゴリー
Uncategorized

【秘密】「住学」懇親会でのウラ話♪

ゆうです^^

先日、第一回目の『住学』が開催されました♪
 →『住学1回目』開催!赤川邸・桐生邸→懇親会

前回、「懇親会の内容は、、秘密です!

と書きましたが、少しだけ蔵出ししようかと^^

写真はサトウ工務店さんブログより

いろいろ新たな刺激がありました^^

かいつまんでですが、備忘録も兼ねてまとめてみます。

…………………………..

【僕のエスネルブログの反応】

「読んでますよ♪面白いです。」と声を掛けてくださる方がたくさんいて嬉しかった!

リアルの声はとてもモチベーションにつながる。

「これからも頑張ろう!」とモチベーションが上がりました^^

…………………………..

【ロンシャン礼拝堂(フランス)に行っている人多い!】

近代建築の巨匠であるル・コルビュジエの名作「ロンシャン礼拝堂」

建築学科の学生は教科書でその存在を知る。

僕も行ったけど他にも行っている人が多くて話が盛り上がった♪

建築ばか同士のトークは最高に楽しい^^

…………………………..

【小さな家と家族関係】

20代前半のEさん(女性)と話した。

小さな家で育ったらしい。そしてお父さんととても仲が良いらしい。

僕の中で「小さな家(子供部屋がほぼない家)で育った子供は両親ととても仲が良い」という仮説がある。

僕自身は子供部屋があったので分からないが、今までに何組も「子供部屋がほぼない家庭で親子がとても仲良し」という家族に会ってきた。

Eさんもその一人だった!小さな家は家族関係を大きく変える!?

…………………………..

【普通の家が一番住みやすい。】

仲良くさせてもらっているOさんの話。

新築時に「家族みんなでお風呂に入りたい」とユニットバスの大きさを1.25坪にした。
(通常サイズの1.25倍)

子供が小さい頃は良かったけど、大きくなってからは「掃除が大変だし、一人で広いし、お湯を多く使うからもったいない!1坪でよかった。」と。

共感できた。とても参考になった。

さらにOさんは、

「デザインされすぎていない『普通の家』が何気に一番住みやすかったりするんだよなー。」

と話されていた!!(これは割と爆弾発言!?(書いていいのか?))

でも僕も実はそう思っている。

デザインされたカッコいい住宅は大好き。見ていてワクワクする。

でも「家族にとっての住みやすい家(≒気どらずラフに住める家)」は少し別のところにある気がしている。

それをOさんは再確認させてくれた。

…………………………..

【家を建てて後悔!!??】


さらに爆弾発言が!!!

住宅設計士のXさんは新築を建てて4年ほど。

そんなXさんが

「家、建てなきゃよかったかなー。」

「地価は下がるし、賃貸暮らしでもよかったかも。」

と!!!

(お酒が入っていたし本音ではなかったかもしれません。)

この言葉には衝撃を受けた。

しかし「これから先の生き方」のヒントがあるように感じた。

ネイティブディメンションズの鈴木さんにお酌。

【同じアパートに住んでいる住人でイベントを!】

設計士のF君は大規模アパートで賃貸暮らし中。

そこのリーダーとしてイベントを開催したりして住人仲良く暮らしているんだとか♪

すごい。いまどきっぽい^^

「その場所で暮らす満足度。」

「家賃や立地以外の価値。」

F君からも「これから先の生き方」のヒントをとても感じた。

今度F君の住むアパートに遊びに行ってみたいと思った。

…………………………..

【まさかのペナン島!?個人で新たな暮らしを発信。】

初めてお会いしたNさんは、会社に勤める傍らで個人で新潟の工務店や暮らし方を紹介するウェブページを運営していた。

すごいなー!と。

サトウさんから「村松君とNさんは似たものを感じる。きっと気が合うと思うよ。」と聞かされていたが、いざ会ってみるととても気が合った笑

Nさんも今まで多くの国を旅した経験があり、建築も学ばれていた。

「マレーシアにペナンという島があるんですよ。」

と言われたときは「きたー!」と思った。

僕もペナンには感動した。大好きな島だ。

日本で初めてペナンについて話したかも。

Nさんとは今後いろいろ面白いことを一緒に出来そうな予感がした^^

…………….

