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【秘訣】真夏の超高断熱「サーモ計測」②日中の室温と日射熱の影響。

ゆうです^^

網川原のエスネルでのサーモグラフィ計測のご報告その②!

今回は日中編♪

日差しが強くなる日中。

室内の温度はどのようになっていたのでしょうか^^

網川原のエスネルの様子はこちら♪

【網川原のエスネル‐37】「残暑の日射遮蔽ゼロ体感見学会」開催!

「測定条件」「サーモ画像を見る際の注意点」などは前回の記事をご参照ください^^

【秘訣】真夏の超高断熱「サーモ計測」①温度差のない空間と空調換気設計。

…………….

ではでは、早速続きから♪

【9月7日】(平均:28.6℃、最高:32.3℃)

14:00頃…………….
(外気温:約31.4℃)

南面(リビング)

1階壁(スポット1):28.5℃
2階壁(スポット2):28.1℃
天井(スポット3):28.7℃
※床(別画像):27.7℃

1階床と2階天井の温度度差は約1℃

南面(リビング)

床下エアコン(冷房)噴き出し口わまり(スポット2)から冷気が出てきている様子が分かる。
(この時は除湿と室温を下げるために運転)
(通常は床下冷房は行わない)

床下エアコン噴き出し口は主に「暖房用」。

冬場ここから暖気が出ることで

・室内を暖める
・窓のコールドドラフトを防ぐ
・窓の結露を抑える

などの効果を得る。

西面(トイレ)直射あり

床(スポット1):27.7℃
壁(スポット2):28.1℃
天井(スポット3):30.0℃

このトイレは、開放感・採光確保のため、使用時以外は戸を開けておけるよう設計した。
(壁の連続性、天井まで高さのある引き戸、便器が見えない、など)

トイレなどの小さな室は熱がこもりやすい(冬は冷えやすい)。

戸を開けておける設計は、開放感だけでなく、温熱的にもメリットがある。

幾重もの効果を考慮して

「バランスの良い重心を定めること」

が良い設計なんだろうと考えている。

直射を受けているサッシ樹脂枠(スポット2)は約40℃と高温。

ただし、
・直射を受ける時間が限られていること
・面積が大きくないこと

などを考えるとそこまでおおごとではない。
(好みによって遮光カーテンをしても良いし、しなくても良い)

東面(リビング)直射なし

直射を受けていないサッシ樹脂枠(スポット5)は約30℃。
(壁は約28度)

一時的な温度変化よりも「全体のバランス(1日のバランス、1年のバランス)」を考えた設計を心掛けたい。

西面(洗面脱衣室)直射多少あり

床(スポット1):23.7℃
壁(スポット2):24.8℃
天井(スポット3):24.6℃
※床(スポット1)は床下エアコン(冷房)のまん前のため参考値。

戸で仕切っていないので、西面の小さな室でも熱がこもっていないことが分かる。
(追って脱衣スペースにはカーテンが設置される)

①「小さな家」→抜けの積極的利用

②「超高断熱」+「家中連続空調」

この二つは密接に関わりあい、相乗効果を発揮している。

南-西面(2階子供室)直射あり
(現在、仕切り無し(将来設置計画))

床日陰(スポット1):26.6℃
壁(スポット2):27.0℃
天井(スポット3):27.3℃

床~天井温度差=約0.7℃

北-西面の子供室もほぼ同様。

西面サッシ枠(スポット4):35.7℃
北面サッシ枠(スポット5):29.2℃

南面(外観)

南面(下屋下)

壁(スポット1):40.5℃
サッシ樹脂枠(スポット3):37.9℃

ガラスには反射した景色の温度が表示されている。
(ガラスの温度測定は難しい)

エアコン室外機

冷房時は、噴き出し口(スポット1)から高温の風が出る。

・暖房時(冬)に室外機に雪が積もりづらいよう
・排気と給気のショートサーキットが起こりづらいよう


「開きすぎず、閉じすぎない」よう室外機まわりは配慮したい。

西面(直射)

壁日陰(スポット1):34.9℃
壁日向(スポット2):41.1℃

土も緑も空調のないこんなに暑い中、ずっと外。

頭が下がります、

17:00頃…………….
(外気温:約30.2℃)

日中、人が多く、日射も気温も高かったため、エアコンは23-24℃程で運転していた。

夕方にはここまで家は冷えていた。

参考までにご紹介。

壁-床-天井:約22℃ほど。

給気扇からの外気温も落ち着いてきた。
(外気温は約30℃あったが)

壁-床-天井:約25℃ほど。

壁-床-天井:約25℃ほど。

南面外壁も約30℃ほどまで下がった。

その他(おまけ)…………….

【9月8日】(平均:30.0℃、最高:35.5℃!

13:00頃…………….

南面(リビング)

床(スポット1):24.8℃
1階壁(スポット2):25.0℃
1階-2階中間壁(スポット3):24.7℃
(外気温:約33.6℃)

前日の連続冷房運転が効いてきたお陰か、外気温は前日より高かったが室温は落ち着いた。

1階も2階も適温でとても快適だった。
(前日も快適範囲内)

サッシ樹脂枠温度を見てみる。(南面2階)

室内側樹脂枠(スポット1):30.8℃

屋外側樹脂枠(スポット1):48.2℃

屋外-室内の表面温度差は約18℃!

樹脂がいかに熱を伝えづらいかが分かる。
(樹脂サッシありがとう!)

以前調査したアルミサッシ。

内外温度差はほぼ無かった。
(アルミは熱伝導率がとても高い=断熱性が低い)

この図も少し面白い^^

FIX窓開き窓の熱損失の差。

FIX窓(スポット2)と開き窓(スポット1)の温度はほぼ同じ。

しかし、開き窓のほうが枠の幅が広いため、赤くなっている量が多い。

全体からすると大きな量ではないが、意味無く開き窓にする必要もない。

空調方式、コスト、見え方、掃除性、など総合的に考慮して必要に応じた窓を決めていきたい。

【S邸Web内覧会②】「窓の選び方、壁の切り取り方」

床下
床-壁-天井とも約24℃ほど。

(自然の地中冷熱の可視化のために、冷房前にも撮影すればよかったと少し後悔(^^;))

基礎(直射あり)

基礎日向(スポット1):43.0℃
基礎日影(スポット2):37.8℃
杉板外壁日向(スポット3):50.3℃

基礎は床下からの冷熱伝導の影響で、外壁より温度が低くなっている。
(外壁は通気層で熱伝導の分断あり)

屋根(ガルバリウム鋼板。遮熱あり):78.3℃

ガルバリウムの熱実験は過去記事でも♪

【秘訣】夏の遮熱効果調査おまけ①「RCの学校の温度・ガルバリウム屋根の温度」

…………….

