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S邸リノベーション。19「サーモグラフィ調査③『築35年の我が家』。」

サーモグラフィ調査の続きです。

今回は築35年オーバーの我が家での現地調査の報告です^^

築年数の経った低断熱低気密の家のサーモグラフィはどうなっているのでしょうか?


※サーモ画像を見る際には注意が必要です。まずは注意点をお読みください。
 →S邸リノベーション。17「サーモグラフィ調査①『注意点』。」

(雪の重さで電話線が切れて工事中の我が家。築35年以上)

さて、前回はS邸のサーモグラフィ調査をしました。
まずまずの調査ができたのですが、調査条件がいまいちだった点が、

『暖房時間が短い。』こと。と、


『暖房器具が石油ストーブである。』こと。

これらによって、温度が安定するまでの途中の状態での調査となっていました。
 →S邸リノベーション。18「サーモグラフィ調査②『現地調査』。」をご参照。

その反省を活かし後日、築35年オーバーの我が家で、

『エアコン暖房』で、『暖房時間もじっくりとって』暖房した部屋のサーモグライフィ調査をしてみました^^!


【条件】
・エアコン暖房設定24℃で約10時間連続暖房。→サーモ調査

・中気密中断熱の客間と、低気密低断熱の寝室の2箇所で調査。
 (客間と寝室で断熱気密性が異なるのは、客間は中越沖地震後にリフォームしたため)

・調査日時は12/24の18:30頃。
 (クリスマスイブの夜になにしてるんだか(^^;))

あまり部屋が片付いていないので、実際の写真とサーモ写真の並列表示ではなく、サーモ写真中心です(^^;)

サーモ画像の温度バーの色設定はS邸のときと同様で

 青・・・不快温度(18℃以下)
 黄色・・・問題ない快適温度(23℃ほど)
 赤・・・暖かい温度(それ以上)

として表示されるよう温度バーの最高温度と最低温度を画像ごとに設定しました。
 →詳細はS邸リノベーション。18「サーモグラフィ調査②『現地調査』。」

【客間】

客間は現在、ベビールームとして使っており、24h暖房をしています。
通常はエアコン20℃設定で、室温およそ20℃で維持しています。
(今回は調査のため、エアコン24℃設定で暖房後のサーモ画像です。)

室温は22.4℃(床から高さ1m地点。)

室内の様子。
床温(スポット3)は22℃と出ているが、放射温度計で測ると20℃ほど。(誤差2℃ほど)
サーモ画像に誤差があることに注意。→注意点
足元が20℃あればとりあえず寒くはない。(体感上も不快ではない)

天井温度は、誤差2℃を考慮すると22℃ほど。

興味深いのが、通常壁より天井のほうが暖まるのだが、調査結果を見ると逆だった。
これは、天井の内部が非暖房空間(隣接する玄関など)につながっているため冷えるからだと思われる。
(客間は1階で直上の2階の寝室も24℃設定でエアコン暖房していた。)
誤差を考慮しても壁は20℃以上あり問題ないが、壁下部(スポット1)と壁上部(スポット2)で温度差が7℃もあった。
実際の体感でも足はいいが体上半身が暑く感じた。「設定温度下げたい」と思うほど。
上半身の体感温度は26℃以上だったかもしれない。→温度差による不快感。
この温度をもう少し減らせればさらに快適な温熱空間になる。
(→さらなる高気密高断熱化、または空調方式の変更※床下暖房など)
ドアの下を放射温度計で測ってみる。(ドアの裏はほぼ外気温に近くなる無暖房の玄関ホール)
(サーモ画像の誤差が4℃ほどあった。)
床温が13℃だとすると足元が冷えてとても不快。
(スリッパ履きのためそこまで感じないが)
ドアの下の隙間が温度を冷やす大きな原因となっている。
(ただし、あくまで限定的な範囲だけなので問題は大きくない。)

床とは異なり、無暖房の玄関ホールと接している壁は23℃ほどで快適温。
→無暖房の部屋と隣接していても気密性があれば冷えは伝わりづらい(表面温度は快適温度を保てる)ことがわかる。

床の様子。
なにもない部分(スポット1)とテーブルの下(スポット2)で3℃ほどの温度差がついている。これは空調があたりづらいせいもあるが、テーブルの前に掃き出し窓がある影響が大きい。

また、布団の下がとても冷えている。これは布団が断熱材の役目を果たし、暖房が床に届きづらいため。ふとんの下が湿っぽくなりやすいのはそのせい(結露)。

テーブル前の掃き出し窓の下部。
サッシ下端は12.4℃ほど。(サーモ画像の誤差はほぼ無し)
室温22℃、湿度40%が結露し始める温度は約9℃ほどのため、12℃あれば結露はしない。
ドレープカーテンの下の隙間から暖気が伝わりサッシを暖めるため結露しない温度までサッシが暖められている。
(そのかわり冷気が室内に伝わる。結露防止と断熱はこのあたりが裏腹)

【客間まとめ】

温度ムラはあれど、エアコン暖房であれば一番冷えやすい床温を快適温度まで上げることはできる。
→快適な空間はある程度つくれる。

※注意なのは「不快感」と「熱損失の大きさ(暖房費の多さ)」は別の話ということ。
この部屋は不快感はまあまあ少ないが熱損失は大きい。

【寝室】

寝室も客間同様エアコン設定温度24度で約10時間連続暖房。
客間と違うのは低気密低断熱であること。

寝室のサッシはアルミ枠のため客間サッシ(樹脂アルミ複合枠)よりも表面温度は低い。
(温度差以上に熱ロスは大きい!)
室温23℃、湿度43%だと、結露する温度は11℃ほど。(結露していた。)