などなど。

とても書ききれませんが、他にも刺激的な話がたくさんありました。

とにかく楽しかった^^!

上下関係や利害関係のない、お互いの尊敬関係のみといったつながり。

こういう関係ってありそうでなかなかない。

友人関係と仕事関係の間のような、

ゆるくもあり、ゆるくなくもある。

「ともに建築が好きで常に建築のことを考えている。」

という強い共通点があるからなのかな^^

とても素敵な懇親会でした♪

改めて、住学を企画してくださったサトウ工務店の佐藤さんと、ネイティブディメンションズの鈴木さんには感謝です。

ありがとうございました!

また次回も楽しみにしています^^

最後はコアメンバーで打ち上げを。楽しかったなー!

カテゴリー
Uncategorized

いなか日記。70『相方の仕事は旅のプロ。』

ゆうです^^

突然ですが僕の相方(妻)の話をしようかと。

相方は新卒からずっと旅行代理店(J○B)で働いています。

現在は育休中ですが、友人や家族から旅行の相談をされることは多く、
こないだも僕の祖父の旅行の相談に乗ってきました。

僕は相方と一緒に26歳のときに世界一周の旅に行ってきたのですが、

二人でそれを考えたのは大学時代。

単純な相方は「じゃあ私は旅行会社に勤めて勉強するね♪」と

素直に(?)旅行業界へ進んだのでした笑

単純な理由(?)で旅行業界へ入った相方ですが、
僕は、旅行業が相方の天職だと思っています。

祖父の旅行計画書。手書きの味が良い感じ♪
僕は相方の字がとても好き。

息子をみながらネットで調べながらして、この工程表のラフを作ったそう。

思えば、世界一周の旅も僕は相方におんぶにだっこでした。

1年2ヶ月の長期間の旅にも関わらず、行きたいところに行けて破産せずに地球を一周して日本に帰ってこれたのは相方のお陰です。

(途中、一緒に旅したケンさんはアメリカで資金切れになっていた笑)

今では、地元の仲間夫婦10組20人+キッズで行く『三十路の扉旅行』も全部相方の手配。

部屋割りやご飯のアレルギーの確認や宿の価格交渉、そして宴会時のゲームの企画など、素人では大変なことをほとんど全部してもらっていて助かっています。

相方よ!

いつもいろいろありがとう^^!

これからは息子も増えて仲間や両親との旅行もより楽しくなるね!

一生いろいろ旅していこう♪

そしていつかは世界二周目へ。

その日を楽しみにしてるよ^^

それまでお互い頑張っていこう♪

旅中のお気に入りの一枚。僕のフェイスブックのアイコンにしている。

カテゴリー
Uncategorized

『住学1回目』開催!赤川邸・桐生邸→懇親会♪

ゆうです^^

先日、新潟建築界(一部)の新たな取り組みである『住学(すがく)』の記念すべき第一回目が開催されました!

建築も懇親会もとても刺激的で、新たな素敵な出会いもあり、最高の日になりました♪

 →予告ブログはこちら建築の新たな取り組み!『住学(すがく)』開校!

住学は簡単に言えば「建築好きあつまれー♪」という会です^^
(簡単すぎ?サトウさん違ったらすみません(^^;))

新築を考えている一般の方でも、学生さんでも、設計士でも、大工さんでも、社長さんでも参加は誰でもオッケー♪

会社や立場の垣根を越えて

「良いもの作っていこう。」「良い刺激を受け与えしていこう。」

ということがテーマとなっています。

その結果、面白い情報が適性に広がることで、

「提案する側も建て主さんもみんなハッピーになれたら最高だよね♪」

という狙いがあります。

案内をするリーダーのサトウ工務店のサトウさん^^
この日に集まったのは、学生さんも含めて合計30人以上!
想定以上の申し込みのため、募集からわずか2日で定員締め切りとなった。

サトウさんは、自ら企画し、発信し、名簿作りなどの事務作業をされ、当日の運営を行っていた。
その行動力は本当に尊敬です、、

盛大な名刺交換会が行われたのちに早速見学会場へ!