以上が「真夏の超高断熱のサーモ計測」の報告です^^

およそ想定通りでしたが、それが可視化できて良かった。

また、超高断熱が真価を発揮するのは「冬場」。

機会があれば真冬にも計測してみたいものです。

(K様、その時はご相談させて頂ければ幸いです。)

マニアックな話を最後までお読み頂きありがとうございました。

-「超高断熱の小さな木の家」escnel design-

…………………………………………

村松 悠一 一級建築士
エスネルデザイン代表


新潟の気候に合った「暖かい小さな家(エスネル)」を提案している。
趣味:旅行、カフェ、夕日、2歳の息子と遊ぶこと。

メッセージはメールインスタからどうぞ^^

【関連記事】…………….

【秘訣】真夏の超高断熱「サーモ計測」①温度差のない空間と空調換気設計。
【快適性】なんのための超高断熱?「家中暖かく快適に暮らすため。」【全館空調のススメ】

【秘訣】夏のロールスクリーンの遮熱効果調査②「実験開始!ロールスクリーンの表面温度。」

【秘訣】夏の日射熱調査①「窓の適切な日射遮蔽方法は?」

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【秘訣】真夏の超高断熱「サーモ計測」①温度差のない空間と空調換気設計。

ゆうです^^

網川原のエスネルでのサーモグラフィ計測のご報告!

日射遮蔽はゼロ!
(カーテン設置前のため)

晴天の真夏日!

超高断熱性能!

最高の実測条件でした^^

果たして、室温はどうだったのでしょうか!?

いやー、この日は本当に感謝でした。

2週間前くらいまでは予報だったのですが、晴れに変わり、さらに真夏日に!

神様がエスネルデザイン新築第一棟目の完成を祝福してくださっているのかと^^

ありがとうございました。

9/7はフェーン現象で新潟は真夏日に。
(平均=28.6℃、最高=32.3℃)

日照もほぼ100%と「真夏のサーモ計測」には最高の日^^
(「日照時間1=1時間あたり100%の日照があった」ということ)

参考までに、新潟市2019年7月~9月の最高気温の推移もご紹介。
近年、突出して気温の高い日が出てきた。

超高断熱の必要性は「環境(気温変動幅の増大)」により、これからさらに論じられていくことと予測している。

地球温暖化やエネルギー問題は

「地球に優しくしたほうが良いよね」

だけでなく

「お財布へのダメージ」

にもジワジワとつながっていく。

数十年と住み続ける家の性能はどれほどが良いのか。

個人個人が、自分たちの人生を真剣に考え、決めることが必要になる。

…………….

話をサーモ計測に戻します^^

完成した網川原のエスネルの様子はこちら♪

【網川原のエスネル‐37】「残暑の日射遮蔽ゼロ体感見学会」開催!

【サーモ計測の概要・条件】…………………………..

目的:真夏の超高断熱の室内温度差の調査

調査方法:室内の表面温度の計測

調査日:2019.9.7(10:30~17:40)

場所:新潟県新潟市中央区網川原

気温:平均=28.6℃、最高=32.3℃

建物性能:断熱性UA=0.24
・サッシ:樹脂トリプルガラス(APW430)
・壁:グラスウール12cm+フェノールフォーム6cm
・天井:セルロースファイバー42cm

日射遮蔽:なし(カーテン設置前につき)
※実際は遮光カーテンを設置する。

冷房器具:エアコン(2階ホール×1+床下×1)
※完成直後で材からの湿気が多いこと、見学会で人が多いこと、日射遮蔽がゼロ、等により、設定温度は低めで2台を連続運転(設定温度23~26℃適宜調整)

…………………………..

網川原のエスネルの断熱性の詳細はこちら^^

【「超高断熱」とは】網川原のエスネルの断熱性はUA=0.24

さて、具体的にサーモ画像を見て頂く前に「サーモ画像を見るときの注意点」を↓

S邸リノベーション。17「サーモグラフィ調査①『注意点』。」

注意点は、

・表示温度に誤差があること。

・温度差の印象操作が容易にできてしまうこと。

でした^^

※サーモ計測器は「FLIR ONE(Gen3)」。
精度の誤差は数℃(おそらく±1~3℃程)ある。

複数のサーモ画像を見比べるより、
「1枚の画像の中の温度差のありなし」に注目して見るとより有意義。

前提の説明をもうひとつ。

温度バー(サーモ画像の右端にある温度と表示色の関係を示したバー。上の画像では最高38℃~最低25℃)の温度設定は変えることが出来る。

これを固定(すべて同じ最高温度~最低温度)してそれぞれのサーモ画像を比較するのもひとつの方法だが、今回はパッと見の分かりやすさを優先するため、

:25℃以下

緑青色:27℃ほど

黄色:29℃ほど

赤:30℃以上

と表示されるよう温度バーの最高温度と最低温度を画像ごとに調整した。
(詳細な温度数値を見なくてもなんとなく感覚的に読めるように)

※個人的な体感として、夏場の快適室温は26.5℃以下がひとつの基準かと感じている。

26.5℃以下で湿度が60%以下であれば、最低ラインクリアかと。
(26.5℃・60%の不快指数=74.9=体感指標「暑くない」)
(それ以上の快適性は個人の好み)

なので「~緑青色であればOK」と考えながらサーモ画像を整理した。

…………….

ではでは計測報告を^^

【9月7日】(平均:28.6℃、最高:32.3℃)

10:30頃…………….
(外気温:約31.1℃)

南面(リビング)

1階壁(スポット1):27.6℃
2階壁(スポット2):27.4℃
天井(スポット3):27.8℃
※床(別画像):27.1℃

見るべきポイントは温度差。
(=サーモの色ムラの少なさ)

1階床と2階天井の温度度差は約0.7℃!

文章では伝えきれませんが、
天井と床の温度差が少ない冷房空間はとても快適。

足元が冷えず、頭も暑くなりすぎない。

これが超高断熱がもたらす効果^^
(しかも冷房費を抑えながら家中24時間空調!)