床温は約20℃。(サーモ画像の誤差ほぼ無し)
低断熱低気密の部屋でもエアコン暖房であれば床を快適温まで上げることはできる。

天井温は23.6℃ほど(サーモ画像の誤差4℃ほど)
1階の客間の天井温約22℃ほどよりも高い。
これは2階の天井には断熱材が(薄いが)入っているから。
(客間の天井にはなにもなく無暖房の玄関とつながっている。)

しかし!色でごまかされそうになるがよく見てみると、スポット1とスポット2で温度差が3℃もある。

わかりやすくするため温度バーの色設定を変えてみると、、

これを見るとぎょっとする。これがサーモ画像マジック(要注意)。
温度差は上の画像と全く同じ。色設定だけ変わっている。

これを見るとわかるが、天井の青色になっている部分は断熱材が密実に入っていないところ。
天井の隅はまだわかる。(すぐ上は寄棟屋根。隅は断熱材が入れづらい。)
しかし、スポット2の測定点の部分は明らかに断熱材がずれている(施工が悪い)。

我が家は築35年ほどだが、30年以上前は断熱施工の重要性はまだまだ認識が低かった。
体感ではそこまで差はないが、熱ロスはある。
そして、天井ならまだしも、壁内の断熱材がずれている場合、断熱材が入っていないところが結露して柱が濡れてカビやシロアリを呼んでしまうリスクがある。

築年数の経った中古住宅購入の失敗はこういうところが怖い。
壁の中の結露は誰もきづかない。気づかずに購入してしまう。
そういったことがないように中古住宅は購入する前に断熱リノベーションも検討すること。

天井裏の断熱材のずれは来春以降に確認してみようと思う。

多少誤差はあるが、床から天井までいずれも20℃以上あり快適温。
(寝室を見る限り壁の断熱欠損はなさそうだった。)

カーテンを開けて窓の温度を見てみる。(ガラス面なので正確に測定できていない可能性あり。)
カーテン部と比べ、おおむね7℃ほど差があった。
言うまでもないが、窓にカーテンをかけることで、窓からの寒気(放射)を緩和することができる。

隣の部屋(無暖房)とは引き戸でつながっている。
どれだけ断熱できているかを探った。(サーモ画像の誤差は2℃ほど)

戸の裏表温を比較してみる。(写真は無暖房室側から)

暖房室戸温23℃に対し、無暖房室戸温18℃(差:約5℃)

戸を開けてみる。

暖房室床温21.9℃に対し、無暖房室床温16.8℃(差:約5℃)

壁も比べてみる。
暖房室壁温24.7℃に対し、その背面は、、

無暖房室壁温17℃ほど(差:約7℃)

誰もが経験上知っている話だが、
断熱材が入っていない壁や戸であっても気密性がそれなりにあれば(暖房空気が流れなければ)それなりに部屋同士を断熱区画することはできる。

逆に、この2つの部屋をつなぐ戸が開いていたら、温まりが悪いだろうことは容易に想像がつく。

これは、断熱性も大切だが、快適性においては「気密性」がもたらす影響のほうが大きいということ。

断熱と気密はよく同列で語られるが、まずは気密性が大切
(気密性を示す数値C=1.0以下にはしたい)

【まとめ】

・低気密低断熱の部屋でもエアコン暖房を(連続で)すれば、(ある程度ではあるが)室を快適温に維持することはできる。

※熱のロスの大小は別問題。断熱性が低ければその分光熱費はかかる。

これは意外と重要なことで、新築ではなく中古リノベーションする際の判断基準のひとつになる。

ある程度の断熱気密性があれば快適な空間は空調でなんとかできる。

あとは、光熱費の問題(何年住み続けるか、電気代が今後上がると考えるか)を考えて、断熱リノベーションしたほうがよいか、しないほうが金銭的なメリットが大きいかを比較し、判断する。

ある程度室を区切って24h連続運転で使用すれば、低断熱低気密の家であっても、快適過ごすことはできる。

あったかいリビングから寒い浴室に移動した際に起きるヒートショックによる心筋梗塞などを起こさないよう空調の使い方は考えていきたい。

…………………………..

【その他(おまけ)】

浴室(入浴直後)
床温は16.4℃(サーモ画像の誤差2℃弱)
はだしで触るとヒヤッとして不快な温度。ユニットバスの裏は床下(外気)に断熱材なく接しているため。

ちなみに現在の事務所で採用している床下エアコンを使った住宅の浴室床温は22-24℃ほど。
あったかくてとても快適。
床も乾きやすいのでカビ防止にもなる。
浴室の快適性は、家の中でも重要度は大きい。
せっかく新築を建てるのであれば、そういったことまで考えられた断熱計画、空調計画を求めたい。

トイレ(無暖房)。
床の隅の温度は約11℃。(計測していないが室温も同様だろう。)
温水便座が放熱しているのがとてもわかりやすい。

サッシ枠は約8℃。当然結露している。(浴室からの湿気あり)

キッチン(暖房空間)。
勝手口ドアの下は10℃以下まで冷えている。結露もする。
調理中は動いていたりコンロの熱を感じたりして上体は温かいが、特に冷え性の人は足元が不快に感じる人も多いと思う。(義母もそう)
不必要にキッチンの窓を大きくすると、快適性に影響を与えることに注意。

外気温ほどまで下がる玄関ホール(無暖房)