あかがわ建築設計室さん『出窓の家』(写真はHPより)
赤川さんの事務所も兼ねているご夫婦の自邸。

遠くから見ても

「なにか建築的に異彩を放つ家がある!」

と感じさせる建物でした。

外観を見るだけで「どれだけこだわって建てられた家か」が伝わってきます。

自然石とコンクリート板で作られたアプローチ。ポイントの植栽も素敵。

「(ジブリの世界のように)ワクワクしながら進んでいけるアプローチを目指した。」と赤川さん。

玄関を入ると1階は打ち合わせスペースになっていた。
ライトに照らされた大谷石(壁)の質感が良い感じ。

天井の照明はルーバーをつけ優しい光に。
ルーバーのサイズやピッチは原寸でいろいろなパターンを試行錯誤された末にたどり着いたものとのこと。素晴らしい!

2階の居住スペース(写真はHPより)。
自然素材を丁寧に使った『しっとりとした心地良さ』があった。
延べ床面積は26坪とコンパクトだが伸びやかで広さを感じる空間。

正面の出窓に腰掛けて外を眺めるのはとても気持ちが良く感動しました。

左端が赤川さん^^
とても優しく甘いルックスの持ち主。僕と同じ30代でこれから家を建てる世代とは同年代の人も多いと思う。

テレビ台の上の「ロンシャン礼拝堂」の絵が建築好き心をくすぐる♪
(僕も昔行きました^^→「ル・コルビュジエの3つの教会」

「あかがわ建築設計室」さんの大きな特徴は

夫婦とも一級建築士で夫婦で設計施工を分担して行っていること!』

ご主人がイメージを考えたもの(設計)を、奥様が具体的な形にまとめている(施工)そうです^^

良い感じに役割が分担されているため、意外と意見の衝突は少なくとても良い感じに作業ができているんだとか。

『夫婦で建築を提案』ってなんか素敵ですね^^

僕がお客さんなら、打ち合わせとか楽しそうだし安心できそう♪

(「うちも相方にも家づくりの打ち合わせに参加してもらおうかなー」なんて想像したり。)

そして、

デザインへのこだわりがすごい!

腰壁上の手すり板は、見えている部分だけ薄くしている「はっかけ納まり」 。
とても手間のかかる手法だがそのお陰で空間がスッキリ・シャープにまとまる。

造作のキッチン。作業場正面のタイルのへこみ部分が良い感じ。
(これも手間がかかっている)

北からの光を取り込むロフト。
階段上の物干し竿はなんとワイヤーと滑車で上下することができる!
赤川さん自身が買ってきて現場で試して取り付けたそう。刺激を受けました。

紹介したいところはまだまだあるのですが長くなるのでこのへんで^^

興味がある方はぜひ「あかがわ建築設計室」に問い合わせを♪

赤川さんの自邸ですがモデルハウスを兼ねているそうなのでいつでも快く見学させてくださると思います^^

…………….

さてさて続いては桐生建設さんの「親松モデルハウス」へ。

桐生建設さんのモデルハウスと赤川さんの自邸は徒歩3分ほどの距離だった!
今回をきっかけに両者の仲も深まったそう。
「知らない」と「知っている」では大きな差がある。
これも住学の良い効果ですね^^

「桐生グレー」でまとまった外観。(サトウさんブログより)
独特の世界観が打ち出されている。

一段と高いコンクリート塀は、室内から見ると外との視線がほどよく遮られカーテンを開けていても落ち着ける空間になっていた。

桐生建設さんのモデルハウスのコンセプトは

ビンテージモダン

建物見学後、モデルハウスの特徴とあわせて桐生建設さんの営業に対する考え方をレクチーして頂きました。

そこで「ビンテージモダン」という言葉を聞きました。

ビンテージ(懐古的・装飾)とモダン(現代的・非装飾)と言う相反するテーマを融合させた『色』を打ち出すことで、他社とは違う『桐生建設独自のカラー』を出している。というお話でした。

住学のためにレジュメまで作成されていてとても丁寧に解説して頂いた。
建物のデザインだけでなく「こういった姿勢」にとても刺激を受ける。
(住学を企画されたサトウさんと似たものを感じました。これがホスピタリティー!?)