超高断熱は、快適性経済性のためです。

+「健康」へも影響あり。エネルギー価格の上昇のリスクヘッジにもなる。

※低断熱の家でも、設定温度を下げてエアコン複数台で運転すれば室温は下げられる。

しかしそのとき、高断熱でないと「天井と床に温度差」が出る。
(冷房費もかかる)

具体的に言えば、足まわりがとても寒かったり。

そして、その差は冷房時よりも暖房時に顕著に現れる。
(快適性も暖房費も)
(夏:内外温度差=10℃以下←→冬:内外温度差=20℃以上)

ということで

室内の温度差がいかに少ないか

が快適に暮らす大きなポイントです^^

(もっと大きなポイントは「空調計画(経路の設計)」。長くなるのでまた)

サーモ計測の報告に戻ります。

南面

1階壁(スポット1):27.3℃
2階壁(スポット2):27.5℃
天井(スポット3):28.0℃
※床(別画像):27.1℃

床~天井温度差=約0.9℃

南面サッシ

1階壁(スポット1):26.8℃
2階壁(スポット2):26.7℃
サッシ樹脂枠(スポット3):29.8℃

・下屋による日射遮蔽効果
・午前であること
などからサッシ枠の温度はそこまで高くなっていない。

北面(洗面脱衣室)

床(スポット1):27.1℃
壁(スポット2):27.1℃
天井(スポット3):27.8℃

床~天井温度差=約0.7℃

南-西面(2階子供室)

床(スポット1):24.3℃
壁(スポット2):24.2℃
天井(スポット3):24.2℃

床~天井温度差=約0.1℃

・2階ホールのエアコンからの冷風
・窓面積(=日射)が少ないこと
などからリビングより温度は低めになっている。

北-西面の子供室もほぼ同様。
(南面と北面でサッシ枠に温度差あり(約4℃))

リビング床

床日陰(スポット1):27.0℃
床日向(スポット2):30.6℃

・床が蓄冷されていたこと
・直射時間が少ないこと
などから日陰と日向の温度差はそこまで大きくない。

ここは、
エスネルデザイン的空調計画の肝の部分。

ポイントは

①メンテ手間、コストパフォーマンスに難があるため「熱交換型換気扇」はお勧めしていない。
(ダクトレスは見た目△/ダクトありはメンテ△)

②熱交換なし換気扇の場合、居室に暑い(寒い)外気が直接入ってくるのは不快のため、対策が必要。

③換気経路を逆転させ「ホールから給気→居室から排気」とすることで②の課題をクリア。

④給気口はエアコンの近くに設置し、外気を最短距離で冷暖房+除湿して、各室へ配る。

まとめると、

「新鮮空気の経路」と「空調空気の経路」を同じ経路で計画することにより、快適温で新鮮な空気を居室に配る

ことが出来るということ^^

しかも、

・低コスト(イニシャルもランニングも)

・見た目○(ダクトレス熱交換あり換気扇に比べて)

・省スペース(大きな専用設備不要)

・将来のメンテも楽

→最高♪

機器の効率だけでなく、コストメンテナンス手間を踏まえ、総合的パフォーマンスを考慮して設備選定をするのがエスネルデザイン流。

また、

マニアックな設備をなるべく使わないのもエスネルデザイン流

・専門知識不要
・生産終了になるリスク回避
・故障時の出費リスク回避
・メンテナンスが楽で、専門家でなくとも出来ること
・買い替えが容易であること

などメリットはたくさん♪

この点は、結構大きなポイントです。
(そこまで突っ込んで考えている設計者は多くない)

改めて先ほどの画像を^^

①新鮮空気(暑い外気温の空気)を室内に入れる(換気のため)

②真下のエアコンで即冷房+除湿

外気を即効でエアコンに触れさせることは、夏場特に除湿に効果的。

湿気が家の中に広がる前に、即効で除湿。
(そうしないと、なかなか湿度は下げづらい)

室内の湿度が低ければ、仮に温度が高めでも快適に過ごしやすくなる。

暖房時バージョン(冬)のサーモ画像↑

冷たい外気を即効で暖房!

上記の空調方式と共に下記の記事で詳しく説明しています^^

【快適性】なんのための超高断熱?「家中暖かく快適に暮らすため。」【全館空調のススメ】

居室に設置された「排気」扇。


排気(室内→外)のため、給気(外→室内)と異なり、部屋が外気温で暑く(寒く)ならない。

サーモ画像の温度差のなさを見れば一目瞭然♪

従来の「居室に給気」ではなく、「居室から排気」にすると、シンプルな仕組みで快適性を得ることが出来る。

(高気密で換気効率が良いことが条件)

…………….

予想通り長くなってきました(^^;)

次回に続きます♪

今回はサーモ計測【午前編】、次回は【日中編】です!

-「超高断熱の小さな木の家」escnel design-

…………………………………………

村松 悠一 一級建築士
エスネルデザイン代表


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【関連記事】…………….

【秘訣】真夏の超高断熱「サーモ計測」②日中の室温と日射熱の影響。

【快適性】なんのための超高断熱?「家中暖かく快適に暮らすため。」【全館空調のススメ】

【秘訣】夏のロールスクリーンの遮熱効果調査②「実験開始!ロールスクリーンの表面温度。」

【秘訣】夏の日射熱調査①「窓の適切な日射遮蔽方法は?」

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ケンチク探訪♪ 32『「寺泊の住宅」見学(サトウ工務店さん)』「デザイン納まり図鑑」発売!

ゆうです^^

住学番外編で、サトウ工務店さんの寺泊の住宅を見学させて頂きました。

なんと海近くの高台から夕日を独占できる!

工事途中から完成を楽しみにしていました^^

そして、本日

サトウ工務店の標準仕様書
デザイナーズ工務店の
木造住宅納まり図鑑

発売です!

いやー、待ちました笑

当初の発売予定から1ヶ月半ほど。

密度がさらに増し、満を持しての発売です!

工務店カンファレンスでの発表が懐かしい^^

【東京出張】『工務店経営カンファレンス2019!』スーパースターに会ってきました♪

いよいよ実物とご対面^^

どーん!

おぉー!

いやー、普通にすごいことですよね。

いつも仲良くさせて頂いている方が全国区の巨匠?になられるなんて。

巨匠になる前から仲良くなっていて良かった^^

佐藤さん改め、佐藤校長(住学)改め、巨匠佐藤先生。

【楽天市場】サトウ工務店の標準仕様書の通販

…………….

さて、そんな佐藤さんが設計された寺泊の住宅を見学してきました^^

家から近いこともあり、工事中も何度か見させて頂いており、完成を楽しみにしていました。

なぜなら、夕日を独占できる大型デッキがあるから!