以上が昨年末に行ったサーモグラフィ調査でした^^

少し荒めの調査ではありますが、ニュアンスが伝わればと思います。

これから建てられる新築やリノベーションの参考になれば幸いです。

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いなか日記。67『家族で散歩と建築本。』

ゆうです^^

実は現在、木曜日は勤務している事務所を休ませてもらっています。

育休を兼ねた開業準備作業日です。

この木曜日が家族の時間と作業の時間をうまく作ってくれていて、豊かな暮らし方の参考になっています。


いつもより早起きしてブログを1本更新。

家族で朝ごはんを食べたあと、天気が良かったので相方と息子と家のまわりを散歩してきました。

ついで古紙をゴミ捨て場まで持っていく。

見下ろした顔がとてもかわいい。
息子も気持ち良さそう♪(もうすぐ寝そう。)

家のまわりには自然の木にまぎれて木の電柱があるところも。
都会の人が見たらビックリすると思う。

天気が良くてお散歩日和^^

家の玄関を飾る花やアイビーやツバキやツツジ。
緑や花があると日々の暮らしが彩られる♪

ホンダの除雪機。これがないと広い庭は除雪しきれない。
この冬も彼にとても助けられている。

これはなんでしょう?(教科書などでしか知らない人も多い?)
正解は「かんじき」。
靴の下に装着し、雪への設置面積を増やし、雪の上を歩きやすくするための雪国道具。

…………….

さて、散歩から戻り「いよいよ作業を」と思ったのですが息子が抱っこひもの中で寝たのでそのまま動けず、予定を変更して読書タイムに^^

相方撮影。
すやすや寝てる息子を抱きながらの読書はとても幸せを感じた。

読んだのは『住宅読本』という建築家の中村好文さんが書かれたエッセイのような住宅本。

この本には思い入れがある。
僕が旅中に「住宅設計のプロになる。」と決めてから建築学科時代の友人にオススメの本を聞いたところ「この本はどう?」と教えてくれた。
オーストラリアにいたが、高い送料を払い国際便で注文!
とても刺激を受け、毎晩何度も読み返していた。

中村好文さんは設計する家も素敵だが、文章もとても上手でその世界に引き込まれる。
「こういう人に家を頼みたいな。」と思わせてくれる魅力があった。

他に『住宅巡礼』という本があり、これは中村さんが世界の建築を巡って書かれた本。

有名建築の裏側などがやさしい文章やスケッチとともに紹介されていて、これを読んで大きく旅の進路が変わった。
許してくれた相方に感謝。旅の序盤にやりたいことがみつかったことでとても良い進路変更ができた。
 →家族で夢旅!「1月17日。やりたいことがみつかった日。」

ついでにもう一冊紹介。

去年の年末に妹がプレゼントしてくれた一冊。
なんと安藤忠雄展に行ってきたんだそう!(建築好きだったのか!)
とても感動したそうで、この厚さ3cm程もある本を買ってきてくれた。
(なんと自分用にももう一冊買ったんだそう!それほど感銘を受けたのか。さすが安藤さん。)
重いし高いし、帰省荷物が他にあるなか東京から新潟まで持ってくるのも大変だったろうにわざわざ。
そういう気持ちがとても嬉しい。ありがとう妹よ。

安藤さんのサイン入り。
この本には値段が書いていなかった。安藤忠雄展でのみの販売だったのかな。

安藤忠雄の代表作「住吉の長屋。」
この建築にどれだけ刺激を受けていることか。
世界一周の旅から帰ってから真っ先に大阪に向かい、実物を見に行った。(外観のみ)

旅中の建築ノートに書かれた「住吉の長屋。」
トイレに行くのにも「外」を通らなければならないとても挑戦的な建築。

独学で建築を学んだという安藤さんも若い頃に世界を旅し、ローマのパンテオンに強烈な衝撃を受けたという。
「旅が建築家を育てる。」と誰かが言っていた。
旅中「俺も旅で育つぞ!」と息巻いていたことを思い出す。

おまけ…………….

我が家の裏庭のキウイはおいしく育って最近は毎日食べています^^
ポイントは、収穫してからリンゴなど他の果物と一緒にビニール袋に入れて「追熟」させること。
(それでも多少すっぱいのでザラメをふりかけ一晩寝かす。)
 →以前のキウイの様子はこちらいなか日記。23『家の庭の野菜たち_6月その2。』

キッチンの台に納まるおネコ様。
どんなところにも居場所を作る天才♪

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【1月17日】「住宅設計のプロフェッショナルになる。」と誓った日。

1月17日は僕にとって特別な日だ。

毎年この日が来ると身が引き締まる。

1月17日は僕が『住宅設計のプロフェッショナルになる。』と誓った日だ。

6年前の今日、オーストラリアのメルボルンの働き先の寮で、

一人で夜に自分の家の間取りを書いていた。

実は、世界一周の旅に出た当初、僕は帰国後にやることを特に決めていなかった。

帰国後の予定はまったくノープラン。

どこで、なにをするのかはまっさらな白紙状態。

(今思えば本当に『若気の至り』だった。)