「自分の個性を出す」とはよく聞く言葉ですが、実践するのは難しい。

それを実践され、結果を出されている桐生さんのお話はとても面白かったです。

自分たちの「色」を発信し続けてきた結果、桐生建設さんは今では、広告や見学会をほぼすることなくともお客様から多くの依頼を受けているそうです。

しかも他社競合はほぼなし。

「桐生さんに家をお願いしたい」という人がネットを介してストレートに依頼してくる。

本当にすごいことだと思いました。

同時に、広告や知名度に頼った営業手法は終わりがきていることをより感じました。

「重要なことはお客様がなんでうちを選んでくれたのかを真摯に伺い、そこを伸ばすこと。」

「自分のやりたいことをやることも大事だけど、お客様がどこに興味を持ってくれたのかを伸ばすこともそれと同じくらい大事だということに近年気づいた。」

という話をしてくださいました。

長くなるので省略しますが、

他にも

・リスクを取ってでもモデルハウスを建てる意味

・社員が気持ちよく働ける環境が大事。その結果お客様に対してより良い仕事が出来る。

・カラーを出すために家具の設計・販売も始めた。

など面白い話が山盛りでした。

桐生建設さんで販売している国産の革張りのソファ。
『色』を出すことへのこだわりを感じた。
(お値段数十万円!勧められたが断念しました(^^;))

…………….

そして、その後の夜はお待ち兼ねの懇親会^^!

「むしろここからが本番!?」

なんて話をサトウさんとスズキさんとしながら乾杯♪

懇親会の内容は、、、

秘密です♪

(隠すことはなにもないのですが文章にまとめきれないため(^^;))

懇親会は本当に面白かったー!

つながりたい人とつながることも出来て早速新しい試みが生まれそうな予感も^^

住学もですが

「意欲があれば誰とでもつながれてすぐになにかを始められる。」

とても良い時代になりましたね♪

住学はこれからも続いていきますしワクワクがとまりません^^!

これを読んでくださっている貴方ともいつかどこかでお会いしましょう♪

※懇親会の様子を書きました!【秘密】「住学」懇親会でのウラ話♪

追伸…………….

サトウさん、スズキさん。

住学に誘って頂き本当にありがとうございました^^!

雪や雨の中、大人数の移動や懇親会の段取りなど本当にお疲れ様です。

お二人のお陰でとても楽しい体験をさせて頂きました。

きっと僕以外のみなさんもみんな楽しく刺激的でまた次回を楽しみにされていると思います。

これからも宜しくお願い致します^^!

-「超高断熱の小さな家」escnel design-
カテゴリー
Uncategorized

【秘訣】2018年の積雪から空調を考える。「低温暖房能力」

ゆうです。

前回、ここ数日の異常積雪から「構造」を考えました。
 →【秘訣】2018年の積雪から構造を考える。「設計積雪量」

今回は「空調」について考えたいと思います。

グラフは新潟市の日平均気温の推移を示したもの。
赤線(過去4年平均)青線(2018年)が大きく下回っている。

ポイントは「氷点下になっている日が多い。」ということ。

(新潟では例年最低気温が2℃を下回る日は数日しかなかった。
 今年の氷点下の日数は少し異常。→水道管の破裂がそこらじゅうで起きた。)

氷点下になると空調にとってなにが問題かというと、

・エアコンの効率が下がる!
・発揮できる能力が下がる!