夕日好きにはたまりません♪

跳ね出し!?すごい構造の大型デッキ。

すごいのは単純に奇抜なだけでなく、形に理由があること。
そして、構造計算されていて耐震等級3であること。

詳細はサトウ工務店さんのブログをご覧ください♪

いよいよ着工だ! 意味のあるデザイン(^^) – 一級建築士事務所 サトウ工務店

秋の空にモダンな建物が映える。

大型デッキは壁から3mも跳ね出している!
それを支える方杖も構造計算により設計されている。

この発想力とモチベーションに脱帽。

端整なファサード(正面)。
2階が前も後ろも飛び出ていてモダンなデザインになっているが、構造・断熱的には実は「総二階」。
シンプルな設計は施工もしやすく、耐震も断熱も確保しやすい。
これから建築の始まる荻曽根のエスネルも同様に「総二階+ベランダ」。
なるべくシンプルな設計を心掛けたいです。

【荻曽根のエスネル‐07】建築モケイ完成。「製作風景とモケイを作る意味。」

跳ね出し部の「水切り」「軒天」の納まりもとても綺麗。
海が近いため、防錆性の高いアルミが多用されていた。

「サトウ工務店の納まり図鑑」にもシンプルな外観のまとめ方について、様々な方法が掲載されている。

スッキリした玄関框。

あえて敷居材を使わず、床材を加工してシンプルに納めている。
モイスの使い方もさすがサトウ工務店さん。

上の写真の跳ね出し階段は、網川原のエスネルに採用させて頂いた^^

「跳ね出し階段+アイアン手摺」を利用し、空間を広く活用した網川原のエスネル。

佐藤さん、勉強させて頂いてます!

サトウ工務店さん定番のスッキリした手摺金物。

モイス(多機能内装材)の納まりも綺麗。
(とてもシビア!)

モイスの突き付け部。
さらっとやられていますが、プロが見ると大変さが想像でき焦る。

「突き付ける」ということは全ての角を合わせなければならない。
→長さの正確な材を1mmのズレもなく全て張り切らなければならない!

1階の洗面脱衣室からの景色。

遠くに海が見える^^
高台からの抜けが気持ち良い!

大型デッキへの期待感も高まりつつ、2階へ。

2階の大空間のリビング!(西面)

仕切り壁はゼロで東西に大開口があり、空間が抜ける。
大型デッキとフラットにつながる感じもとても素敵^^

デッキに佇むあかがわ建築設計室の赤川さん^^

「適度に囲われた外部」

ってとても気持ち良いですね。

その先に素晴らしい景色があればもう最高!

反対の東面。

サトウ工務店さんの定番、モイスで作る造作キッチン。

住学メンバーも自然の心地良いデッキに集まっていました。

「納まり図鑑」にはディテールだけでなく、今まで設計された家まるごとの紹介も^^

タトウノイエ。

ケンチク探訪♪ 15『東中島の家(加藤淳さん)・タトウノイエ(サトウ工務店さん)見学会。』

篭場のほぼ平屋。

ケンチク探訪♪ 24『篭場のほぼ平屋(サトウ工務店さん)』

サトウ工務店さん事務所。

ケンチク探訪♪ 9『サトウ工務店さんへ。幸せの錬金術。』

巻頭には、佐藤さんがなぜ建築の世界に進まれたのかが赤裸々に書かれてある。

奇しくも、佐藤さんがサトウ工務店に戻られた時期は、今の僕の歳と同じで親近感がグッと湧きました。

プロにとっても、プロ以外の方にとっても面白い。

「プロはここまで考えているのか。」

という部分が垣間見られるかも♪

今回見学させて頂いた「寺泊の住宅」は9/22に1日限りの見学会が開催されます^^

寺泊まで足を運ばれる価値はあります。

帰りに、アメ横や寺泊水族館に行くなど寺泊観光するのも楽しそうですね^^

「寺泊の住宅」オープンハウス開催! – 一級建築士事務所 サトウ工務店

…………….

佐藤さん、寺泊の住宅も納まり図鑑もとても勉強させて頂きました。

海の見える大型デッキ、とても素敵でした。

(羨ましい!)

納まり図鑑の発売、大変おめでとうございます。

今後とも何卒宜しくお願い致します。

-「超高断熱の小さな木の家」escnel design-

…………………………………………

村松 悠一 一級建築士
エスネルデザイン代表


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【ZZのエスネル-02】エスネルデザインがマンガになった!!+Daily Livesさんのインスタ紹介。

ゆうです^^

なんと、なんと!

エスネルデザインがマンガになりました♪

いやー!本当に驚きました!

M様、御見それしました!!

「実はこんなものを作っていまして、、」

とM様奥様からこのマンガを見せて頂いたときは、本当に驚きました(>_<)!

すごい!!

そして、作って頂いた想いに感動!!

話がリアルで面白いですし、絵がとても可愛いです^^

作者は奥様のびびさん。
マンガはびびさんのインスタでただ今連載中♪

びびさんは、現在のお住まいの暮らしぶりもインスタでまとめられています。
(投稿が丁寧でとても分かりやすい)








玄関 その2 . 玄関収納、 今日は玄関全体と靴箱です👢 . 今のアパートは、内見しないで決めたので、引っ越し当日玄関の狭さにビビりました。 . さらに言うと、玄関入ってすぐトイレと洗面所&脱衣所(ドアなし)→奥にお風呂があります。 ただいまーと帰ってきて、丸裸の家族に遭遇な感じです😁 そのへんの不便さについてはまた今度投稿します。 . 狭い玄関ですが、靴はそこそこ入りました。 . 📷4,5枚目は靴箱の中身です。 . 私は歩いても疲れない靴が好き。 スニーカーとtevaが大好きでほぼ年中それしか履きません。笑 . かめぞうは靴が大好きでたくさん持っています👞 メルカリでだいぶ手放しましたが。 おしゃれだし、手入れして使っているので、見ていて気持ちが良いです。 . 私はこの他にクローゼットに、 お気に入りのネイビーのパンプスが一足💙 新居ではぜんぶ靴棚に入れたいです…。 同じ種類のモノが別れてしまわれているのが気になるんです。 けどいろいろそうなってます。仕方ない🙄 . あとは仕事用に白いNew Balance持っています。 . 娘の靴はasicsのスニーカーです。 娘にも歩きやすい靴を履かせてあげたいです。 . 大切に使い、ひとつ手放したらひとつ買う。 増やさないようにしていきたいと思っています。 . 以上、靴にはこだわりのある夫婦がお送りしました。(長い) . #あたたかいちいさいおうち#賃貸#マイホーム計画#エスネルデザイン#escneldesign#設計士とつくる家#玄関#玄関収納#靴#ていねいな暮らしに憧れる#ミニマリストになりたい
びびさん(@vivi__c4)がシェアした投稿 – 2019年 6月月22日午前1時49分PDT

マンガに戻りまして、

なんと、びびさんのマンガはM様とエスネルデザインとの出会いを書かれていて、僕も登場します!