でも、そういうまっさらな状態で旅に臨もうとしていた。

白紙の状態で世界を吸収したいと思った。

世界を体験してから、自分で答えを出そうと思っていた。

旅に出る前は、地元のゼネコンで住宅営業をしていた。

家を売ることは大変だったが嫌いではなかった。

覚えることも多く、責任も金額も大きい『住宅』を売るのは簡単ではなく、

毎日帰宅時間も遅い。土日は出勤で休める日も少ない。

しかし、お客さんからの感謝の言葉をもらうと、

とても大きな達成感を感じることができた。

旅に出るために会社を辞めたが、

会社が嫌だったわけでも住宅営業が嫌だったわけでもなく、むしろ好きだった。

旅に出た26歳の時、

「一度ゼロになって考えてみよう。そういう環境に身を置いてみよう。」

「そうなったときに初めて『自分はなにがしたいのか、なにが好きなのか』がわかるだろう。」

と思っていた。

そして旅に出た。

『自分で気づけていない自分』を知ることを楽しみにしていた。

「旅が終わることにはなにかみつかっているだろう」と思っていた。

旅に出て1ヶ月。

まだ旅が始まったばかりのある日に面白いことが起こった。

僕は「この機会に『将来の自分の家』を考えてみよう」と思った。

近くの文房具屋に行って、数学用の方眼ノートを買った。

そして、自邸のプランを考え出した。

その晩、気づいたら深夜になっていた。

相方から「もう寝るよー。」と言われても「わかったー。」とだけ言い、

ろくにご飯も食べず、自邸のプランを考え続けた。

日が変わり、気がついたら1月17日の朝4時頃になっていた。

自分でもそんなに無我夢中になっていたことに驚いた。

そして、気づいた。

「俺は家をつくることが好きなんだ。」

旅を始めて1ヶ月。

みつける気もなく過ごしていたら、やりたいことはみつかってしまった。

少し気が抜けて笑ってしまった。

「俺が探そうとしている『幸せ』ってのもこういうもんなんだろうな。」

自分の好きなことはすぐそばにあった。

気づいているようで気づいていないだけだった。

少し距離を置いたことで確信することができた。

「俺は家をつくることが好きだ。」

2012年1月17日。

メルボルンの寮で早朝に。

自分で秘かに誓いを立てた。

『住宅建築のプロフェッショナルになる。』

6年経った今。

あの時に想像した未来を生きている。

誓いは今も変わっていない。

いよいよこれからは自分で道をつくるときが来た。

進もう。

あの時に想像した未来の先に向かって。

旅中の日記より。

…………….

この記事は6年前の旅中ブログとのパラレルブログになっています。
こちらもどうぞ。
 →家族で夢旅!AUS.18 「1月17日。やりたいことがみつかった日。」

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エッセイ。「人生で大切なこと。今しかできない『子育て』。」

このあいだネットを見ていてあるツイートをみつけ心を打たれた。

それは子育てに関するもので、僕の考えを一転させてくれた。

みかんさんのツイートより。

恥ずかしい話だが、会社で昼休みにこのツイートを見て、泣いてしまった。

僕は今まさに「君を抱っこして、たくさんたくさん階段をのぼっている」最中。

「この『今』は、いつかなくなってしまうんだ。」

「一度きりの人生の中で、息子が小さい『今』は、今しかないかけがえない時なんだ。」

ということを教えてくれた。

もうひとつは友人の奥さんのブログから。

…………….LICOブログさんから抜粋して引用…………….

私たちは つい 忘れてしまうのだ。
この毎日が ずっと続かないということを。

1人でゆっくりお風呂に入れるようになったら
湯船の中 あなたと向き合い数を数え
柔らかく響いたあなたの声を
私は思い出すのでしょう

1人で好きなだけ寝返りをうち眠れるようになったら
どこまで寝転がっても隣にいないあなたのぬくもりを
私は探すのでしょう

好きな音楽のCDを好きなだけかけられるようになったら
この部屋の中に溢れていたあなたの笑い声を思い出して
私は泣くのでしょう
、、、、

大変に思えるこの毎日に
数えきれない 愛しい が散りばめられていることを
私たちは いつか知るのです。
、、、

あなたがいてくれるこの毎日を。
私は 絶対に忘れない。

…………………………..
(とても素敵な文章です。全文お勧めします。→こちら

読んでいて涙がポロポロ流れました。

この二つのメッセージを知り、考えが少し改まりました。

少し立ち止まって考え直すことができたのかもしれません。

それは『今、生まれたばかりの息子との時間』が、

僕と妻の人生のなかで、『何より価値のあるもの。』だということ。

僕は最近、この春の独立開業を目指して、ブログに、会合に、作図に、、、
と開業の準備を第一に動いてきました。

それが『家族のため』と信じて。

平日は、現在勤めている事務所の仕事を。

休日は、自分の事務所の仕事を。

育児はいつの間にか「第二優先」になっていたような気がします。

妻にも協力(負担)をしてもらっていました。

しかし、上の2つのメッセージを読んで気づきました。

たしかに仕事は大切。

でも、70歳の自分が今の自分を見たら、

『もう少し肩の力を抜いて、今は息子との貴重な時間を最優先に楽しめ♪』

って言うと思った。

これからは(基本的には)『育児を第一優先』に考えていこう。

それが『豊かな暮らし』につながり、『自分の幸せ・家族の幸せ』につながり、

そして、『良い仕事』に反映される。

息子が1歳になる頃までを一区切りとして、

『乳児との暮らし』を妻と義父・義母と一緒に楽しんでいこう。

たった一度の人生。

『今』は毎日が当たり前すぎて大切に思えていないこともある。

『大切な今』に気づき、『自分たち家族にとっての幸せ』を考え、『豊かな暮らし』を送っていこう。

そう思わせてくれたみかんさんとLICOさんに感謝!

もちろんメリハリつけて仕事も頑張っていきます^^!

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いなか日記。66『家の電話線が雪で切れた!』

ゆうです^^

先日の大雪で我が家の電話線が切れました!