ということ。

①効率が下がる。

エアコンはヒートポンプという仕組みで動いています。
簡単に言えば、1の消費電力から4倍とか6倍とかの暖房効果が取り出せる仕組みです。

1の消費電力から1の暖房効果しか取り出せない電気ストーブなどに比べると、環境負荷が少なく経済的です^^

その4倍とかの効率が、外気温が低くなるにつれて3倍とか2倍とかまで落ちこんできます(T_T)

効率が落ちる理由は、


①外気温と設定室温の温度差が大きくなるため(負荷が増すため)
外気温4℃~室温22℃なら差は18℃だが、外気温-2℃~室温22℃だと差は24℃。差が大きいほうがエアコンにとっては辛く効率が落ちる。

②雪が室外機に入り込み熱交換フィンを冷やすため(外気温以上に温度差がつくため)
これは融解熱の影響によるもの。
1kgの氷を溶かすには、1kgの水を80℃まで上げるのと同量の熱量が必要。
氷を溶かすには想像以上に多くの熱量がいる。逆に言えば、雪が解ければそれだけ多くの熱が奪われている。

③エアコンの室外機に霜がつきやすくため。
熱交換フィンが冷えれば霜が付く量が増える。霜取り運転をする割合が増えればその分暖房効率は落ちる。

効率が下がるということは、
暖房費が余計にかかる!ということです。

続いて、

②発揮できる能力が下がる。

エアコンは外気温が低くなるにつれて発揮できる能力が下がっていきます。

先日我が家で購入したエアコン(6畳用)。
暖房能力(外気温7℃時)は最大3.9kWだが、
低温暖房能力(外気温2℃時)は最大2.8kWと発揮できる能力が落ちる。

エアコンを選定する際にはこの低温暖房能力が必要能力以上かどうかを見極める必要があります。



しかし、今後はそれでは不足かもしれません!

僕は「新潟では外気温2℃以下になる時間は多くないため、低温暖房能力が足りていれば良し」と考えてきました。

しかし、この冬で新潟でも数日間連続で氷点下になることがわかりました。

1月末~2月頭の平均気温。
新潟、柏崎ともに2℃~-2℃。
1/24~1/26には平均気温が氷点下である日が3日間続いた。

僕の師匠が行ったエアコン調査から、
外気温-4℃のときの暖房能力は、外気温2℃のときの暖房能力の約60%まで落ちることが分かっています。

また、雪が室外機に付着することを考慮すると暖房能力はカタログの数値からさらに落ちます。

これらを踏まえ、エアコンの選定方法をどう考え直すか。

・まだ2018年冬の途中であること。
・この冬と同様の冬がどの程度の頻度で起きるか明確でないこと
などから、現時点で結論を出すことは出来ません。

しかし、わかっていることはあります。

最悪の事態は

「選定したエアコンで暖をとれなくなること。」

 →寒さから体調が悪くなること。健康を害すこと。

これは、ここ数日我が家はエアコン暖房をしていましたが、特に問題を感じませんでした。
(1日中過ごしている妻に聞いた。)

外気温-2℃ほどでもエアコンで暖を取ることはできた。→OK

ひとまず「問題なし」としておこうと思います。

これは、エアコンを24時間連続運転で使用しているため、部屋の壁や家具などが暖まり蓄熱していた影響が大きいと思われます。

また、室外機の位置が雪が積もりにくい屋根下であることも影響していると思われます。

屋根下の室外機(写真下)。(寝室の室外機(写真上)は雪がかぶっている。)

今後の課題をまとめると、

・暖はとれてもエアコンの効率は落ちているため、暖房費は増える。

・24時間連続暖房でないと暖がとれない可能性がある。

・外気温-2℃以下になった場合はわからない。

もし今後、現在よりも厳しい気象状況が起こる場合には、

新潟では豪雪地以外不要と考えていた「寒冷地用エアコン」の採用が必要になるかもしれません。

※寒冷地用エアコンは、
・低温暖房能力が氷点下-10℃以上でも高いこと。
・室外機にヒーターがついているため霜取り運転が少ないこと。
が特徴だが、その影響で効率は落ちる。
よって必要がない外部条件なら寒冷地用エアコンでないほうが経済的。

いずれにせよ

「新潟の気象条件を加味して空調設備を選定しているか。」

が良い家を建てられるかどうかの分かれ道かもしれません。