いやー、照れますね笑

素敵に描いて頂き感謝です^^

相方に自慢しました♪

がんこオヤジ笑

ご夫婦それぞれの気持ちに共感します^^

却下!ゴゴゴ笑

二世帯のくだりも「あるある」話で共感する人も多いのでは?
(我が家もありました)

現在のアップはここまで♪

今後も更新が楽しみ!

びびさんのインスタ、要チェックです^^

…………….

ZZのエスネルは設計契約を頂き、ただいま実施設計中♪

個性ある敷地(奥行きが長い・南側隣家が近い)のため、設計力が試されています。

こういった敷地こそ、設計事務所の腕の見せ所♪

いかに広く感じ、明るく、暮らしやすく出来るか。

M様は1階リビングを希望されていましたが、初回プランでは1階リビングプランの他に2階リビングプランもご提案^^

果たして、どちらのプランが選ばれるのか!?

M様ご主人のブログも要チェック♪

初回プラン提案② – 設計士とつくる あたたかい ちいさい おうち

…………….

うってかわって、Daily Livesの鈴木亮平さんのインスタをご紹介^^

先日、網川原のエスネルの完成写真を撮影して頂きました。

亮平さんとは同じ30代で、共に2018年独立組。

仕事として正式に依頼できたことが嬉しかったです。

本文より…………….

性能を高めれば当然工事費は高くなるが、家のボリュームを押さえればバランスが取れる。


それがエスネルデザインの基本的な考え方のひとつ。


この分かりやすいコンセプトに共感する人は多いと思う。


合理的で普遍的な住宅が標準化されアフォーダブルになり普及していくことを私は密かに願っているが、この家が一つの解であるように思えたのであった。

※アフォーダブル:入手可能な
…………….

なんと分かりやすく、客観性と主観性を持ってご説明頂いていることか!
(これがプロのライター!)

亮平さん、大変ありがとうございました。

とても嬉しかったです^^

そして、みかんぐみの竹内昌義さんから

「すごいよく考えられていますね。いい感じ。」

とコメントが!

素敵な完成写真と、亮平さんのコメントと、竹内さんのコメントを何度も見返しながら、何杯でもご飯いけました。

…………….

SNSやブログが普及して

相手の「生」の声を聞ける機会が格段に増えてきました。

それが、面識のない方とでも。

伊礼さんの建築のブログを書き、フェイスブックでご本人にシェア頂き、お会いするまでに至ったことも、今の時代を感じる体験でした。

ケンチク探訪♪ 20『フラワーホームさん見学(伊礼さん設計)』

ワクワクは「与えられるもの」から。

「与えるもの」へ。

ワクワク=幸せ

と言い換えることも出来ますね。

皆さまからいろいろなワクワクを頂き、僕はとても幸せです^^

皆さま、ありがとうございます。

-「超高断熱の小さな木の家」escnel design-

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村松 悠一 一級建築士
エスネルデザイン代表


新潟の気候に合った「暖かい小さな家(エスネル)」を提案している。
趣味:旅行、カフェ、夕日、2歳の息子と遊ぶこと。

メッセージはメールインスタからどうぞ^^

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【秘訣】窓辺の心地良さ「海カフェドナの海ソファ」と家族で過ごす夕日。

ゆうです^^

網川原のエスネルの見学会が終わり、少し心を整えるために、

とても好きな場所である海カフェドナさんへ。

ドナさんには大好きなソファがある。

最高の居心地。

「こんな風に安らげる居場所が家の中に作れたら。」

そんな想いで設計をしています。

ドナさんのソファは僕の中で的な場所。

ロケーションが神なので、ここに敵う居心地を持った場所はなかなかありません。

客席は、ソファの他に、椅子やハンモックや畳などがあるのですが、他にお客さんが少ない時はいつもうろちょろ移動したり。

また、

建物内から見る海が良いよね。」

「浜など外で見る夕日と違った良さがあるよね。」

という話題で、オーナーの柘植さんと盛り上がったり。

エスネルブログの中でもドナさんの記事は多々ある。

新潟観光大使。02『海カフェ ドナ。』

いなか日記。93『ドナに沈む夕日とグリーンフラッシュ。』

新潟観光大使。37『春の「海カフェドナ」とシャボン玉。』

また、窓辺の居心地についてもいろいろと書いています。

【秘訣】心地良い居場所は「窓辺」に生まれる。-桜の襖と季節の飾り-

【秘訣】「空を見る窓」「緑を見る窓」心地の良い居場所を。〈+旅スケッチ〉

ケンチク探訪♪ 20『フラワーホームさん見学(伊礼さん設計)』

ありがたいことに現在多くの方からお声掛けを頂いており、非常に忙しい時期を迎えている。

やることは山積み。

しかし、そんな時こそ、20分でも10分でも良いから、ぼーっとする時間を設けること。

心に水を注ぐような、

深呼吸するような、

なにも考えない時間を意識的に設ける。

出来れば居心地の良い場所で、自然と対話しながら。

そんな習慣はこれからも心掛けていきたい。

…………….

海つながりで、残暑の思い出を。

仕事が続いた土日、夕方から家族で海へ。

我が家から車で10分程のところにある「広田商店」さん。
海の家&酒屋さんで、海カフェドナさんのすぐ近く。

この日はZZのエスネルのM様との契約打合せだった。

相方に相談し、ビールを飲ませてもらう♪

初めて訪れたが、家から近く、ベンチもあり、お酒が買える。

これは良い。
いつか仲間と来よう♪

杉板の防風壁。
柏崎の海沿いにはこんな風景が建ち並ぶ。

シルバーグレー化の過程を知るにはもってこいの環境。

「夕日好きなんて君も通だね。」

息子は将来どこで何をするかは分からないが、
息子にとって大切な「原風景」のひとつになれば良いなと。

「君の生まれた町は、夕日がとても綺麗な町なんだよ。」

…………….