NTTに連絡してさきほど工事してもらいました♪

先週の大雪の日。

「なんの線かはっきりわからないけどだいぶ雪積もってるなー。大丈夫かなー。」

と思いながら出勤したら、帰ってきたら、

「線が切れたー!」

と義母が慌てていました。

切れた線。

家のほうのつなぎ目から抜けた(?)よう。

線が切れたあとも、電話も電気も通常通り使えたため、

「おそらく使わなくなったアナログの電話線だろう」と考え、ひと安心。

今日、業者さんに見てもらいその通りであることを確認し、撤去してもらいました。

ものの20分ほどで撤去完了♪

義母も落ち着きを取り戻しました^^

高所作業車で電話ボックスに残った線を撤去する。


上の黒青の線が電気の線。その下の黒線が光(デジタル)の線。
(今回はその下に配線されていたアナログの電話線が切れた。)

作業員の方に話を聞いてみると、現在数百件の工事が控えているそう。

なんと長野から来られていた。

電話して数日で来て頂き、丁寧な説明やテキパキとした対応には感心しました。

助かりました。ありがとうございました^^

おまけ…………….

我が家のトイレの窓からの景色にも彩りが♪
新潟の厳寒期に青空は滅多にない。
こんな日が休日だったことに感謝^^
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いなか日記。65『白銀の世界!雪の華が咲いた庭。』

ゆうです^^

今日は快晴!日の光が雪に反射して家のまわりは白銀の世界になりました。

一昨日まで新雪が降り積もり、パウダースノー状態だったのが、昨日・今日の晴れでとけて表面はカチカチに。

我が家の庭に積もった1mほどの雪の上にも登れるほど固まりました。

1mの雪に登って一枚。
昨日までに除雪をひと段落させておいてよかったー!

軒先にはツララができた。
新潟は氷点下になることは少ないため、ツララが出来るのは冬のなかでもあまり多くない。

快晴で放射冷却により霜が降り、庭の木々には雪の華が咲く^^

枝先に着く霜。光が反射しとてもきれい。
短時間で消えてしまう儚さもまた心をふるわせる。

ヒバ。針葉樹が常緑なのは、氷点下でも葉の中の水分が凍らないから。
葉の中の糖分を高めたり、水分を油(ヤニ)に換えたりして凝固点を降下させている。

日に当たり始め、枝先の霜が徐々にとけていく。

『その日そのときにしか見られない自然』がある。
田舎暮らしの魅力のひとつ。日々、自然には感動させられる。

…………….

家を飛び出して白銀ドライブへ^^

雪の田舎。何十年と変わらない景色。

 国道に除雪車が!

除雪車(+除雪する人)がいつも頑張ってくれるからいつもどおりの暮らしができる。
感謝です。

まじまじ見るとカッコいい!
男の子が『働く車』を好きになる気持ちを思い出させてもらった。
(ムービーを撮ったのでブログの一番下に載せます^^)

周辺をドライブ♪

うちの田んぼもみんな仲良く雪の中。

田舎の家(板壁・瓦など)は雪に似合う。
それは、長年の経験を経て自然に対して素直に選ばれた素材・納め方だから。
『理由のあるデザイン』を大切にしていきたい。

田んぼのあぜ道と用水路。
もこもこ、ふんわり、のっぺり。なんとなく非現実的で抽象的な風景。

雪はほおっておくと『雪庇(せっぴ)』を作る。
軒先の雪に風などで雪がどんどん付着していき作られていく。
これが大きくなり一気に落ちると、雨どいや電線などを壊すこともあるので大きくなる前に落とすことが重要。

『その日そのときにしか見れない風景。』
こういうものに人間は感動するんだろう。

いつもの単線も雪化粧。(動いてくれてありがとう♪)

まるで山の中?(家の近くです。)
電線だけがそこに文明があることを伝えてくれる。

雪面にけものの足跡がつく。うさぎかな?

ドライブ中に、めずらしくキジとキツネを見かけました。
寒くて里におりてきたのかな。
田舎は天然の野生動物園♪

おまけ…………….

うちのおネコさまも雪のお散歩♪
ネコを飼うまでは「ネコはコタツでまるくなる」ものだと思っていた。
まるくなっていることも多いが、結構よく外へ出て行く。(雪の夜でも)
やっぱりネコも自然が好きなのかな^^

おまけのおまけ…………….

除雪車の除雪の様子^^
カッコいい!いつも感謝です♪

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いなか日記。64『大雪の翌日の景色。』

ゆうです^^

一昨日から新潟は海岸部を中心に記録的な大雪となりました。

今日は台風一過ならぬ『大雪一過』で快晴!

通勤路には『試練のあとの祝福』のような景色が広がりました。

一昨日、昨日は大雪でみんな雪かきや渋滞でてんてこ舞い!

新潟市で80センチ以上の雪が積もるのは2010年以来8年ぶりだそう。

2010年はちょうど新潟市で働いていたのでその時のこと思い出がよみがえります。

今回の大雪でも電車が止まったり、休校になる小学校があったり。

きっとそれぞれの人にとって、数年後に思い出される特別な日となったのではないでしょうか。

我が家のトイレからの風景。

柏崎(我が家)でも積雪80~100mほど。

朝早く起きて除雪してくれた義父に頭が上がらない。

庭が広いと駐車はいいが除雪は大変。

冬囲いされた植物はこんなかわいい形に。
アルベルベッロのトゥルッリのような妖精フォルム♪

…………….

さて、今日の午前は雪が落ち着き、新潟の1月にはめずらしい快晴の日となりました^^

新潟の1月に青空は滅多にない。トイレからの風景も新鮮な趣き。

広がる雪原。天国のよう?

常緑樹は樹氷のように。

落葉樹には『雪の華』が咲く。

繊細な雪の彫刻。
つらさと感動のこのギャップがあるから雪国暮らしはやめられない。

その地に住んでいる人しか見られないタイミングの景色がある。
条件もシビアで『観光』はできない。こういうものにとても価値を感じる。

ただよう廃墟感。人がいなくなった世界のよう。

絶望的な除雪、渋滞のあとの素敵なプレゼントでした^^

ありがとう。感動しました♪

おまけ…………….

私事ですが、先日たまたまテレビを見ていたら2018年の占いで1位でした^^!

星座(12)×血液型(4)=48通り →1/48

「大躍進の年 やること全てうまくいく」

「必ず大きな花を咲かせるでしょう」

これはもう最高の独立の年になりそうだー^^!

うれしー♪

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S邸リノベーション。18「サーモグラフィ調査②『現地調査』。」

S邸のサーモグラフィ調査の続きです。

いよいよ現地調査の報告です^^

この日は午後から晴れ間が差し出し調査日和となりました♪


※サーモ画像を見る際には注意が必要です。まずは注意点をお読みください。
 →S邸リノベーション。17「サーモグラフィ調査①『注意点』。」

さてS邸のサーモ調査ですが、『目的』はなにかというと、


・断熱リノベーションしないで住む場合、室内がどのような温まり方になるかを示す。


・断熱材の欠損などがないかを調査する。

といったところです。

ただ最初に告白しておきますが、今回あまり有益な報告にはならないかもしれません(^^;)

前提条件と合わせてお伝えすると、

・外気温:約6℃(15時:7℃~17時:5℃)※2017.12.23新潟市

・無暖房状態から、石油ストーブで30分間暖房し、室温を16℃程まで上げた。
 (その状態のサーモ画像。)

「有益な報告にならないかも」と言った理由は、

・暖房時間が短い。
 本当は、1~2日暖房したあとに測るのが理想的。
 (そうしないと壁や床や天井の表面温度が安定しない。)

・暖房器具が石油ストーブである。
 石油ストーブは高温を吹き出すため、どうしても部屋の上部が暖まりやすく床面が温まりづらい。

S邸は現在電気契約を止めているためしかたのないことで、
僕はこの日、車にダルマストーブを積み、そのストーブで暖房したのでした(^^;)
(ダルマストーブ:乾電池で動く石油ストーブ)

二人乗りの双太郎の助手席にダルマストーブが乗っている様子はさぞおかしかったと思います笑

…………….

さてさて、以上が前提条件でした。

それでは具体的な報告です。

※簡単にですがS邸のリビングの現状はこんな感じです。
(インスペクション時に撮影)

【暖房前】

室内の表面温度はおおむね8℃ほどと表示されている。

放射温度計では4.8℃。サーモ画像に3℃ほどの誤差あり。→注意点

リビング床温は5℃ほど。(多少日射あり)

和室(畳下に断熱材なし)の床はリビング(断熱材あり)より低く、3.4℃。

外気と土間コンクリートで接している(室内と外の境に断熱材が入っていない)玄関床は3.1℃。
玄関は断熱施工がしづらく家の中で一番冷えやすいところ。
ここをどう断熱改修するかが断熱リノベーションのポイントのひとつ。

ここから30分石油ストーブで暖房した。

【暖房後】

評価の前にもうひとつ前提条件の説明を。

温度バー(サーモ画像の右端にある温度と表示色の関係を示したバー。上の画像では最高32℃~最低14℃)の温度は変えることができます。

これを固定(すべて同じ最高温度~最低温度)してそれぞれのサーモ画像を比較するのもひとつの方法ですが、今回はパッと見での分かりやすさを優先するため、

青・・・不快温度。


黄色・・・問題ない快適温度。


赤・・・暖かい温度。

として表示されるよう温度バーの最高温度と最低温度を画像ごとに設定しました。

具体的には、

表面温度18℃を水色に →水色より青いと体感で寒い(不快)

表面温度23℃を黄色に →問題なし

なるように温度バーの最高温と最低温を設定しています。

なので、詳細な温度数値を見なくてもなんとなく感覚的に

「ここが不快そうだなー。」「ここは問題なさそうだなー。」

と読めるようにしました。

ではでは話を戻して、

リビング(東面)のサーモ画像。
(エアコンはついていない。樹脂のため表面温度が他より高くなっている。)

天井(スポット4):26℃
壁上部(スポット1):23℃
壁下部(スポット2):18℃
床隅(スポット3):14.4℃

・上下温度差が10℃以上あること。
・足元が14℃ほどであること。
 より「不快」な状態であることがわかる。

この家に断熱リノベーションせず住んだ場合、日中暖房せずに、帰宅後石油ストーブをつけた30分後はこのような状態だということ。

築20年以上で石油ストーブをメインで使用している家はこういう状態の家が多いと思われる。

30分暖房後の室温は16℃ほど。まだまだ寒い。
石油ストーブ(水分を出す)のため湿度も高まりサッシに結露が始まる。

放射温度計でも測ったがサーモ画像と大きな誤差はなかった。
(こういう誤差があったり合ってたりするバラツキが格安サーモカメラのやっかいなところ、、)

一番冷たくなるサッシ(アルミ)の下枠は9.9℃。
室内16℃、72%のとき、結露が始まる温度(露天温度)は約11℃ほど。
サッシが11℃より冷たいため、枠に結露が起きる。

結露自体を極端に恐れる必要はないが、結露が極端に進むとカビの発生につながる。
そして一番怖いのは、目に見えない壁の内部が結露すること。
壁内が結露し続けると、柱の腐朽やシロアリ被害につながる。
(古い家は気密性が低いため、換気が進み、図らずも壁内が結露しづらい場合がある。一番危ういのは中途半端な知識と施工で建てられた中気密の家。)

リビングの掃き出し窓。
掃き出し窓の下部は他の部分より冷えることがわかる。
(付近の床まで冷えが伝わっている)
(画像右下の床が赤いのはストーブがあるため)

ストーブから遠いキッチン奥の床隅は結露が起きそうなほど冷えている。
(スポット3:12℃)

…………….