家族でとても豊かな時間を過ごしました。

こんな毎日が幸せですね。

どれだけ忙しくても、それを忘れないよう「愛しき日々」を噛み締めながら、毎日暮らしていきたいですね。

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村松 悠一 一級建築士
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ケンチク探訪♪ 31『白根の笹川邸。』経年変化と日本建築。

ゆうです^^

初夏の頃に白根の笹川邸を訪れました。

豪農の館は、自然素材の使い方の他にも、空間の取り方や自然の冷暖房などが学べ、とても参考になる。

そして、なにより「癒し」や「大切なもの」を思い出させてくれる。

笹川邸から多くのものを学ばせて頂きました。

米所新潟には、歴史ある豪農の館が今も残っている。

それぞれの館から、構造材の使い方や、積雪対策、自然素材の劣化防止、絢爛な細工など、多くを学ばせてもらっている。

価値ある建築の残る新潟に暮らしていることに、とても幸運を感じる。

新潟の歴史ある館はこの資料がとても分かりやすい。
(役所などで手に入る)

椿寿荘齋藤家別邸は特に好きな建築。
行かれたことのない方にはぜひお勧め♪

豪農の館 旧田巻邸 「椿寿荘」|施設マップ|観光のご案内|田上町

旧齋藤家別邸 – The Niigata Saito Villa

今回は訪れたことのない「笹川邸(旧笹川家住宅)」へ。

初夏の空に茅葺き屋根が映える。

南区HPより…………….

笹川家は14代300年にわたり続いた名家です。

江戸時代には、8か村を束ねる大庄屋を代々務めていました。

周囲に堀をめぐらせた広大な敷地の中には、1573~1591年に建てられたと伝わる茅葺きの表門、1826年に再建された威厳ある表座敷は大庄屋の格式をよく示しています。

県下を代表するこの住宅は、1954年に重要文化財の指定を受けています。

…………….

周囲に堀が巡らされた敷地。
ちょうど七夕の時期で飾りで彩られていた。

表門からは、天皇など高貴な方のための正門と、一般用の裏口に道が分かれる。

裏口への道は石敷き。
牛や荷車が行き来したのだろうと想像が膨らむ。

森と塀に囲まれたアプローチ。

裏口はすぐに土間の炊事場へ。

「土間」という半屋内-半屋外空間。

そこに昔の民家の居心地の秘密がある。
(夏の涼を取る工夫も)

光の絞られた室内から外を臨む。
正にピクチャーウィンドウ。

囲炉裏の間。
囲炉裏は、煮炊き、暖取り、そして防虫など、幾重もの役割を担っていた。

地面近くの苔むしている杉板。
(雨どい無し)

本物の経年変化(劣化)から学べることは非常に大きく、ありがたい。

自然素材を使う設計士はこういった知見を重ねていく必要がある。

畳の大広間。
建具で仕切られた典型的な田の字プラン。

壁がなく、細い柱と梁で空間が構成されている。

これが海外の建築家が憧れた日本建築。

笹川邸プラン。

居室がとても多く、それぞれに採光を確保するための工夫(中庭など)が伺える。

また、土間(炊事場)から各居室へ裏の廊下からアクセスできるよう工夫がなされている。

築400年以上建つ茅葺きの表門。

居室の外には外廊下が、そしてさらに外には縁側がある。
空間のグラデーションが建築の奥行きを深める。

季節も良く、縁側はとても気持ち良かった。

「超高断熱+全館連続空調」 と真逆の建築でいろいろと刺激を受ける。

開放的で、内外の一体感があり、とても良い。

こういう建築を見ていると、ついつい住宅に採用したくなる。

しかし、中途半端にかいつまんで採用すると、どっちつかずの半端な建築になってしまう。
(建築的な心地良さ・空調など)

物事にはメリハリ、取捨選択が大切。

「空間のアウトソーシング。」必要十分な家づくりを。

「三つ巴」の釘隠し。

深い屋根(軒)が夏の直射を遮ってくれる。
また、雨がかりを防ぎ、木製戸の劣化を抑えてくれる。
外観を整える効果もある。

デザインの意味を知り、採用する意味・効果があるもの、ないものを理解した上で、住宅設計に活かしていきたい。

トイレの壁天井は漆喰塗り。
光の反射や広がりがしっとりとして感動した。

壁天井の質感は、建物の印象(質)に大きく影響する。

風合いとメンテナンスしやすさ、コストなどバランスを考慮した提案を心掛けたい。
(エスネルデザイン標準はAEP塗装)

笹川邸からは「奥行き」感を特に感じた。
廊下や建具により、外と中が緩やかにつながる。

いつから設置されたのかは不明だが、ガラス戸も。

建具により、縁側空間は「内」にも「外」にも可変する。

「This is Japanese Architecture.」

と海外に伝えたいような風景。

柱と梁、畳と板の間、紙障子と繊細な格子、そして外の緑と光。

多くの言葉は要らないだろう。

屋根頂部には排気用の越屋根+窓。
現代の家づくりにも通ずる自然換気方法。
(屋根間の通気に採用している)

屋敷の一番奥にある蔵。

外は暑くとも、内部はとても涼しい。

地中冷熱利用の有効性を体感できた。

閉館が近づき、障子が閉じられていった。

(開と閉のどちらも体感できてとても幸運)

閉の空間。
この可変性が日本建築。

雨が多く、高温多湿であることなど、建築は風土から作り出される。

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笹川邸、とても刺激的で勉強させられました。

そして、癒しをもらいました。

ありがとう。

いつかまた来ます。

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【関連記事】…………….

「空間のアウトソーシング。」必要十分な家づくりを。

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【WJD-建築スケッチ04】南仏・地中海編「コルビュジエの愛した海。」

ゆうです^^

世界一周の旅中の建築スケッチを紹介します。

南仏・地中海諸国は2012年の9月末頃滞在。

巨匠コルビュジエ休暇小屋ル・トロネ修道院などの名建築などを巡りました。

建築ノート(白)より。

ル・トロネ修道院(南仏プロヴァンス地方)

12世紀に建てられた修道院。

あまり知られていないが、多くの建築家から「一番好きな建築」に選ばれているものすごい建築。

コルビュジエがル・トロネ修道院から大きな影響を受けていたことは有名。

装飾のないロマネスク建築に多くのモダン建築家が心を惹かれた。

小さな窓から入ってくるわずかな光により照らされる内部。

あるのは光と闇のみ。

見学時、安藤忠雄事務所の所員さんがたまたま見学に来られていて、話を伺うことが出来たのは良い思い出。

また、

「世界一周建築の旅に出る」

と話をした際、先輩の阿部さんに

「ル・トロネには行っとけ。」

と助言を頂いていた。

阿部さん、その節はありがとうございました。

最高の時間を過ごすことが出来ました。

モナコの市庁舎のドアノブと、
チンクエ・テッレ(イタリア)。

「握り心地」を設計することの大切さを学んだのは、モナコのドアノブからの影響も大きい。

植物モチーフの装飾も勉強になった。

地中海沿岸にカラフルな家々が建ち並ぶ。

「気候」が「色」を作り、「色」が「人」を作る。

日本人-日本建築とイタリア人-イタリア建築の対比が面白かった。

「大聖堂」は特徴的なヨーロッパ建築のひとつ。

築年数の古い大建築は、日本とスケールが異なる。

地震の少ない組石造の国、

また、

宗教が暮らしに密接に関わっていること。

外に出て、肌で感じて学べることはたくさんあった。

国の印象を色で表してみた。
(心象風景)

「気候」と「風土」と「風景(建築)」

は強く影響しあっていることを実感した。

コルビュジエの休暇小屋(カップ・マルタン)
(イラストは中村好文さんの本参照)

巨匠も小さな空間に惚れていた?