【2階個室】

現状はこんな感じ。

インスペクションをしてもらったアズ建築事務所の佐藤さん。

こちらも30分かけて石油ストーブで暖房した。
(運んだり寒い中待ったり、一人で大変だったなー(><)!)

壁上部(スポット3):21℃
壁下部(スポット2):18℃
床隅(スポット1):12.3℃

おおむねリビングと同様の結果。
(「不快」な状態であることがわかる。)

押入れ側(北西面)。
天井(スポット4):28℃

壁上部(スポット1):23℃
壁下部(スポット2):18℃
床隅(スポット3):16℃

色を見ての通りだが、
石油ストーブでは、天井ばかり暖まり床が暖まらないことがわかる。
足元が(頭より)暖かいことが快適に感じる条件なのに真逆の状態。
石油ストーブは火力が高く即効性があるが、快適性から言うと△。
ここに石油ストーブの暖房としての限界を感じる。
ガスストーブでもそうだが、火力が強いとどうしても上下で温度ムラがおきやすい。
快適性を考えると、やはり
『高断熱高気密+エアコン暖房(24時間)』が理想だろう。
エアコンは吹き出し温40℃前後で、空気と一緒に壁や床などを暖める。
壁や床などが暖かくなると、放射熱により人間は暖かく感じる。
※人間の体感温度は「空気の温度」と「壁などからの放射温度」をそれぞれ同量程度感じている。
 そのため、空気温がいくら高くても壁などの放射温が低ければ不快さを感じる。
(空調された車内がいまいち快適でないのは放射温の影響。暖房空気が暖かくてもボディやガラスなどが冷たいと不快に感じる。冷房も同様。)
エアコンにより、空気と共に壁などの内装材も快適温(22~24℃)で維持されていると、人間はとても快適に感じる。
…………….
今回の結果としては(測定条件がいまひとつな感じはありますが)、

断熱リノベーションしないで住む場合、室内がどのような温まり方になるかは示せたと思います。(ある程度)

また、リビングと個室を調査したところ、大きな断熱材の欠損も見当たりませんでした。

(調査範囲が狭いのでなんとも言えない。)
こういったサーモグラフィ調査が中古住宅の購入の際の情報のひとつになれば理想的なのですが(リノベーションなしでそのまま住むことを想定する場合)、
実際は、屋外と室内で温度差をつけないと調査できないので、なかなか条件は厳しいです。
調査にそれなりの費用もかかるため、現実的には中古購入前にこうした調査をすることは難しいです。(当面は)
そうなるとやはり、『断熱リノベーションをする』ことを前提とした中古住宅探しが良いのかもしれませんね。
さて、今回の調査で、

『暖房時間が短い。』ことと、

『暖房器具が石油ストーブである。』ことが、調査条件をいまいちなものにしていました。

その反省を活かし後日、築35年オーバーの我が家で、

エアコン暖房で、暖房時間もじっくりとって暖房した部屋のサーモグライフィ調査をしてみました^^!

その報告はまた次回に♪

おまけ…………….

【玄関ホール】

※注意!
「青・・・寒い。赤・・・暖かい」の温度バー設定ではありません。
温度差を色で伝えやすいよう、温度バーの温度間隔を狭くして極端に色の差を出しています。

赤=暖かい(快適)ではないことに注意。
赤(スポット3:10.7℃)、青(スポット2:8.7℃)で色から受ける印象ほどの温度差はない(差2℃)。

なにが伝えたかったかというと、
「梁が入っている部分の壁(スポット2)」と「梁がない部分の壁(スポット1)」に温度差が見られるということ。

これがいわゆる『熱橋』でサーモカメラを使うと断熱性が低いところを可視化することができる。
(※ただし、実際の温度差は0.6℃ほどで問題になるほどのものではありません。)

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S邸リノベーション。17「サーモグラフィ調査①『注意点』。」

皆さんはサーモグラフィーカメラというものをご存知でしょうか^^

写真を取ると温度が色分けされ温度分布が可視化できるカメラです。

このカメラを使うと、建物の温度分布が調査できます。

精度の高いものは何十万円もするため日常的に使用することは難しいのですが、

近年、スマホに接続してしようできる割安のサーモカメラが販売されてきました。

「FLIR ONE サーモカメラ」3~4万円ほど。

先日、現在勤めている事務所のものを借りて、S邸のサーモグラフィ調査に行ってきました。

また、築35年オーバーの我が家の様子も調査しました。

次回からその報告をしていこうと思います^^

…………….