ONとOFFの空間があると思う。

社交的・開放的な空間と、内向的・閉鎖的な空間。

どちらも大切。

家にも、家族と団らんする空間だけでなく、

「こもれる空間、内向的な空間」

があると良いと感じている。
(→ロフト、床下など)

小屋の下にはコルビュジエが愛した海岸があり、海を愛したコルビュジエは77歳のとき、この海へ帰って行った。

海を眺められる高台に、奥さんと並んだお墓がある。

海岸に降り、形の良い石を数個拾った。

その石は今も僕の机の引き出しの中にそっと佇み、

見る度に、あの日のことを思い出させてくれる。

…………….

良い思い出であり、僕の生涯の財産。

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【関連記事】…………….

【WJD-建築スケッチ01】フィンランド・フランス編「アアルト・コルビュジエの建築たち」

【WJD-建築スケッチ02】スイス・スペイン編「コルビュジエとスペイン建築たち」

【WJD-建築スケッチ03】バルセロナ編「ガウディとミースの建築たち」

WJD.03『僕の旅について。-プロローグー』

WJD.04『旅の初日。-初めての街メルボルンー』

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【網川原のエスネル‐41】お引渡し前日は「別れの儀式」を。

ゆうです^^

網川原のエスネルはいよいよ本日お引渡し。

長い時間を共に過ごしてきたこの家とも今日でひと区切り。

娘がお嫁に行くのに似た感覚?

前日は「別れの儀式」を。

心を込めて家中を掃除しました。

なんとも言えない感覚ですね。

僕にとっては人生で初めてです。

自分がゼロから設計した家のお引渡し。

エスネルデザインの初めての仕事。

K様と出会ってから1年半以上。

出会い、プランニング、ご契約、工事スタート、、

今、鮮明に思い出されます。

独立して、自分の名前で請け負った初めての仕事。

僕は、この気持ちを一生忘れないでしょう。

残工事が完了した網川原のエスネル。

秋空に杉板の家が良く映える。

K様からの「最後」の差し入れ。

工事監理に来る度に大工さんと一緒に頂いていました。

いつも暖かいお言葉、大変ありがとうございました。

残ったオイルと壁の塗料をプレゼント。
メンテナンスを愉しみながら、愛着を持って暮らして頂きたい。

床下を掃除。
床下エアコンを採用しているため、床下の清潔度は空気質に直結する。

工事中の木クズなどが残っていないか注意しながら掃除を行った。

平滑でピカピカな床(コンクリート上に塗装)は、掃除が楽♪
基礎屋さんが丁寧に仕上げてくれたありがたみが身に沁みる。

そして、小さな家は掃除も楽♪

床を掃除機掛け。
ローラーのないマキタのコードレスで。

ヒノキは柔らかく傷つきやすいため、慎重に丁寧に掃除していく。

金物は、拭き掃除を。
手の油などがついているようなところは、中性洗剤を薄めて拭き取った。

無塗装の戸(シナベニヤ)のちょっとした汚れは、紙やすりでこすり落とせる。

塗装(オイル塗り)をして、汚れを防止するのも良いが、無塗装で汚れを落としやすくしておくのも良い。

「手を掛けられる愉しみ」

というものがあるかもしれない。

「子育てと似ているかも?」

と思ったり。

ステンレスの天板も中性洗剤を使いながら。

ヘアライン仕上げは傷が目立ちやすいが、数年経てば「傷だらけ=バイブレーション仕上げ」のようになる。

傷を気にせず、おおらかに暮らして頂ければと。

トイレ手洗い掃除。

アイアン手摺も無事に設置されました。
とても良い仕上がりです。
(後日ご紹介)

掃除を終え、少し佇む。
小上がり畳は座りやすくてとても良い。

この写真を見ると、ガラスがないように見える。

サッシ下枠を見えないところまで落とした「隠し框」が効いている。

小さな家を大きく暮らす秘訣はあちらこちらに。

秋の庭に群生するコスモス(我が家)。

最後のひと仕事をしに前日夕方から事務所へ。

稲刈りの時期は、僕にとって「息子の誕生」と「娘(一棟目)の誕生」の思い出の季節となった。

雲ひとつない清々しい夕日空。

引渡し前日の夜はちょうど「十五夜」だった。

満月には、「達成」「実を結ぶ」「新たな始まり」などの意味があるあらしい。

前職の退職日の夜も満月だった。

なんとなく(自分勝手に)運命的なものを感じて自然と笑みが出る。



「十五夜が我が家の誕生日。」

って素敵ですね。

K様、来年はおだんごでハッピーバースデイなどいかがでしょう?

…………….

それでは本日のお引渡し、何卒宜しくお願い致します。

そして、お引渡しする「網川原のエスネル」を今後とも何卒宜しくお願い致します。

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【秘訣】新しい家での最初の大仕事。「自然素材の懐の深さ。」ヒノキの傷の修復実験。

ゆうです^^

新築が完成して新しい暮らしが始まる際、

住まわれる方の最初の大仕事

についてお話します。

この大仕事が無事に済んでからが居心地の良い暮らしの始まり。

最初の大仕事とは、いったいなんでしょうか?

最初の大仕事とは、建築業者は絶対に出来ない、建て主様にしか出来ないことです。

引越し?

新居での最初の食事?

お客様を招く??

、、、

いろいろとありますが、ズバリ最初の大仕事とは、

大きな傷をつけること

です!
(えぇー!?)

もちろん故意につけるわけではありません。

引越し時などに、あやまって荷物を落とす、壁にぶつける、などして大きな傷をつけてしまうこと。

それが新しい家での最初の大仕事になります^^

傷をつけるのはご夫婦のうち、より傷に過敏なほうの方が適役です。

過敏でないほうの方や、お子様、来客の方が傷をつける前に、大きな傷がつけられるとベスト♪
(我が家は僕かな、)

なぜ傷をつけることが最初の大仕事かと言うと、

傷をつけないようにしていた緊張がほぐれるから。

その後、気楽に過ごせるようになるから。

(多少の傷は気にしなくなる)

不要な負の感情の発生を防ぐためにも、早いうちに大きな傷をつけておくことがポイントです^^

言うなれば、

大きな傷をつけてからが新居での豊かな暮らしのスタート。

大きな傷をつけた人は、非難ではなく、むしろ褒められて良い^^

大きな傷をつけたら、相方のほうは

「(お!その役目ありがとう)初傷だね、おめでとう♪」

というぐらいだとお互い気が楽。

そんな新築文化が広まったら素敵かなと^^

禊的な、新築での儀式的な。
(新しいバッシュはみんなで踏んどく的な、)

車などの工業製品と異なり、自然素材の魅力は、材の懐の広さ。

自然素材は、傷を許してくれる大らかさがあります。

なぜなら、全ての自然素材は傷つきながら年月を重ねていくものだから。

傷こそが、家族の過ごした時間の証明(思い出)になっていくんだと思います。

とは言え、引渡し早々に床が傷ついたら切ないですよね(^^;)!

そこで、無垢の床の傷修復の技をご紹介。

新築時のヒノキ(左)と経年変化したヒノキ(右)。

油分も含んだカンナ仕上げのヒノキはオイルを塗らなくても艶がすごくとても綺麗。

触り心地もサラッと、スベっとしていて最高^^

柔らかいことは、傷がつきやすいことと表裏一体。
(写真の傷は僕が故意につけたもの)

さてさて、傷補修の技について^^

ヒノキに傷をつけてみた。

重いものを角から落とすとこのように凹む。
道管が押し潰された状態。

そこにを垂らします。

そのまま放置。

30分後。

ん、傷はどこだ?

分かりやすいように光を当てて確認。

うっすらと傷の跡が分かります。

だいぶ復元しました^^

日陰だとじっと見ないと分からないほどに。
潰れた道管に水が染み込み、膨れ上がってきました。

傷がついて早々に行うと復元力が大きいです^^

濡れたタオルを敷き、アイロンで蒸すとより効果があります。

凹み周辺が目立ちづらいように紙やすりで整えるのも良いです。

※オイル塗り部や塗装部は、一度オイルや塗装を剥がして吸水性を高めてから行う必要あり。復元後、オイル・塗装を再塗装する必要もあり。

(無塗装の場合、メンテも簡単♪)

…………….

お子様と一緒に行うと、楽しみながら教養も身につき、

優しい心、モノを大切に扱う心もより育まれるかもしれません。

今の30代以下の方々は、新建材育ちの方も多いかと思います。
(僕は正にそう)

現在の家づくりは、

傷つきにくく、

汚れが落ちやすく、

手間のかからない素材を使った家づくりが主流。
(→クレーム防止。施工時の養生が楽になる。)

そうなると主にビニールなど樹脂製品で覆われた家になりがち。
(ビニールクロス、樹脂シート建材、強めの防水加工の床材、)

悪くはないかもしれませんが、なにかを忘れていきそうな予感も。

それに気付きつつある今の時代に出来る家づくりを。

これからの時代に求められるのは、自然素材の「弱さ」から学ぶ感受性なのかもしれません。

…………….

話が少し反れました。

新しい家での最初の大仕事。

ぜひ楽しんで、どっちが先に傷をつけるか、ソワソワ・ワクワクしながら、新しい暮らしを始めてみてください^^

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【網川原のエスネル‐40】ハンドルに革のカバーを。「人とモノとのつながりの間に。」

ゆうです^^

網川原のエスネルの玄関戸には本革のハンドルカバーをつけました。

「毎日、手が触れるところ」

には優しさを込めたい。

長年の構想が実現しました。

手が触れるところは、

固いより、柔らかい。




冷たいより、暖かい。




じめっとより、さらっと。

そう作ってあげたいという想いがあります。

それは、冬に金属の玄関戸を素手で握ったときに寂しさを感じた経験から。

エスネルデザインで標準提案している「スニッカルペール玄関戸」
スウェーデン製の木製断熱ドア。

ドアハンドルはステンレスのシンプルな丸棒。

木とステンレスは見た目の相性は良い。

しかし、金属は冬に冷たくなるため、握る部分としてなにか改善策はないかと模索していた。

ハンドルに革を巻く構想は数年前から。

革は、柔らかく、暖かく、吸放湿性に富む。

クラフト的な見た目もとても良く、おもてなしの玄関には最適♪

なるべく手をかけすぎないようシンプルに作る。

製作は、革のクラフトが得意な友人に依頼した。

ポイントは、

・握ったときの触り心地が良いこと。
(半端な凹凸を作らないこと)

・ずれたり、伸びて緩んだりした際に調整が簡単なこと。

「革ひもで縫い付ける」ことからスタートした固定案は最終的にはコレに行き着いた。

マジックテープ!(綿ファスナー)

薄いものを探し、良いものがみつかった。

安価で、メンテナンスがしやすい、正に「エスネル的」発想♪

革の切り口(コバ)にロウを塗り、毛羽立ちを抑え、防水性も高める。

糸を通す穴あけ。

糸にも蝋引きし、毛羽立ち抑え・緩み防止等のための下処理を施す。

糸でマジックテープの固定と際のデザインを。

出来た!

完成品を見たときは心からワクワクした^^

本革の柔らかさと手作り感が気持ちを高揚させる。

造作ソファの革と色合いも揃っていて良い♪

設置完了!
握り心地は最高^^!

革カバーの裏に挟んだ滑り止めゴムが効いていてずれない。

マジックテープ固定の為、緩んでも簡単に締め直しが出来る♪

真価を発揮するのは真冬。

また、直射日光が当たる場合(夏場)、金属はとても熱くなる。

革カバーはそんな、熱さ・冷たさを軽減してくれる。

住み手にとってもだが、訪れたお客様が

「お、良いね♪」

と、家に入る前に感じてもらえたらなんかとても素敵かなと。

…………….

ほんの些細な小さなこと。

その些細なことで、心が暖まることがある。

人とモノ(手摺やドアノブ)とのふれあいは、

人と人との心のふれあいにつながる。

設計士と、建て主様。

建て主様と、来訪者。

「ただいま。」

と、声を掛けるように握れるドアノブがあったら、

ほんの少し、日常が暖かくなるような、そんな願いを込めて、細部まで設計しています。

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【網川原のエスネル‐33】造作手摺完成!最後の仕上げは「想い」と「思い出」。

【網川原のエスネル‐36】造作建具製作!手掛けと明かり取りのデザイン。