今回はそれに先立ち、サーモカメラで撮った画像を見るときの注意点をお伝えします。



①表示される温度の精度にバラツキがある。

高精度のサーモカメラだと精度が高いのでしょうが、割安のFLIR ONEは精度にばらつきあり、±3~4度ほどの誤差がでます。
なので、正確な温度把握という使い方ではなく、相対的な温度差を見るのに適していると言えます。

暖房前のS邸リビングのサーモ画像。
暖房していないので、当然壁も床も天井もほとんど同じ温度。

上の画像の左側の窓下の温度(スポット1)は8度と出ていますね。

では、同じ部分を精度の高い放射温度計で測ってみると、、、

4.8度です。およそ3度の差がありますね。

これは、センサーの精度や放射率等の細かい設定の違いから発生する誤差です。

やっかいなのはこの誤差が常に一定ではなく、


温度が合っているときもあれば、4度ズレるときもある。

ということ。

なので、あくまでサーモカメラはおおまかな温度(差)をつかむものと考えておいたほうが無難です。

(正確な温度が知りたい場合はカメラではなく放射温度計で測る)

続いての注意点は、

②温度差の印象操作が容易にできてしまう!

実は『精度』よりもこっちのほうがはるかに注意が必要です!

どういうことかと言うと、、、

このサーモ画像を見てどう思われたでしょうか。

「床が冷たそう!」「足が冷えそう!」「不快そう!」

と言ったところではないでしょうか。

では続いてこちら。

どうでしょうか。

「床まで温まっていそう。」「断熱性が高いのかなー。」「快適そう。」

といった感じでしょうか。

気づかれた方もいると思いますが、

これ、同じ温度状態の写真なんです!!

タネあかしをすると、

温度の色分けを変えているんです。

上の3枚は全て同じ画像を編集しているものです。

右下の赤四角で囲ったところが最低温度の設定です。

最低温度を何度にするかを変えることで、

同じ温度でも青く表示したり、黄色く表示したりすることが操作できるんです。

便利な機能ではあるのですが、

読み手にもそれなりの知識や経験がないと第一印象で勘違いを起こしてしまいます。

意図的に勘違いを起こさせることも容易ということです!

本当は低断熱住宅なのに、操作したサーモ画像をパッと見せられて、

「当社の住宅はこれだけ暖かいんですよ!」

と言われても気づけないですよね。

サーモ画像に、温度バー(右端の温度と表示色の関係を示したバー)があればまだ良いほうです。

温度バーがあれば、まだ読み解くことができます。

しかし、温度バーがなく文章のみで説明されたサーモ画像には注意が必要です!

これからサーモカメラが一般的になるに従い、サーモ画像を見る機会が増えていくかもしれませんが、これだけ頭の片隅に入れておいてください。



『サーモ画像を見るときは注意が必要。』

①表示された温度が正確でない場合がある。

②実際の温度と表示された色の印象に差がある場合がある。

…………….

と、予想したとおり長くなってしまいました。

サーモ画像を載せる場合、勘違いを起こさせないよう温度などの条件をわかりやすく説明する必要があり、そこが難しいところですね。

S邸のサーモ調査の報告は次回に続きます。

S邸外観写真。(温度バーなし。無暖房)
建物表面が温まっているかのようなサーモ画像になっている。
(とても冷たい空の温度と、外壁温度にある差を極端に示しているため)

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エッセイ。「アイルトン・セナの言葉『自分に誠実に精一杯生きる。』」

旅ブログのほうに「僕の人生を変えた本。『人生の地図』」という記事を上げた。

久しぶりに読み返した本の中で特に惹かれた言葉があった。

F1レーサーのアイルトン・セナの言葉だった。

『理想を語ることは簡単だが、自ら実践するのはすごく難しい。

だからこそ、とにかくどんな時でも、ベストを尽くして生きなければいけない。

その結果、うまくいく時もあればそうでない時もある。

間違いを犯すこともあるだろう。

でも少なくとも、自分自身に対しては誠実に、

そして、自らの描いた夢に向かって精一杯生きていくことだ。』

…………….

僕はここ数日少し悩んでいた。

根拠のない不安に少しやられていた。

現在勤務する設計事務所の仕事と、

ありがたくエスネルデザインに相談をしてくださったS様邸のリノベーション、

そして、子育て、ブログ、新築営業、4月以降の生計、、、

やらねばならないことの優先順位が頭の中でメチャクチャになっていて

正直テンパっていた。

その結果、頭の中がまとまらず、プレッシャーから不安に陥っていた。

「このままではまずい!」と思い、

この週末は『人生の地図』を読み返していたのだった。

そこでアイルトン・セナの言葉を読み、頭の中が徐々にまとまっていった。

iPhoneにメモした文章のコピペ…………….

どう生きるのか。原点。

今日のメシを食うことに囚われていると本質を見失ってしまう。

メシを食うことはまずは忘れていい。

自分のやりたいこと

自分のやれること

誰かのためになれること

それを第一に考え行動しよう。

幸い住む場所も米もある。借金はない。

自分のために、そして自分を選んでくれる人のために、

遠回りのようだがたぶんそれが一番の近道。

まずはブログで家づくりに関するお役立ち情報を発信していこう。

それと、新築の営業活動に焦るのではなく、S様邸のリノベーションに集中してそれを最優先として臨もう。

S様の家を助けられるのは世界で俺ただ一人だけ。

S様家族の「住」生活をより豊かにできるのも俺ただ一人だけ。

一番大切なことに一番力を注ごう。

それを続けた結果、感謝が生まれ、収入になり、自分の家族に還元される。

優先順位を間違わないように。

焦るたびに思い返そう。

「上手くいかないこともあるだろう。

でも少なくとも、自分自身に対しては誠実に、

そして、自らの描いた夢に向かって精一杯生きていこう。」